名刺交換は、初対面の相手と交わす最初の挨拶です。そのため、名刺を渡すマナーがしっかり身についていないと、相手に悪印象を与え、その後の商談もうまくいかないかもしれません。もちろん、渡すだけではなく受け取る時のマナーも大切です。
そこで今回は、正しい名刺の渡し方や受け取り方を初め、名刺交換時の注意点やイレギュラーにも対応できる対策方法を説明していきます。最後にはぜひ実践してほしい、好印象を持たれるであろう名刺の渡し方・受け取り方も紹介していきます。
もくじ
正しい名刺の渡し方・受け取り方の3ステップ
ここでは、名刺の渡し方や受け取り方を順序付けて説明していきます。
①名刺を取り出す
まずは名刺入れから名刺を取り出します。できる限り、相手よりも先に名刺を出すようにしましょう。名刺交換はお互いの第一印象が決まる大事な場面です。緊張すると名刺がスムーズに取り出せなかったりして焦ってしまうかもしれませんが、あたふたするのは禁物。落ち着いて名刺を取り出しましょう。
また、名刺は切らさないように余裕を持たせておくことが大切です。名刺の正しい渡し方・受け取り方を学ぶ前に、名刺が必要枚数あるか確認しておきましょう。
②名刺を渡す
名刺は両手で持ち、相手に向けて差し出します。名刺交換は自己紹介も兼ねているので、名刺を渡すときに「○○会社、○○部の名刺太郎と申します」と「社名・部署名・自分の氏名」の順番に名乗るようにしましょう。このとき、名刺の渡し方で下記3つの注意点が挙げられます。
- 自分の指で名刺の文字が隠れないようにする
- 名刺の文字が相手から読みやすい方向に向けて渡す(自分から見たら逆に見えるように)
- 相手の名刺の高さよりも低くして差し出す
③名刺を受け取る
名刺を受け取る時は「頂戴いたします。宜しくお願い致します」と述べてから、受け取るようにしましょう。このときの注意点は下記3つが挙げられます。
- お互い名刺を差し出していたら、右手で差し出して左手で受け取る
- 受け取った名刺は胸よりも高い位置で持つ
- 名刺を受け取った瞬間に、すぐ相手の名刺をしまわない
名刺交換をした際、軽く会話を交わすのも良いでしょう。例えば「珍しい苗字ですね」「素敵な名刺ですね」などと会話を交わすことで、お互い多少なりとも緊張がほぐれると考えられます。
基本的な名刺の渡し方・受け取り方の流れは、以上3ステップです。なにかトラブルが起きたとしても、焦らず丁寧に名刺交換することを心がけましょう。
名刺の渡し方や受け取る時の注意点
名刺交換を行う際に、注意すべきポイントを「渡すとき」「受け取る・受け取ったとき」の2つに分けて説明していきます。
渡すときの注意点
名刺の渡し方で注意すべきポイントは下記4つが挙げられます。
- 名刺入れ以外から名刺を取り出して渡すのはNG(手帳型のスマホケースやポケットなど)
- 折れたり汚れたりしている名刺は渡さない
- 両手ではなく、片手で名刺を渡すのはNG
- 座ったまま・テーブル越しに名刺を渡すのもNG
基本的に名刺交換を行う際は立ち、名刺入れからきれいな名刺を出して、両手で丁寧に渡すことを心がけましょう。
受け取る時・受け取った時の注意点
名刺を受け取る・受け取った際に注意すべきポイントは、下記5つが挙げられます。
- 受け取った際に、相手の名刺の文字に指をかぶせない
- 片手で名刺を受け取らない
- 受け取った後名刺を雑に扱うのはNG
- 名刺の余白を使ってメモを行うのは禁止
- 名刺を忘れて帰るのは失礼にあたる
こんなときどうする?状況別に対策方法を解説
名刺交換を行う場合は、さまざまな状況が考えられます。イレギュラーにもスマートに対応できるように、状況別に考えた対策方法を説明していきます。
複数人と交換する場合
複数人いる場合の名刺の渡し方は、基本的に役職が上の方から名刺を渡していく決まりがあります。例えばお互い役員、部長、部下(自分)の3対3で名刺交換が行われるとしましょう。この場合は下記の順番になります。
- 先方の役員→自社の役員
- 先方の役員→自社の部長
- 先方の部長→自社の役員
- 先方の役員→自社の部下
- 先方の部長→自社の部長
- 先方の部下→自社の役員
- 先方の部長→自社の部下
- 先方の部下→自社の部長
- 先方の部下→自社の部下
