就活の面接やエントリーシートで「あなたの研究内容について教えて下さい」という質問がよく出されます。研究内容は専門的な内容になるため、専門用語ばかり使ってしまうと採用担当者には、なかなか伝わりません。「どうしたら上手く伝えられるのだろう?」と悩んでいる人が多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では、就活で『研究内容について聞かれた時の上手な答え方』をご紹介します。専門的な内容を分かりやすく伝えるポイントや、採用担当者の目を惹く伝え方など詳しく解説します。理系就活生の方は必見です!さっそく見ていきましょう。
もくじ
企業が研究内容を聞くのはなぜ?
就活で、企業が研究内容を聞く理由は、就活生の研究に対する姿勢やその内容だけでなく「いかに研究内容を人にわかりやすく伝えられるか」というところも見ています。
学生の真面目に取り組む姿勢を知りたい
学生は学ぶことが仕事です。その学業にしっかりと取り組めている学生は「仕事にも真面目に取り組める人材である」と企業は考えています。自分の研究内容をより詳しく、真剣に伝えれば、学生がどれだけ研究に力を注いでいたかがわかります。面接やエントリーシートで、研究内容を問うことで学生の「物事に取り組む姿勢」を見ているのです。
わかりやすく伝えるプレゼン力
研究職は、ただ研究だけをする仕事ではありません。社内外の、専門知識を持たない人に対してプレゼンをしたり、自身の研究内容をわかりやすく説明しなければなりません。また、企業の一員として働いていく上で、違う部署の人とも連携を取りながら仕事をしていきます。その際に、専門用語ばかり使っていたら、伝えたいことが正確に伝わらず連携を取ることは難しくなります。就職活動の中だけではなく、入社後に企業で活躍できる人材であることをアピールする為に、研究内容をわかりやすく伝えることはとても重要です。
研究内容を理解できてるかを知りたい
研究内容に関連した事業内容の企業の面接の場合は理解度を確かめられる可能性があります。原理や結果からどう考えたのかなど細かい部分を聞かれるので対策が必要です。ここからポテンシャルを判断されます。まだ研究の結果が出てなかったり、わからない時は「今後はそのような点も視野に入れながら研究をしていきます」と答えるといいでしょう。
就活で研究内容を分かりやすく説明する4つの基礎
ここからは実際に研究内容をわかりやすく伝えるための基本的なポイントをご紹介します。採用担当者に自分の研究内容をきちんと伝えるため、抑えておきたいポイントは以下の4点です。
- 素人でもわかるように理科の先生になったつもりで説明する
- より印象が残るようにインパクトのある言葉を加える
- 研究内容を200~250文字程度でまとめる
- 自分の研究分野ではない人と面接の練習をする
シンプルかつ「簡単」にまとめる
研究内容を上手く伝えるポイントは、わかりやすく伝えることですが、ここで言う「わかりやすく」とは、ただ詳しく説明することではありません。
素人でもわかるように説明する
研究分野に関連する企業であっても、採用を担当するのは人事です。自社の研究内容のコアな部分や専門用語まで、全て理解している人はほとんどいません。そのため「わかりやすく伝える」とは「素人でも分かるように簡単に説明する」ことです。人事に自分の研究内容の魅力や、そこで学んだことを入社後にどう活かせられるかを伝えられなければ、採用には繋がりません。採用担当者に研究内容を説明する際は、「こんなに簡単な文章で大丈夫かな?」と思うくらい簡潔な内容になるよう心がけましょう。
中・高校生に教えるような気持ちで伝える
上記でお話しした、「素人にもわかるレベル」とは「中・高校生がわかる程度」という認識がベストです。理系就活生が研究内容を説明しようとすると、どうしても力が入ってしまい、専門用語が多くなってしまいます。しかし、その気持ちをぐっと抑え、とにかく簡単に説明することを意識しましょう。中学生や高校生に教える先生の気持ちになってみると良いかもしれません。
人事を惹きつけるインパクトのある言葉を入れる
研究内容の説明の中に、面接で印象に残るようなインパクトのある言葉を加えると、他の就活生と差をつけることができます。研究内容が完全に被ることはありませんが、簡単にまとめようとするとどうしても他の学生と似たような内容になってしまいます。他の学生と差別化を図るため、誰もが注目するようなインパクトの言葉を加えましょう。
研究内容を200~250文字でまとめる
