入社3ヶ月程たった頃「仕事が向いていない」と悩む人は多いと言われています。
「せっかく入社した会社だから頑張るべき?」「3ヶ月で辞めたら転職に悪影響が出そう…」など様々な迷いがありますよね。
今回は“入社3ヶ月程で仕事が向いていないと感じやすい理由・試用期間について・3ヶ月で短期離職した場合の対策”について解説します。
もくじ
【入社3ヶ月の壁】入社3ヶ月で「仕事が向いていない」と悩む人は多い
新卒・既卒に関わらず、入社3ヶ月程経つと「仕事が向いていない」と悩む人が多くなります。“入社3ヶ月の壁”という言葉があるほど、誰もが悩みやすい時期です。
入社3ヶ月の壁がなぜ起こるのか、詳しくご紹介します。
※ 入社したのがブラック企業で向いていなかったという例は外します
①3つのサイクルを経験するため
多くの人は入社3ヶ月間で下記の3つのサイクルを経験します。
3つのサイクル
- ハネムーン期
- 失望期
- ニュートラル期
1ヶ月目:ハネムーン期
入社〜1ヶ間は“ハネムーン期”と言われます。
※ 正式に決められた名称ではありません
入社直後で士気が高い上に、新しい通勤路、初めてのオフィスやそこで出会う人々…。
何もかもが初めてなので、新鮮さを感じます。脳内ではドーパミン・アドレナリンが多く放出されている状態です。
ドーパミン・アドレナリンとは
脳が緊張することにより、幸福ホルモンと呼ばれるドーパミン・やる気を高めるアドレナリンが多く放出されます。
アドレナリンはドーパミンが変化したものです。ドーパミンが分泌されるとアドレナリンも発生し、幸福感がやる気へつながる仕組みとなっています。
この状態の時は、勉強や仕事が辛くても最後まで頑張ることができるのです。
そのため仕事の良い面が目につきやすく、気分はハイテンション。あっという間に1ヶ月が過ぎていきます。おそらく「この仕事は自分に向いていないのではないか…?」と考え込む隙はないでしょう。
2ヶ月目:失望期
1ヶ月を過ぎると“失望期”がやってきます。
職場に対する新鮮さが失われると、徐々に脳のホルモン分泌も元の状態に戻っていきます。
すると現実に戻り、仕事のネガティブな面が見えやすくなるのです。
この頃から「仕事が向いていないのではないか?」と考え始めるようになります。
3ヶ月目:ニュートラル期
3ヶ月目に突入すると“ニュートラル期”へ入ります。
更に現実が見えてくるので、仕事の”良い面・悪い面”を比較して考えるようになります。
通常入社3ヶ月で仕事を1人前にこなすのは不可能で、”仕事が向いているか否か”について判断することは難しいでしょう。
しかし度重なるミスなどで注意されることが多い時期なので、「自分にこの仕事は向いていない…」と自信を失くしやすいのです。
②入社前に想像していた仕事と違うため
自分の想像と仕事内容が違っていると戸惑ってしまい、最終的に「仕事が向いていない」と考えるようになります。これは①の失望期〜ニュートラル期に起こりやすい感情です。
このままずっと合わない仕事が続くのか、しばらくしたら想像通りの仕事を任せてもらえるのか…。
率直に上司に聞けば良いのですが「今の業務に不満がある」と言っているようで、なかなか聞けなかったりします。
しかしその後も“仕事が向いていない”という悩みが続くようなら、一度上司と話し合いをしてみましょう。
○月から(想像していた)その仕事ができると教えてもらえるかもしれません。また部署が合っていない可能性もありますので、思い切って相談することは大切です。
③まだ環境に適応できていないため(仕事・人間関係・社風・ルールなど)
自分に向いている仕事であっても、新しい環境に適応するには3ヶ月以上の時間がかかります。
それを知らなかったり、焦りを感じていたりすると「仕事が向いていない」と勘違いをしやすくなります。
また“挨拶・休憩時間の過ごし方・発言の仕方・上司や先輩への気遣い・社内ルール”などにも適応するには、更に時間が必要です。
【新しい環境への適応期間】
- 新しい環境に適応した行動を“意識して”とれる:約半年〜1年程
- 新しい環境に適応した行動を“違和感なく自然に”とれる:約2〜3年程
入社3ヶ月では人間関係も構築できておらず、誰がどういう人なのかもわからない状態です。また現在会社が忙しい時期なのか、閑散期なのかといった全体の状況もわかりません。
会社自体に慣れている途中なので、まだスキルアップの前段階です。従って向き不向きの判断を下すのは、時期尚早であるかもしれません。
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だから”試用期間”が設けられている
試用期間とは人材を本採用する前に、会社が新入社員の適性能力などを判断するために設けている期間です。
お互い(会社・労働者)のミスマッチを防ぐ期間とも言えます。やはり実際に働いてみないとわからないこともあるからです。
そして多くの会社が約3ヶ月間の試用期間を導入しています。これは“入社3ヶ月の壁”が認識されている証です。
また試用期間は新卒・既卒に関わらず設けられていることがほとんどです。試用期間について就業規則や労働契約書で確認しておくと良いでしょう。
ポイント
【試用期間と研修期間は全く別の物】
- 試用期間:雇用契約に関わる適性をチェックする期間
- 研修期間:会社による教育期間
会社が試用期間にチェックしていること
試用期間中に会社がチェックしていることは、履歴書や適性検査、面接などで把握しきれなかった点です。例えば以下のことを見ています。
- 勤務態度
- 仕事が続けられそうか
- 社風との相性
- 社会人としてのマナー
- 職場における人柄
- 業務に対する適性 など
このように会社側も労働者が仕事を続けられるかどうかを確認しています。
試用期間中の待遇は?
