インターンシップが終了した後に、企業に送るお礼状。短期のインターンシップ、長期のインターンシップに関わらず、お世話になった企業に対してお礼状を送付することは、社会人として必要なことですので必ず準備するようにしましょう。しかし、お礼状をこれまで書いたことがない就活生がほとんどだと思います。
今回は、そんな就活生のためにインターンシップ後に送るお礼状の書き方をご紹介していきます。
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もくじ
インターンシップ終了後は必ずお礼状を出しましょう
「インターンシップでお世話になった企業にお礼状をわざわざ出す必要はあるのか」と考えている就活生もいるかもしれません。特に1日のインターンシップであれば、なおさらお礼状を出す必要はないと考えるのではないでしょうか。
しかし、インターンシップを開催し就活生を受け入れるために企業は多くの時間と労力をかけています。わざわざそのような機会を設けてくださったことに対してお礼を伝えるのは人としても、社会人としても大切なことです。そして、お礼状を出した方が企業に対して良い印象を与えることができるため、今後の就活で有利になる可能性もあります。
仮に、同じ期間にインターンシップに参加した就活生が2人いたとします。1人は、インターンシップ終了後にお礼状を送付し、もう1人からはお礼状は届きませんでした。あなたが企業の採用担当者だった場合、どちらの就活生に好印象を持つでしょうか。おそらく、お礼状を送付した就活生だと思います。
このように、企業はインターンシップ後にお礼状を出す就活生に対して、「丁寧で常識がある」という印象を持つ可能性が高いです。お礼状と送付するという、ほんの少しの手間をかけることで自分に対する印象がガラリと変わるのであれば、お礼状は絶対に出した方が良いのです。
お礼状を出すメリットは3つ
社会人としてインターンシップでお世話になった企業に対して、お礼状を送付するのは当たり前と解説しました。しかし、感謝を伝え良い印象を持ってもらうこと以外にもお礼状を送付するメリットがあります。
①今後連絡を継続するきっかけになる
インターンシップが終了すると、その後なかなか企業と連絡を取ることはなくなります。しかし、きちんとお礼状を出しておくことで採用担当者から返信が来る可能性があります。
返信が来ると、その企業と継続的に連絡を取るきっかけになるかもしれません。そして、より親睦を深めることができるかもしれません。
②選考対策の依頼がしやすくなる
インターンシップに参加した企業と継続的に連絡を取っていると、選考対策の依頼がしやすくなります。
企業に対して、いきなり選考対策の依頼を行っても、まず相手にされない可能性が高いです。しかし、以前インターンシップに参加したり、お礼状を送付して何回かやり取りを行っていると企業の採用担当者も自分のことを認識してくれているかもしれません。
採用担当者が、自分のことを知って興味を持ってくれると選考対策のための情報を教えてもらいやすくなるでしょう。
③就活に有益な情報を入手しやすくなる
インターンシップに参加した就活生のみ、個別に情報を教えている企業も中には存在します。お礼状を送付して、関係性をしっかりと築くことで就活で有益な情報を教えてもらえるかもしれません。
今後の選考について情報が欲しい場合は、お礼状の中に採用活動の情報を知りたいという趣旨の文章を盛り込むと良いでしょう。
お礼状の内容
これまでお礼状を作成したことがない就活生の最大の悩みどころは、お礼状の内容ではないでしょうか。お礼状では、以下のような内容を伝えるようにします。
①企業と担当者への感謝
インターンシップに対応してくださった方は、インターン生を受け入れ、企業や事業の説明や質問へ対する回答、インターンシップ期間中のサポートなどを行います。
本来の業務を行わなければいけない状態で、インターンシップの受け入れのために動いてくださったのですから、まず最初に感謝の気持ちを伝えましょう。
②学んだことや意欲などを伝える
インターンシップに参加して学んだこと、学んだことを今後どのように活かしていきたいか。などもお礼状の内容に盛り込むと良いでしょう。
インターンシップのカリキュラムは、企業の方が就活生に学ぶを提供したいという思いで作られています。実際に参加して感じたことを具体的に伝えることで、その思いが達成されたことを伝えると企業としても喜んでもらえるはずです。
お礼状は手書きの方が好印象
お礼状を送付する場合、悩むのが「メールで作成」するのか「手書きで作成」するのかだと思います。一般的なビジネスマナーでは、手書きで作成し便箋で郵送するのが1番丁寧な方法です。その次の方法として、メールやSNSがあげられます。