ただ複数人での名刺交換は複雑で、マナー講座によっては別の順番を教えられるケースもあるようです。また、場によってはお互い同時に名刺を出したりするケースも考えられます。
きっちりマナーを守りすぎたが故に、相手に不快な思いをさせてしまう可能性もあるでしょう。一応名刺の渡し方で決まりというものはあるものの、できるだけその場の流れに合わせるのが一番良いといえるでしょう。
準備する前に名刺を渡された場合
基本的にお互い、同時に名刺を出してから交換するのが一般的です。ただ、場合によっては相手が先に名刺を渡してくることも考えられます。その場合は、まず初めに「頂戴いたします」と述べてから、相手の名刺を受け取るようにしましょう。
その後、自分の名刺を取り出して「申し遅れました」と一言述べてから、渡します。特にこのような場面に出くわすと、焦ってしまうかもしれませんが、しっかりと落ち着いて名刺を渡せば失礼には当たらないため、冷静に対応しましょう。
名刺を渡すタイミングを逃した場合
事情によっては遅れてしまったり、名刺交換がないまま商談や打ち合わせが始まったりと最初に名刺を渡せない場合もあるでしょう。
その場合は、商談や打ち合わせが終わってから名刺交換をしても問題ありません。くれぐれも、打ち合わせの途中や不自然なタイミングで名刺交換を申し出るのは、悪い印象を与えかねないため、避けるようにしましょう。
余裕があればやってみよう!名刺交換の応用編
名刺交換は、初めて顔合わせをする場面です。そのため、なるべく好印象を与えられるような名刺交換術を説明していきます。
名刺は胸元の高さから差し出す
名刺の渡し方で美しく見せる場合は、自分の名刺を胸の高さから差し出すと良いでしょう。イメージとしては、胸から弧を描くように名刺を差し出すときれいに見えます。もちろん相手が差し出した名刺の位置よりも、低くする必要があります。
ただ低くしようとする思いが強すぎて、低い位置から持ち上げるような名刺の渡し方をしてしまうのは不自然です。相手によっては、違和感を与えてしまう可能性があります。名刺を差し出すときは胸の位置から弧を描き、相手の名刺よりも低い位置で着地するように心がけましょう。
相手の目を見て名刺を渡す
名刺交換は第一印象を決める大事な場面です。できるだけ、悪い印象よりも良い印象を与えたいですよね。そこで、名刺の渡し方で加えたいポイントは「相手の目を見て渡す」ということです。
例えば目を合わせずに名刺を渡された場合と、笑顔で目を見て名刺を渡された場合を比較したらどうでしょう。多くの方は後者のほうが好印象である、と答えるのではないでしょうか。少しの気遣いで相手に与える印象は大きく変わります。
その中の一つとして「相手の目を見る」ということを実践してみましょう。
頂いた名刺は名刺入れの上に載せる
頂いた名刺は直接テーブルに置くのではなく、自分の名刺入れの上に置くようにしましょう。ただ複数人で名刺交換した際は、役職が一番上の方を自分の名刺入れの上に載せ、ほかの方の名刺はテーブルに並べます。基本的には、重ねずに並べるのがマナーです。
また書類が多く、名刺が散らばってしまいそうであれば、失礼のないように名刺を名刺入れにしまっても問題ありません
名刺交換は初対面の相手と交わす初めての交流です。そのため好印象を与えるためにも、名刺の渡し方のマナーはしっかり身に着けておく必要があります。
ただ、マナーに縛られすぎていると、逆に相手に対して不快な思いを与えてしまう可能性があります。
そのため、その場の雰囲気や状況を冷静に判断して、適切な名刺交換を行うと失敗は少なくなると言えるでしょう。
投稿者プロフィール
- ウシ科 ウシ属 サイヨ牛。就活で100社落ちた経験、就職するも牛を牛とも思わない企業に嫌気がさして退職。それ以来、だれよりも求職者の手助けをしたいと考え、採用メディアを作り上げることを決意した。
採用に関する情報を銀行のように貯めて、だれもが引き出せるようにとの想いで採用バンクが誕生。特別編集長として求職者側に寄り添ったアドバイスを得意とする。
今では「サイヨ牛ケンくんは採用試験のプロ」と呼ばれるまでに至った。
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