インターンシップに参加したいけれど、志望動機の書き方で悩んでいる、という就活生も多いのではないでしょうか。
インターンシップに参加するためには、多くの場合応募の段階でエントリーシートを提出することが必要とされます。そしてどの企業のエントリーシートも共通して、自己PRやガクチカに続き、志望動機を記入する欄があることが多いですよね。
今回は志望動機で悩む就活生必見、企業の採用担当者の心に響くインターンシップの志望動機の書き方についてわかりやすく解説します。
また参考になるインターンシップ志望動機の業界別例文や、志望動機を書く時のNGポイントについてもくわしくご紹介。
企業の採用担当者の目に留まるインターンシップ志望動機の書き方をマスターして、希望するインターンシップへの参加を目指してみませんか。
もくじ
インターンシップと本選考における志望動機の違い
志望動機はインターンシップの選考だけでなく、本選考(採用試験)でも頻繁に問われる項目ですね。
実際にどう違うの?と疑問に思う就活生も多いことでしょう。
インターンシップと本選考の志望動機では採用担当者から求められる内容が異なります。
まず初めにインターンシップと本選考の志望動機の違いについて解説します。
①インターンシップの志望動機の評価ポイント
インターンシップの志望動機では主に「インターンシップに参加する目的」が問われています。
企業の採用担当者も多くの学生が複数のインターンシップにエントリーし、参加する旨を理解しています。
そのため企業の志望度の高さを重視する以上に、学生がインターンシップに目的意識を持ってエントリーしているかという点を重視するのです。
「まわりの学生が参加しているからなんとなく」といういい加減な動機の学生をふるいにかけて、意欲を持った学生にインターンシップに参加をしてもらいたいと考えています。
なぜその企業のインターンシップに参加したのか、何を学びたいかという目的が明確に伝わる志望動機を書くことがポイントです。
②本選考の志望動機の評価ポイント
本選考の志望動機では「この企業だからこそ入社したい!」という入社志望度の高さが伝わることが評価されます。
それは企業が内定を出した後に、学生が内定辞退をすることをできる限り避けたいと考えているからです。
また入社後すぐに離職せず、長く働いてもらえるかという点も志望動機から伝わる志望度の高さで判断する傾向があります。
そのため志望動機に曖昧な点がなく、その企業でなくてはならないという意思の強さがしっかりと反映されている志望動機を書くことが評価されるポイントとなります。
志望動機を書く前に準備すること
インターンシップの志望動機をいきなり書き始めることはあまりおすすめできません。
それは志望動機に書く内容の根拠となる情報を集めていない状態で書き進めてしまうと、書くのに時間がかかりすぎてしまうためです。
脳はマルチタスクを苦手とする傾向があり、調べたり書いたりといった内容の違うことを交互に行うと作業効率が悪くなってしまいます。
志望動機に書く内容の根拠となる情報集めや、以下に紹介するような下準備をしてから書き始めると時間を無駄にすることはないでしょう。
①自己分析は入念に行う
インターンシップの志望動機では「どのような目的意識を持って参加するのか」を明確にすることがポイントです。
そのため自分がどのような考えを持った人間で、なぜそのような目的を持っているかを志望動機で示すためにも自己分析が必要なのです。
エントリーシートでは志望動機だけでなく、ガクチカや自己PRも問われることが多く、それらを書くにはまず自己分析を行わなくてはなりません。
自己分析ツールを利用したり、過去の自分の経験を書き出す「自分史」を作ったりして自分がどのような人間であるかを知りましょう。
②企業研究
