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就活・面接対策

圧迫面接の質問&回答例を紹介!事前対策や企業側の目的なども解説

2021年7月31日

「圧迫面接をされたらどうしよう…」
「圧迫面接ってどんな内容なの?」
「圧迫面接をされたらどう対応すべき?」

就活をしていると耳にする圧迫面接。
もしこれから受ける面接が圧迫面接だったらどうすれば良いのか、圧迫面接ではどのようなことを聞かれるのか、圧迫面接は事前に対策できるのか、といった不安を持っているかと思います。

そこでこの記事では、圧迫面接の具体例や対策方法、圧迫面接をする理由について解説していきます。

圧迫面接は対策ができますし、内容次第では面接段階でブラック企業かどうかを見極めることもできます。ぜひ参考にしてみてください。

圧迫面接の質問例5つ

圧迫面接とは、面接官が面接受験者にわざと意地悪な対応をし、ストレスをかける面接のことです。

しかしながら、「圧迫面接だ」と感じるかどうかは受験者本人の価値観によるところが大きく、意図せず圧迫面接と捉えてしまうケースもあります。

例えば、「私の趣味は釣りで、週末になると朝早くに釣りへ行くことがルーティンになっています」と回答するシーンがあったとします。あなたが面接官であれば「なぜ釣りが好きなんだろう?」「何がきっかけで釣りが好きになったんだろう?」「どこへ釣りに行くんだろう?」など、さまざまな疑問が湧いてくるかと思います。

このような、「なぜ?」「どうして?」という問いかけは、受験者をより深く知るためであったり、本音を引き出す時にも有効的ですが、質問が続くと圧迫面接を受けていると感じる受験生もいるのが事実です。普段コミュニケーションを取ることがない上の年齢層の面接官や、別の方言を話す面接官であれば、面接官にとって普通の話し方でも高圧的に感じられることもあります。

これからご紹介する具体例が全て圧迫面接に該当するわけではなく、面接官の対応なども含めて判断する必要がある点を心に留めておきましょう。後ほど、法的にNGな圧迫面接の内容もご紹介しますので、そちらも含めて判断材料にしてください。

【圧迫面接例①】答えた内容を全否定される

答えた内容を全否定されるのは、圧迫面接でもポピュラーな内容です。

【例①】

受験者「私の強みは、チームの中心となってリーダーシップを発揮できることです。」

面接官「それって自己中なだけじゃないの?」

【例②】

受験者「地域の人々の役に立ちたいと思っています。」

面接官「あなたが頑張ったところで地域の役に立つとは思えないけど。」

【例③】

受験者「部活動で養ったチームワークを活かして働きます。」

面接官「あれ?うちは個人ノルマだよ?」

【圧迫面接例②】マッチング性を全否定される

企業とのマッチング性を否定されるのもよくある圧迫面接の内容です。

【例①】

受験者「御社の○○という分野で活躍したく志望しました。」

面接官「○○だったら、うちよりB社の方が専門だけど?」

【例②】

受験者「地域の人々の役に立ちたいと思い御社を志望しました。」

面接官「え?それならうちじゃなくても夢が叶うんじゃないの?」

【圧迫面接例③】質問攻めで返される

「なぜ」「どうして」が続くと、面接をされているというより、尋問や取調べを受けているように感じ、気分が悪いものです。
しかし面接官にとっては、圧迫面接をしながらも受験者の本音を聞き出すことができるテクニックのため、多い傾向があります。

【例①】

受験者「私は○○の勉強をしており、この経験を御社で活かしたいと考えています。」

面接官「それはなんで?」

【例①-2】

受験者「御社の○○事業への取り組みに大変興味があり、私も携わりたいからです。」

面接官「なんでそう思ったの?」

【例①-3】

受験者「地球規模で問題となっている○○問題の解決に一番近い事業だと思っているからです。」

面接官「なんで○○問題を解決したいの?なんで一番近いと思ってるの?」

【圧迫面接例④】第一志望ではないことを責められる

面接が進んでいくと、他に面接が進んでいる企業があるかを問われることもあります。第一志望が別の企業だとわかった面接官が意地悪な質問を投げかけてくることがあり、これも圧迫面接の一つだと言えるでしょう。

線引きが難しいデリケートなテクニックではありますが、圧迫面接としてはよく見られる内容です。

【例①】

面接官「うちの優先順位ってどうなの?」

受験者「御社は第一志望群の一社です。」

面接官「なるほど、ではうちは第一志望ではないということですね。」

【例②】

面接官「もし弊社から内定が出たら、就活を全部やめますか?」

受験者「いえ、選考途中の企業もありますので、後悔しないよう最後まで受けようと考えています。」

面接官「あれ?うちが第一志望って言ってなかった?なんで就活続けるの?」

​​

【圧迫面接例⑤】内定が貰えない理由を突きつけてくる

面接へのフィードバックと捉えるべきか、圧迫面接として適正なものなのか難しい線引きですが、内定を貰えない理由を一方的に突きつけてくることも圧迫面接の一つだと言えるでしょう。圧迫面接と名誉毀損の境界線をわかっていない面接官もおりますが、「末っ子だから甘やかされて育てられたんだね」といった人格の否定や家庭環境に関する言及はNGです。無理に言い返す必要はありませんので、流してしまいましょう。