面接では、研究内容を十分に伝える時間がありますが、エントリーシートでは文字数が限られています。「あなたの研究内容について教えてください」の回答は200~250文字程度でまとめる必要があります(企業によって文字数は異なる)。面接用にわかりやすく研究内容をまとめたら、そこからさらに絞って、指定された文字数内で説明できるようにしておきましょう。
友人や家族と模擬面接をする
自分の研究内容を簡単にまとめられても、実際に相手に伝わらなければ意味がありません。友人や家族に協力してもらい、研究内容のプレゼンを練習すると良いでしょう。このときに、なるべく自分の研究分野と関係のない人に協力してもらいましょう。模擬面接を重ねていくことで、自分の説明に足りない部分が見えてくるはずです。自分の研究内容が100%伝わるように、アドバイスをもらって改善していきましょう。
研究内容の伝え方~就活で好印象間違いなし!~
資料を渡す
研究内容を端的に言葉で説明するのは難しいです。大学院の研究内容となると面接官でも理解に苦しむことがあるでしょう。そこで、研究内容をまとめた資料を作成することをおすすめします。資料を作成することで研究内容のイメージが伝えやすいですし、きちんと準備をしてきたのだなと好印象をもたらせます。対面の面接であれば印刷したものをオンライン面接の場合は画面共有しましょう。
自分の研究内容が社会にどう貢献するか伝える
自分が熱意を持って取り組んだ研究が、世の中に必要とされているものであることをアピールしましょう。ただ頑張って研究しただけでは意味がなく、「研究結果=利益、社会への貢献」が企業にとっては重要です。そのため、自分の研究内容にどんな意味があるのか伝えなければなりません。例えば、「地球温暖化」について研究したとします。「このまま地球温暖化が進むと、人類や生態系に悪影響を及ぼすことがわかりました」だけで終わってしまうと、面接官は「だから何?あなたは何を学んだの?」とその学生の人柄を知ることはできません。
地球温暖化などの環境問題は日々深刻化していて、このままでは我々の健康や生態系に深刻な影響が生じると言われています。そこで私は、いつまでも「人間」と「地球」が共存できるように、遺伝子組み換え植物を用いて生態系の再生を図る研究をしています。地球の資源は限られており、今の子供たちの将来を守るために、この研究を続ける必要があると感じました。
このように、自分の研究内容を伝えると同時に、社会に貢献するものであることを証明できるように意識しましょう。
研究内容を通して学んだことを自己PRに繋げる
ただ研究内容を説明するだけでは「必要な人材」と判断されにくいため、研究を通して仕事に活かせる何かを得たとアピールしましょう。例えば、研究は結果が出るまで、全て順調に進むわけではないですよね。そこで「困難を乗り越えて結果を出したこと」や「仲間とどう連携して研究を進めたか」など研究課程を自己PRに繋げられると、面接官に良い印象を与えます。
結果を出すまで、様々な困難があったが「辛い」とは思わず、その状況をチャンスだと思い楽しんで取り組んだ。『協調性、リサーチ力』
問題を解決する為に、他のチームと協力して意見を出し合ったり、情報収集を行った。結果、豊富な研究材料を揃えることができた。『自主的に行動する、発信する、最後までやり遂げる力』
研究を進めていく中で、時には仲間とぶつかり合うこともあったが、自分から発信することを恐れずに意見したことで、最高の結果を出すことができた。
まとめ~研究内容は仕事への姿勢や自己PRになる~
自分の研究内容を、わかりやすく説明することでたくさんのメリットがあります。
- 自分が力を注いできた学業を伝えることができる
- 学業に対する姿勢を伝えることで「仕事に対する姿勢」をアピールできる
- 自分の強みや、自己PRに繋がる
上記のように、研究内容には「仕事に対する姿勢」や「自己PR」など、あなたをアピールできる絶好のチャンスです。就活だけに限らず『人に伝えること』は社会に出てからも必要な力です。研究者として社会人として、面接官に魅力的なプレゼンができるように今からしっかり準備をしましょう。
投稿者プロフィール
- ウシ科 ウシ属 サイヨ牛。就活で100社落ちた経験、就職するも牛を牛とも思わない企業に嫌気がさして退職。それ以来、だれよりも求職者の手助けをしたいと考え、採用メディアを作り上げることを決意した。
採用に関する情報を銀行のように貯めて、だれもが引き出せるようにとの想いで採用バンクが誕生。特別編集長として求職者側に寄り添ったアドバイスを得意とする。
今では「サイヨ牛ケンくんは採用試験のプロ」と呼ばれるまでに至った。
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