志望するインターンシップを開催する企業が、どのような企業であるか調べることも重要な下準備です。
それはインターンシップの志望動機は目的意識を明確にすることがポイントであり、その企業を知らない状態では目的を持つことができないからです。
インターンシップの内容は企業がどのような事業に携わっているかに深く関連しています。
また選考会でその企業の商品知識をベースとしたグループディスカッションを行う場合もあるため、志望動機を書く以外でも企業研究は必要となるのです。
③インターンシップの内容の再確認
参加したいインターンシップのプログラム内容について改めて確認しておきましょう。
就業体験内容について正しく把握していなければ、インターンシップ参加目的について的外れな志望動機を書いてしまうことにもなりかねません。
なんとなくインターンシップに参加しようとしていると誤解されないようプログラム内容を事前に読み込み、理にかなった志望動機を書くことが大切です。
志望動機を書く時の注意点
志望動機を書く前に知っておきたい注意点を以下に4つご紹介します。
これらの注意点はインターンシップや本選考の志望動機を書く際に共通して留意したいポイントです。
評価される志望動機を書くためにも、しっかり把握しておきましょう。
①文章は簡潔にわかりやすく書く
志望動機の文章は簡潔でわかりやすい文章を書くことがポイントです。また小説のような難しい言葉や言い回しを使う必要もありません。
企業の採用担当者は最低でも数百枚のエントリーシートに目を通さなければならないため、読み辛い文章では最後まで読んでもらうことができないのです。
相手の立場を考えた、簡潔でわかりやすい文章を書くことを心がけましょう。
基本的にはPREP法を用いたり、なるべく一文一義を意識した簡潔な文章を書くと、どのような相手にも伝わりやすい文章になります。
PREP法と一文一義について簡単にご説明します。
【PREP法】
内容を結論から述べる方法です。結論から述べることで、何を主張したいかがすぐにわかる文章となります。
Point:主張(例文:志望動機は就活において大切です)
Reason:理由(例文:インターンシップの選考でも、採用試験でも必ず問われるからです)
Example:具体例(例文:例えば「なぜインターンシップに参加したいのか」や「なぜ入社したいのか」などと頻繁に質問されます)
Point:再主張(例文:そのため志望動機は就活全般を通して大切であると言えるのです)
【一文一義】
一つの文章に一つの情報だけを書くことです。情報を簡潔に相手に伝えることができる書き方です。以下の2つの文章を比較してみましょう。
一文一義の例文:明日13時から会議があります。明日の午前中までに資料を5部印刷して下さい。会議室が予約されているか再確認もして下さい。
一文一義でない例文:明日13時から会議があるので、明日の午前中までに資料を5部印刷し、会議室が予約されているか再確認もして下さい。
このようにPREP法や一文一義の文章を心掛けると、誰にでもわかりやすく簡潔な文章が書けます。
ぜひ志望動機を書く時にも参加にしてみてくださいね。
②指定された文字数の最低8割以上書く
指定された文字数の最低8割以上は志望動機を書くようにしましょう。
例えば400字の文字数指定であれば、最低320文字以上は書きます。
文字数が少ないとインターンシップに参加したいという熱意が採用担当者に伝わらず、選考に漏れる可能性が高くなるのです。
ダラダラと文字数だけを稼ぐような長い文章を書くのも良くない志望動機ですが、適当に書いていると思われないためにも最低8割以上は書くことが大切です。
文字数制限がない志望動機の場合は一般的に求められることが多い400字を目標にすると良いでしょう。
③コピー&ペーストは厳禁!