【例①】

面接官「なんで内定貰えないかわかる?話がクド過ぎる!もっと簡潔に話さないといつまでたっても内定貰えないよ?」

【例②】

面接官「○○業界を目指しているのに○○について知らないのはマズいなぁ。だから内定貰えないんじゃないの?」

圧迫面接で内定を掴む5つの対策と回答例

圧迫面接に遭遇してしまった時、対策をしておくだけで心持ちや受け答えが格段に変化します。具体的な会話のテクニックから準備できることなどをご紹介します。

【圧迫面接対策①】イエス・バット法で流れを変える

何を言っても面接官が否定する時は「おっしゃる通りだと思います。」「ごもっともだと思います。」「ご指摘ありがとうございます。」というような相手を認めるクッションをおきつつ、「ですが」「しかし」で切り返す「イエスバット法(Yes,but)」という営業話法で返答しましょう。

面接官自身の言い分を認めたことで、面接官が反論しにくい流れに持っていくことができます。

【例】

面接官「なんで内定貰えないかわかる?話がクド過ぎる!もっと簡潔に話さないといつまでたっても内定貰えないよ?」

受験者「ご指摘ありがとうございます。しかし、先ほどのお話は結果だけでなくプロセスも大切にしており、紹介させていただきたかったのです。」

【圧迫面接対策②】底抜けのポジティブ思考でかわす

面接官が高圧的・威圧的な態度をとって受験者の怒りを誘ってくる時は、底抜けのポジティブ思考によって話題をかわすのも方法の一つです。

「ポジティブツッコミ」で一世を風靡した漫才コンビ・ぺこぱの松陰寺太勇氏が見せるポジティブシンキングは、とても学ぶべきところが多いと言えます。

芸能人の他にも「この人と話していると気分が良いな」と感じる身近な人の真似をしてみるのは、圧迫面接対策として非常に有効でしょう。

【例】

受験者「地域の人々の役に立ちたいと思い御社を志望しました。」

面接官「え?それならうちじゃなくても夢が叶うんじゃないの?」

受験者「おっしゃる通りだと思います。御社を志望したのは、○○という理念や現在開発されている○○という分野にとても魅力を感じており〜」

【圧迫面接対策③】徹底した研究で揚げ足取りを回避する

この対策は圧迫面接に出会った時の対処法だけでなく、面接全般に言える事前準備です。

面接の中で矛盾が生じる場面があると、そのことを突かれる可能性があります。いわゆる「揚げ足取り」ですね。矛盾を生じさせないようにするには、面接に臨む前に徹底した企業研究・業界研究・自己分析をしておくことです。

企業や業界について何の研究もせず、何となく志望している受験者は、その受け答えから「付け焼き刃で覚えた知識を羅列しているだけだな」と手にとるようにわかります。

企業研究や業界研究については、以下の記事も参考にしてみてください。

【圧迫面接対策④】試された時は前向きに挑む

就活生がイメージする華やかな社会人生活の裏側にある地味で泥臭い部分をわざと伝えて、「うちは○○だけど大丈夫?やっていける?」「あなたが思っているような仕事内容じゃないけど?」と試すような質問や否定をされることもあります。

このような質問には前向きな回答で挑むのが良いのですが、そのためには企業や業界で働く「リアル」を調査しておく必要があります。労働環境なのか、給与面なのか、キャリアアップ制度なのかはそれぞれですが、志望している企業や職種から離れた人の意見はとても参考になるものです。

OB・OG訪問をできるチャンスがあれば、先輩が苦労しているポイントについてもインタビューしておきましょう。転職サイトなどでの口コミも役立ちます。

【例】

面接官「うち、一人前になるまで最低でも3年かかるけど大丈夫?」

受験者「はい、問題ありません。1日でも早く即戦力となれるよう努力いたします。」

【圧迫面接対策⑤】わからない時は素直に認める

「この業界を志望したということは、もちろん○○について勉強してるよね。君はどう考えてるの?」というような、わざと難しいことを聞いてくる場合があります。業界研究を進めていれば、学生のうちは手をつける必要のない難しい分野だと気づく人もいるかもしれません。

そんな時は正直に「勉強不足でわかりません」と素直に認めた上で、「入社するまでに勉強を進めます」と前向きな意欲を見せることです。社会人になったあとも、このような場面には多々遭遇するでしょう。知ったかぶりで対応されるよりも、自分の勉強不足を認めた上で「次回までに勉強します」という人の方が信頼がおけるはずです。

【例】

面接官「○○業界を目指しているのに○○について知らないのはマズいなぁ。だから内定貰えないんじゃないの?」

受験者「私の勉強不足です。入社するまでに○○についての知識を深めていきます。」

圧迫面接をする3つの目的

圧迫面接は以下のような目的で実施されるケースが多いでしょう。

  1. コミュニケーション能力を見るため
  2. ストレス耐性を見るため
  3. 日頃の思考力を見るため

それぞれ解説していきます。

目的①コミュニケーション能力を見るため

学生の間で出会う人たちは、自らが望んだフィールドで出会うことが多く、また、付き合う人も自分で選べるため、多少なりとも自分の価値観と似通った部分がありませんか?