手書きでのお礼状が1番丁寧だと言われる理由は、紙に自分の文字で書くことが必要になるからだと言われています。しかしなかには、字を書くことが苦手な就活生、丁寧にお礼状を書く自信がない就活生などもいらっしゃるのではないでしょうか。
お礼状は、必ず手書きではなくてはならないと決まっているのではありませんので、その場合はメールで感謝の意を伝えても問題ないと思います。しかしながら、メールで済ませるインターン生が多い中で1人だけ手書きでお礼状を送付した就活生がいた場合どうでしょうか。周りと比べた時のインパクトがかなり異なると思います。
便箋や封筒に書いて周りと差をつけたいと思っているのであれば、手書き。時間がない場合はメールなどその時の状況によって使い分けることも有効な方法です。
インターンシップのお礼状はすぐに送付しよう
お礼状のを送付するタイミングですが、ベストなタイミングとしてはインターンシップが終了した日に作成するようにしましょう。
メールでお礼状を送付する場合は、当日または翌日までに採用担当者へ送信。手書きでお礼状を送付する場合は、インターンシップが終了した翌日には投函することが理想的です。もし、インターンシップ終了後すぐに投函することが難しく5日以上時間が開くようであればメールに切り替えたほうが良いでしょう
丁寧な手書きで感謝を伝えることは、とても大切ですがあまりにも投函まで時間がかかってしまうとかえって企業に対して失礼となることもありますのでスピード感を持って行動するようにしましょう。
メールであれば、場所を問わず作成することができますし、インターンシップに参加する前からテンプレートを用意しておくこともできます。
お礼状を手書きで作成する場合
お礼状を手書きで作成する場合、準備するものがこちらです。
- 白無地で縦書き、罫線入りの便箋
- 黒色のボールペン
- 白の無地で長形4号の封筒
お礼状の封筒には、縦型で白無地のものが向いています。縦型であれば、どのような封筒でも良いというわけではありません。茶色の封筒は、主に事務用として使われていますのでお礼状を送付するには適していません。長形4号の封筒は、コンビニエンスストアでも販売されていますので準備がしやすいサイズです。
しかし、あまり薄手の封筒を選ぶと安っぽい印象となってしまうのである程度しっかりした紙質の封筒を用意しましょう。二重封筒を選んでも問題ありません。
封筒の書き方
- 住所なども縦書きで記入する
- 表には相手方の住所と宛名を記入する
- 住所は都道府県名やビル名などを略さずに記入する
- 住所が2行に分かれる場合はビル名の前など切りの良いところで改行する
- 企業名も略さずに正式名称で記入する
- 株式会社などの法人格も忘れずにつける
- 企業や部署宛に送る場合は最後に「御中」をつける
- 担当者宛に送る場合は「様」をつける
お礼状を同封する封筒には、企業名や住所などを記入します。宛名が間違っていると、企業に届かない場合もありますので正しく書くようにします。企業名や部署名、担当者名は間違えないように最新の注意を払います。
封筒の裏面には自分の住所と氏名を書きます。こちらも省略せずに、マンション名まで正しく記入しましょう。表面の宛名より低めの位置に、やや小さめの文字で書くことで謙遜の意を表すことができます。
お礼状の構成
- 頭語
- 挨拶と名乗り
- 本文
- 結びの挨拶
- 日付
- 署名
- 宛名
手書きでお礼状を作成する場合の構成は上記の通りです。
頭語
頭語は、手紙の初めにくる言葉で結語とセットで使います。例えば、「拝啓」が頭語である場合は「敬具」が結語になります。前略は、前文を省略しますという意味合いですので、目上の方に送るときには使わないようにしましょう。
挨拶と名乗り
本題のインターンシップのお礼に入る前に、挨拶として記す文章と、いつ、どこでお世話になったのかを伝えます。学校名・学部・学科などの所属を述べてから本題に入りましょう。
本文
本文では、インターンシップで何が印象に残ったか、どのようなことが嬉しかったなど具体的なエピソードを織り交ぜて感謝を伝えましょう。ここで気をつけていただきたいのが、手紙の本文を書くときの一般的なマナーです。例えば、「皆さま」などが改行により文字が離れてしまうのは失礼とされています。相手を指す言葉は、可能な限り文末に書かないようにしましょう。
結びの挨拶
最後に重ねてお礼の気持ちを伝え、今後の繁栄を祈る言葉で結び、最後に頭語に対応する「敬具」などの結語を入れます。
日付
お礼状を作成した年号、月日を記入します。
署名
学校名・学部・学科・氏名を記入します。
宛名
株式会社まで略さずに書き、行をかえて「部署名」「相手の名前」「敬称」を記入します。
お礼状をメールで作成する場合
お礼状をメールで作成する場合は、特に準備するものはありません。しかし、メールで作成する場合は件名や署名などを忘れずに記入する必要があります。
メールの書き方
- 件名
- 宛先
- 文頭の挨拶
- 本文
- 文末