ネット上には内定者の志望動機の例文がたくさん掲載されていますが、それを盗用して志望動機を書くのは絶対に避けましょう。
現在はそのようなコピー&ペーストと呼ばれるネット上の文章盗用をスクリーニングするソフトもあり、発覚した時点で選考から外されてしまいます。
仮に発覚しなかったとしても、面接で深堀りされた場合に話の辻褄が合わなくなり選考から落とされる可能性が高いのです。
そしてネット上の文章にもそれぞれ著作権があり、コピー&ペーストは違法行為であることを留意しましょう。
④貴社と御社を使い分けよう
志望動機などの文章を書く際は、御社ではなく「貴社」という書き方をしましょう。
「御社」は話し言葉で用いられる言葉なので、面接など話をする機会に用います。
そのため書類と面接では、貴社と御社の言葉の違いを使い分けるのがビジネスマナーであると言えます。
評価される志望動機の構成・書き方
ここからは企業の採用担当者に評価される志望動機の構成や書き方をご紹介します。
基本の構成と盛り込むべき内容を知れば、誰にでも伝わりやすく熱意を感じる志望動機を書くことができます。
また何を書いたら良いかわからない時の考え方についても見ていきましょう。
①志望動機の基本構成4つ
評価されるインターンシップの志望動機は以下の4つの構成から成り立っています。
①その企業のインターンシップを志望する理由(結論)
②結論の根拠となる経験や背景(根拠)
③インターンシップに参加して取り組みたいこと・どうなりたいか(挑戦や意気込み)
④なぜその企業のインターンシップに参加したいのか(他社との差別化)
このように文章を4つの展開で書くと、単純明快で伝わりやすい志望動機が書けます。
この構成を元に、自分の言葉で具体的な経験を交えた志望動機に仕上げていきましょう。
②何を書いたら良いかわからない時の考え方
自己分析を行っても、志望動機に何を書いたら良いかわからない時に役立つ考え方についてご紹介します。
以下の3つの項目を自分に問いかけてみましょう。
①その企業のインターンシップに参加したい理由を紙に書き出してみる。(「なぜ参加したいか?」と自分に繰り返し問いかけてみる)
②参加したい理由の中で、自分の過去の経験や背景と結びつくものはないか探し一つに絞る。
③厳選した志望理由とインターンシップのプログラム内容に関連性があるのかを考える。
この3つのステップを踏むことで、志望動機に何を書いたら良いのか全体像が見えてくるでしょう。
それでもわからない場合は、そのインターンシップ内容と自分の方向性が一致していない可能性もあります。もう一度その企業のインターンシップに参加する意義を見直してみることも必要です。
志望動機を書く時のNG例
インターンシップの志望動機を書く際のNG例についても事前に知っておきましょう。
決してマナー違反ということではなく、採用担当者が避けることが多い志望動機のパターンです。
①企業の客観的な情報を並べるだけの志望動機
志望動機を書く時にインターンシップを開催する企業の客観的な情報のみを並べてしまうのはNG例です。
「その企業のインターンシップだから参加したい」という熱意を伝えることは必要ですが、ホームページなどに載っているような誰にでもわかる企業情報だけを羅列すると自分の考えが伝わりません。
例えば「貴社の〇〇という商品やサービスが大変魅力的なため」や「貴社は業界最大手企業であり」などといった客観的な事実を並べることを指します。
書いてはいけない内容ということではなく、これらの文言を書くのであれば自分の考えと関連させて書くことが重要なのです。
②曖昧な言葉を多用する志望動機
「社会に貢献したい」「成長したい」「大変やりがいがある」などの抽象的な言葉だけを多用するのも、志望動機を書く上で良いとは言えません。
このような言葉はポジティブで響きが良く聞こえますが、インターンシップに参加したい熱意や目的を伝えるには曖昧で説得力に欠けてしまいます。
採用担当者は学生がどのような理由でインターンシップに参加し、何を目的としたいかが具体的に知りたいと考えているのです。
参考にすべきインターンシップ志望動機例
実際にインターンシップの志望動機の例文をご紹介します。
ここでお伝えしたいことは、異なる業界のインターンシップの志望動機であっても、構成や書き方に共通点があるというポイントです。
それでは以下の3つの志望動機を見ていきましょう。
①銀行業界のインターンシップ志望動機例文
貴社のインターンシップを志望する理由は、銀行業界の営業職に興味を持っているためです。
銀行の営業に興味を持ったきっかけは、大学1年生の頃に実家を新築し、銀行の住宅ローン営業担当者と接する機会があったことです。
その担当者の方は複雑な住宅ローンについてわかりやすく両親に説明し、家を建てるのが初めての両親の不安を取り除きながら無理のないローン計画を提案して下さいました。またFPの資格も持っていらっしゃり、ローンの提案だけでなく今後の資金計画について両親の相談に乗ってくれました。