社会に出ると、自分の好き嫌いで人付き合いをやめるわけにもいかず、苦手な人ともコミュニケーションをとらなければなりません。特に総合職で入社する場合、営業へ配属される人も多いでしょう。生まれ育った場所や、生きてきた時代もまるで違う人と仕事をしなければならない場面もあります。これは、社内・社外問わず言えることです。

相手の価値観を認められる柔軟性があるか、視野を広く持っているかなど、コミュニケーション能力を見るために圧迫面接をする場合があります。

コミュニケーション能力を鍛える方法は、友人や家族、SNS上等で意見が対立した時に、他者の意見を認める意識を持つことです。

目的②ストレス耐性を見るため

新卒採用でかかる費用は、1人あたり72.6万円だと言われています。

参考:就職白書2019|就職みらい研究所

企業側としては、受験者の大切な人生を預かる責任の重みを感じるとともに、莫大な費用と労力をかけて新卒採用を実施しているのです。

しかし残念ながら、新卒採用した社員が3年以内に離職した割合は毎年30%以上を記録。つまり、3人に1人は仕事を辞めているということになります。

参考:学歴別就職後3年以内離職率の推移|厚生労働省

こういった結果から、最近の学生は入社してもすぐに退職すると問題視されています。退職に至った理由はそれぞれですが、些細なことで「辞めます」と言われては困りますので、受験者のストレス耐性を見るという目的であえて圧迫面接を実施する企業もあります。

ストレス耐性があるとアピールするには、高圧的・威圧的・否定的な態度をとられたとしても、屈せずに面接を進めていくことです。

目的③日頃の思考力を見るため

「面接=アドリブ力や瞬発力」と思っている就活生も多いかと思いますが、面接で重要なのは「日常的に思考しているか」です。常日頃からさまざまな事柄に疑問を持ち、考えているからこそ、面接で突拍子もない質問を受けたとしてもスムーズに答えることができるのです。

映画「星の子」の舞台挨拶で主役を演じた芦田愛菜さんが「信じることとは?」というインタビューに対しての返答が、とても哲学的で話題となりました。芦田愛菜さんは自分のことを「活字中毒」と呼ぶほど、読書好きで有名です。

とりわけ圧迫面接において、準備していた面接対策がまるで役に立たないこともあるでしょう。

思考力を鍛えるためには、「なぜ?」「どうして?」と頭の中に浮かんだハテナマークをそのままにしておかないことです。自分が納得できる答えにたどり着くまで思考します。普段から考える癖をつけておけば、どんどん自分だけのQ&Aが蓄積されていき、いざ圧迫面接で予想外の質問を受けた時でもスムーズに答えられるでしょう。

【まとめ】圧迫面接には平常心を忘れずに対応しよう

圧迫面接の具体例や対策、企業側が圧迫面接をする目的について解説しました。

念頭に置いていただきたいのが、「許されない圧迫面接」もあるということです。許されない圧迫面接とは、以下の内容を指します。

  • 人格の否定(「これだから末っ子は〜」)
  • 身体の特徴についての発言(「美人だね」)
  • 家庭環境の否定(「親が離婚したせいで〜」)
  • 差別的な発言(「これだから女性・男性は〜」)
  • セクハラ発言(「彼氏・彼女はいるの?」)

これらの内容は「名誉棄損・侮辱罪」にあたることもありますが、実際に法的措置がとられることはほとんどありません。
ですが、このような発言を平気でする社内の風潮があることは確かですので、入社する前にわかってよかったと前向きに受け止め、採用過程を辞退する選択肢もあります。

自分の中で解決できない時は、家族や友人に相談するだけでなく、大学のキャリアセンターへ相談するのも良いでしょう。

面接官も真剣に採用活動を実施していますので、限りある時間の中で受験者の情報を最大限に引き出そうと質問が多くなることもあります。「圧迫面接だ」と早合点してしまい、何とか論破してやろうと敵意を剥き出しにしたものの、実は圧迫面接ではなく、単純にあなたのことをよく知りたいと思っただけだったという結果になってしまうと、双方にとって不利益だと言えます。

圧迫面接への対策についてもご紹介しましたが、圧迫面接に関わらず面接全般に共通する内容でもあります。高圧的・威圧的だなと感じても平常心を忘れずに受け答えするのが、圧迫面接を乗り越えるコツです。

投稿者プロフィール

オガワ
オガワ
新卒入社した企業で大失敗!入社1ヶ月で退職し、某大手通信会社のグループ企業へ転職。結婚を機にフリーランスになり、個人事業主6年目。「就職失敗→転職→独立→結婚・出産→ワーママ」という経験を活かして、現在は採用メディアや金融メディアでライターをしています。3級FP技能士保有。趣味は投資の勉強と旅行です♪

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