試用期間中であっても労働契約が成立しているため、基本的には正社員と変わらない待遇を受けられるはずです。しかし会社によっては本採用よりも給与が低く設定されている場合もあるのです。
試用期間中も会社には“各都道府県の最低賃金以上の給与・残業代の支払い・保険への加入”をさせる義務があります。
もしこれらの待遇を受けられない場合は、まず会社と話し合うようにしましょう。
新卒でも試用期間中にクビになる!?
試用期間中は本採用時よりも、会社は労働者を解雇しやすい状態です。そのため試用期間に解雇される可能性は新卒でも0ではありません。
試用期間中に解雇されるパターンには、以下のような項目があります。
- 明らかな能力不足:会社に多大な損害を与えるミスの連発・注意をしても改善する意思がない など
- 勤務態度に問題がある:勤務態度が著しく悪い など
- 過度な遅刻・欠勤:過度な遅刻や欠勤、無断欠勤 など
- 指示に従わない:正当な理由なく会社の指示に従わない
- 経歴・学歴詐称:エントリーシートや履歴書に嘘があった場合(特に応募条件である資格が嘘だった場合)
就業規則には解雇に値する項目が必ず記載されています。入社前に目を通しておきましょう。
【3ヶ月目】本当に仕事が向いていないかを見極めるポイント
“3ヶ月で仕事が向いていないと判断するのは難しい”と前述しましたが、状況次第では退職しても良い場合があります。
この項では本当に仕事が向いてないかを見極めるポイントをご紹介します。下記のような考えであれば、入社3ヶ月目であっても辞めて良いのです。
向いていない仕事が今後も続くと分かった場合
想定していた仕事と内容が著しく異なり、それが今後も続くと分かった場合は退職を決めても良いでしょう。
具体例
自動車メーカーで車の部品取り付け作業をやるつもりで入社したが、物流の部署に配属され異動の見込みがない
「自分に向いているから」と考えて応募・入社した会社で、全く異なる業務を続けさせられるのであれば、仕事が向いていないと感じて当然です。また不満も募っていきます。
「時は金なり」と言うように、それでは時間が非常にもったいないと言えます。
将来的にもスキルアップできそうにない場合
入社3ヶ月ではスキルアップの前段階だと前述しました。しかし仕事が向いていないと感じる+将来的にもスキルアップが見込めないの思うのであれば、転職を考えても良いでしょう。
例えば具体的なキャリアプランがない・まともに仕事を教えてもらえない・何年も同じ仕事が続くといった状況が挙げられますが、何を持ってスキルアップと見なすかは人によって違います。
自分にとって将来的なスキルアップの見込みがないのであれば、無理をして向いていない仕事を続ける必要はありません。
長期的に働くビジョンが見えない場合
仕事が向いていない+長期的に働くビジョンが思い描けない場合は退職の決断をしても良いでしょう。
長期的なビジョンの価値観は様々ですが、例えば会社の業績のことであったり、体力的に定年まで続ける自信がないといったようなことが挙げられます。
しかしこの判断は難しいため、もう少し様子を見てから決めるという選択肢もあります。
うつ状態・体調不良になった場合
うつ状態や体調不良を起こす程、精神的な負担が大きい場合は無理は禁物です。
早めに病院を受診して医師の指示に従って下さい。休職や退職という選択肢をアドバイスしてくれるでしょう。
しかしどのような状態がうつ状態なのか、経験がないと判断が難しいですよね。主に以下のような症状を目安に判断しましょう。
具体例な症状
- 突然泣きたくなる
- 消えてしまいたい・死にたいと思う
- 感情の起伏が激しい
- 自分には価値がないと思う
- 心身が重く朝起き上がれない
- 頻繁にお腹を下すようになる
- 食欲不振・過食
- 喉がつまり苦しい感じがする など
うつ状態・体調不良になりやすい人は、真面目で「〜すべき」という気持ちが強い傾向にあります。そのため、症状が出てもそのまま頑張ろうとするかもしれません。
しかし今後の社会人生活・人生を考えると、頑張らない選択をすることが賢明です。無理をし過ぎてうつ病を始めとする重い精神疾患になれば、長期に渡り仕事ができなくなる可能性もあります。