その姿を見て銀行の営業職は多様性があり、お客様の生活全般でお役に立てる仕事なのではないかと興味を持つようになりました。それ以降大学では経済学に特に力を入れて勉強しています。
貴社のインターンシップを通して、銀行営業への理解を深めたいと考えています。また必要とされるスキルや資質にはどのようなものがあるのか生の情報を学びたいと思います。貴社のインターンシッププログラムではそれらを学ぶことができると確信しており、参加後には今後のキャリアプランを明確に描くことができると考えています。
また大学で学んだ経済学を少しでもインターンシップで活用できるよう、準備をして臨みたいです。
貴社は多くの銀行業界の中でも、特にお客様の視点に立ったサービス提供に力を入れている点に自分の志との関連性を感じています。今回のインターンシップでは「新しいサービスの戦略企画」の就業体験ができるため、銀行員としてお客様の視点に立つ働き方について学びたいと意気込んでいます。
②ペットショップ業界のインターンシップ志望動機例文
以前よりペットショップ業界で働きたいと考えております。そして今回特に興味を持つペットショップで実際に就業体験をしたいと考え、貴社のインターンシップ参加を希望致しました。
現在飼っている愛猫と縁があったのは、ショッピングモールのペットショップに立ち寄ったことがきっかけでした。愛猫が可愛くて気になったことはもちろんですが、その時に接客して下さった店員の方の人柄や仕事をする姿に心を動かされお迎えを決意した経験があります。猫を飼うための自宅環境の整え方や注意点について詳しく説明して頂き、ペットを飼うのが初めての私でも安心して飼い始めることができました。
その経験から飼い主と動物が共に幸せな生活を送るためのサポートができるペットショップ業界を志望しています。
特に貴社は「人間とペットの幸せな共生」を経営理念に掲げ、アニマルウェルフェアーに重点を置いた方法で生体販売をしている点に強く共感しております。
そんな貴社のインターンシップに参加してペットショップ業界で働くことのやりがいと命を扱う責任感について学び、今後の就職活動に生かしたいと考えています。
またインターンシップ期間中は、業務経験についても早く身に付けられるよう、社員の方の近くで意欲的に学びたいと思います。
③食品業界のインターンシップ志望動機例文
貴社のインターンシップに参加したい理由は、食品業界での企画開発の仕事に興味を持っているからです。
もともと食べることが好きな性格で、美味しい食事は人を幸せにすると信じています。また楽しい食事は人と人をつなぐコミュニケーションの一環であると考え、そこに携わることができる食品業界で働きたいと考えるようになりました。
今回のインターンシップではグループディスカッションによる「家庭用冷凍食品の企画開発」ができると知り、興味のある企画開発の分野を学びたいと応募致しました。
貴社の社員の方々からの丁寧なフィードバックもあると伺い、食品業界の企画開発の仕事をより深く知るチャンスだと捉えています。
貴社は特に家庭用食品に力を入れていらっしゃり、コロナ禍で自宅で食事を楽しみたいと考える人が増える社会に必要とされている企業だと認識しています。
今回のインターンシップでは、そんな貴社の社員の方々が何を大切にして働いているのか、どういった使命感を持っているのかを併せて学びたいと考えています。
【まとめ】志望動機を制してインターンシップの選考を突破しよう!
インターンシップの志望動機の書き方やポイントについて理解を深めることができたでしょうか。
インターンシップの選考では、ガクチカ、自己PRに続き志望動機が重視されます。
特に人気の企業インターンシップであるほど選考の倍率は高く、参加の実現は狭き門となるでしょう。
しかしこのように採用担当者の心に響く志望動機を書くことができれば、選考を突破する可能性は高くなります。併せてガクチカや自己PRの書き方についてもマスターすれば評価されるエントリーシートを誰にでも書くことができるのです。
目的意識と意欲の伝わる志望動機を書いて、希望するインターンシップの選考を突破しましょう!
投稿者プロフィール
- AEAJアロマセラピスト、不動産会社勤務を経てフリーランスライターへ転身。愛知県在住で料理や美容、旅行が大好きです。現在は金融・ビジネス・キャリア・ライフスタイルなどの記事を執筆しています。未経験のジャンルでも綿密にリサーチをして積極的に取り組むことがモットー!いつもわかりやすく役立つ情報をお届けできることを目標としています。またライター活動を通した「理想のワークライフスタイルの実現」も追求中です。
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