- 署名
お礼状をメールで作成する場合は、上記の順番で作成するようにします。
件名
件名は必ず書くようにします。簡潔に「誰から」「何について」「どのような内容」が分かることがポイントです。インターンシップのお礼であれば、「インターンシップのお礼 〇〇大学氏名」と記入します。もし、件名を記入せずに送信してしまうと、セキュリティの観点から削除されてしまう可能性もありますので注意してください。
宛先
宛先は、正式名称で記入します。例えば株式会社の場合、(株)とよく略されているのを見ますがお礼状ではきちんと株式会社と記入しましょう。宛名の順番は、会社名、部署名、役職名、氏名となります。複数名に送るときには、役職が上の方から順番に記載します。敬称を忘れないようにし、氏名には「様」をつけましょう。
文頭の挨拶
本文を書き始める前に、簡単な挨拶と自分の名前や所属を記載するのがマナーです。「お世話になっております。◯◯大学◯◯部の◯◯です。」と始め、「いつ」「どこでお世話になったのか」を記載するとお礼の言葉につながりやすくなります。
本文
本文は、インターンシップで感じたことや学んだこと印象的だったエピソードなどを書くようにします。エピソードを書くことで、相手にとってもわかりやすく印象に強く残ります。
文末
文末には、インターンシップで経験したことを今後どのように活かしていこうと考えているのかを書き、再度感謝を伝えます。相手を思いやる言葉を書き記すのもマナーです。
署名
文章からは、スペースをあけて最後に署名を記します。
- 大学名
- 学部
- 学科
- 氏名
- 電話番号
上記の順番で書くようにしましょう。メールでお礼状を送付する場合、自動で署名が着くように設定することができますので、多くの企業とやり取りをするのであればぜひ活用してみてください。
お礼状を作成する際の注意点
お礼状を手書きで作成する場合、メールで作成する場合の書き方について解説しました。ここからは、手書き、メール問わずお礼状を出す際に注意して欲しいポイントを紹介します。
①誤字脱字や敬語に注意
お礼状を作成する際、まず最初に注意していただきたいのが誤字脱字や敬語の表現についてです。メールであれば、何度も書き換えることができます。しかし、手書きの場合は誤字脱字をしてしまった場合は再度書き直す必要があります。修正ペンや修正テープを使うことはマナー違反となりますので注意してください。
また、間違った敬語表現をしていないかも確認するようにしましょう。初めて作成するお礼状であれば、これまでお礼状を作成したことがある方に添削を頼むのも一つの方法として良いと思います。
お礼状には、「貴社」など企業のことを指す言葉を記載しますが会社以外の表現も間違わないように注意しましょう。
- 会社→貴社
- 銀行→貴行
- 市役所、区役所→貴役所
- 事務所→貴事務所
- 官公庁→貴庁
②定型文はそのまま使わない
これまでお礼状を書いたことがないから書き方がわからない。という方がやりがちなのが、インターネットで検索して出てきた文章をそのままコピーして使う行為です。
採用担当者は、これまで数え切れないくらい多くのお礼状を見てきていますので、定型文をそのまま使っているとすぐに気付かれてしまいます。そして、あなた自身に対する印象も悪くなってしまいます。
最初と最後の文章は定型文を利用しても良いかもしれません。しかし、インターンシップに参加して感じたこと、勉強になったことはなるべく自分の言葉で伝えるようにしましょう。大切なのは、上手な文章を書くことではなく「自分の気持ち」を伝えることです。
③菓子折りなどは不要
【まとめ】インターンシップのお礼状は早めに送ることが大切
今回は、インターンシップ後に送るお礼状の書き方をご紹介しました。お礼状は、お世話になった企業に対して感謝を述べる大切な書面ですので必ず作成するようにしましょう。なるべく手書きで作成する方が良いですが、慌ただしい就活期間ですので「手書きで作成する余裕がないかもしれない」と思った場合は迷わずメールで行うように切り替えるようにします。
1番避けていただきたいのは、お礼状を作成しないことです。これから社会人となる上で、お世話になった方にお礼を伝える場面は幾度となく遭遇すると思います。そのようなときに速やかにお礼を伝えることができるように、就活の時点から書き方について学んでおくようにしましょう。
投稿者プロフィール
- 公務員→WEB制作会社→フリーライターに転身。沖縄で2児の子育てに奮闘中!
趣味はサーフィンとキックボクシングのアクティブ女子です。
文章を読むのが苦手な方でも「この記事は面白い!」と思えるようなライティングを心がけています。
これまで執筆したジャンルはライフスタイル・金融・キャリア・自動車などさまざま。
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