「仕事が向いていない」を理由に3ヶ月で退職した場合の転職対策
「仕事が向いていないと短期退職するのはハイリスク」「試用期間で離職したら転職に悪影響が出そう」3ヶ月目で退職を考えても、以上のように悩む人は少なくありません。
短期離職をしても転職はできますが、満足のいく転職をするには適切な対策が必要です。
この項では仕事が向いていないを理由に短期離職した場合の転職対策についてご紹介します。
【対策①】面接対策こそ最も重要
新卒・既卒に関わらず転職を成功させるには、面接が最も重要になります。3ヶ月の短期離職から転職する場合、面接時の質疑応答が内定のキーポイントとなるからです。
例えば面接官に離職理由を説明する際、ネガティブな印象を与えない言葉選びをする工夫が必要です。
そのためには再度自己分析をした上で、“エントリーシートの書き方・応募する企業の業界、企業研究・自己PR・志望動機・離職理由”などを考えます。面接では前向きなアウトプットができるようにしましょう。
短期間でも社会人という経験をしたからこそ、学生の頃とはまた違う内容も盛り込めますね。
【対策②】第二新卒・20代は早急に転職活動を始める
一般的に離職期間が長くなる程、納得のいく転職活動は難しくなります。特に第二新卒(新卒入社して社会人経験が2~3年未満の人)・20代の人は早急に転職活動を始めましょう。
また全年代の中で20代が最も転職率が高い傾向にあります。コロナ禍により転職に対して積極的になった人の割合は約4割と増加しています。
※ マイナビ「転職動向調査2021」より抜粋
つまりライバル多き状況なので、決断したらいち早く転職活動を行うが勝ちなのです。
第二新卒や20代は長期的なキャリア形成が図れるため、企業側も積極的に採用を行っています。しかし就職したいと思う会社の内定をピンポイントで獲得するのは簡単ではありません。
【対策③】既卒・30代以上はこれまでのキャリアを整頓する
既卒・30代以上の人はこれまで積んだキャリアや資格の整頓を行い、それらを強みにエントリーシート・履歴書・職務経歴書を作成しましょう。
また面接では今までの経験を魅力的にアピールすることが大切です。
既卒の中でも特に30代は即戦力やスキルが求められます。職務経歴や実務経験で合否が決まると言っても過言ではありません。
しかしアピールできる職務経歴・実務経験がない場合は”転職のプロ”に相談することをおすすめします。
「仕事が向いていない」と短期離職をしたら転職エージェントに相談を!
1人で転職活動を行うよりも、”転職エージェント”に相談することを強くおすすめします。
短期離職をした・アピールできる職務経験や実務経験がないという不安要素があっても、プロのフォローによりカバーすることも可能です。
また転職エージェントは多数の企業と結びつきが強く、面接官がどのような人物であるかも知っています。従って応募する企業に合わせた対策ができるのです。
完全無料で利用できるので、まず登録してみてはいかがでしょうか。
【転職エージェントのサービス一例】
- 完全無料で利用できる
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続いて特におすすめの転職エージェントをご紹介します。
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転職エージェントでプロのアドバイスを受けて、”企業へいかに高く自分を売り込むか”という方法を学びましょう。
思い切って転職した先が天職となる可能性もあります。そのためにもできる限りの努力を積極的に行ってみて下さいね。
投稿者プロフィール
- AEAJアロマセラピスト、不動産会社勤務を経てフリーランスライターへ転身。愛知県在住で料理や美容、旅行が大好きです。現在は金融・ビジネス・キャリア・ライフスタイルなどの記事を執筆しています。未経験のジャンルでも綿密にリサーチをして積極的に取り組むことがモットー!いつもわかりやすく役立つ情報をお届けできることを目標としています。またライター活動を通した「理想のワークライフスタイルの実現」も追求中です。
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