インターンシップへの参加が決まると、服装や当日持っていくものの準備に気を取られがちですが忘れてはいけないのがビジネスマナーです。企業に赴くということは、学生ではなく社会人として扱われることがほとんどです。せっかくのインターンシップですので、採用担当者に良い印象を持ってもらうためにも最低限のビジネスマナーは事前に知っておく必要があります。
この記事では、インターンシップに参加する前、インターンシップ期間中、インターンシップ終了後に注意してほしいビジネスマナーについて徹底解説してきます。
また、以下の記事は今回の内容と関連していますので合わせてご覧ください。
もくじ
インターンシップではビジネスマナーも見られている
インターンシップで、特に注意していただきたいのがビジネスマナーです。実際に企業で働くとなると、年齢はもちろん性別やバックグラウンドが異なる様々な人と一緒に業務を行っていくこととなります。自社の人だけではなく、取引先の方、顧客と直接する場合、お互いを理解し、信頼関係を築くことが仕事を円滑に進めるためのポイントとなります。
しかし、信頼関係は1日2日では構築することができません。普段から密なコミュニケーションを取ったり、相手のことを理解しようとすることが大切です。そして困っている時には、声を掛けるなど助けることもビジネスマナーだと言えるでしょう。
そのため、企業というチームで仕事をする上で必要なビジネスマナーが身についているかどうかを採用担当者は確認しているのです。
インターンシップ前に身につけたいビジネスマナー
ビジネスマナーと言ってもその種類は様々です。まずは今すぐ身につけることができるビジネスマナーから見ていきましょう。
①ハキハキとした明るい挨拶
第一印象で好印象を持ってもらうためにまず大切なことは挨拶です。挨拶はビジネスの基本と言われるほど重要視されています。ハキハキとした挨拶は、上司はもちろん同僚や先輩、取引先の方にも好印象を持たれ、仕事をスムーズに進めるきっかけとなります。
出社する時は「おはようございます」、退社する時は「お先に失礼します」という挨拶を行うことで周りから一目置かれる存在になりましょう。挨拶は知識や経験に関係なく誰でもできるビジネスマナーですので、今から実践するようにしましょう。
②定められた時間を守る
時間を守ることも社会人として必ず求められるビジネスマナーです。時間を守れないと信頼を一気に無くすことになりますし、一緒に仕事をしたくないと思われる可能性が高いです。出社時間はもちろん、会議に出席する時、取引先に訪問する際は、時間に余裕を持って行動することが大切です。知らない土地で移動をする際は、特に注意するようにしましょう。
もちろん、インターンシップでも時間に遅れることはご法度です。しかし、どれだけ注意していたとしても思わぬ渋滞や事故に巻き込まれることもあるかもしれません。その場合は、きちんと先方へ連絡しお詫びと遅れる理由、到着の見込み時間を伝えるようにします。
一番行ってはいけないことは、時間に遅れる旨を先方に連絡しないことです。「怒られるので連絡しない」と思うのではなく、きちんと理由を説明して誠心誠意対応することが大切です。
③身だしなみを整える
挨拶や時間を守ることも、もちろん大切ですが、身だしなみを整えることも大切なビジネスマナーです。インターンシップに参加する場合は、就活と同様にスーツを着るのが一般的です。インターンシップでは、企業の社員の方と一緒に仕事をすることになります。他の方に失礼がないように社会人としてスーツを着るようにしましょう。
しかし、中には私服でインターンシップに参加しても問題ない企業もあります。特に服装への指定がなく、私服でも問題ないと言われた場合には、カジュアルすぎない、清潔感のある服装を選ぶようにしましょう。Tシャツやジーンズなどは、カジュアルすぎますのでスラックスにジャケットを合わせるのがおすすめです。
服装以外にも整えなければいけないのが、髪型です。インターンシップでは、好印象を持ってもらうことがとても大切です。普段は明るい髪の色をしている学生でも、インターンシップに参加する前には男女関係なく黒色に戻した方が無難です。
また、男性の場合は耳周りや襟足をスッキリさせた髪型で、眉毛が見えるように前髪を短くすると良いでしょう。前髪が目にかかっていると表情がよく見えずに暗い印象を持たれるかもしれません。
女性の場合はも、前髪が目にかからないようにします。顔のパーツが全て見えるように横の髪の毛もピンで留めると清潔感が出ます。ロングヘアの場合は、ゴムでひとまとめにするなど業務に支障が出ないように注意しましょう。
インターンシップ期間中に気をつけたいビジネスマナー
いよいよインターンシップが始まります。短期・長期の期間に関係なく、インターンシップに参加する上で気をつけなければならないビジネスマナーがこちらです。
①丁寧な言葉遣い
当然ですが、企業の担当の方には尊敬語を使うようにします。自分に対してはへりくだった、謙譲語を使うようにします。インターンシップ期間中に、他の社員の方と仲良くなったとしてもあまりにもフランクな言葉遣いは厳禁です。
相手から「敬語なんて使わなくていいよ」と言われた場合でも、周りから見て「あのインターン生は社員に対しての言葉遣いがなってない」と受け取られることもあります。言葉遣いができていないなど、悪い印象を与えてしまうことはその後の選考に影響を及ぼす可能性がありますので気をつけましょう。
②TPOでお辞儀の角度を変える
インターンシップに参加すると、目上の方と接する機会が増えます。挨拶はもちろんですが、気をつけなければならないのがお辞儀です。実は、お辞儀には種類があり状況によって使い分けることが求められます。
一番よく使われる「会釈」は、直立した状態から身体を15度前に傾けた姿勢を指します。「失礼します」「かしこまりました」など挨拶の時や、人とすれ違う時、入退室の時にはこの会釈を行うようにしましょう。会釈は足元を見るのではなく、つま先から1.5メートル先を見るようにすると良いでしょう。
次に身体を30度傾ける「敬礼」これは、「いらっしゃいませ」「よろしくお願いします」など出退勤時やお客様を迎えるときなどに行うお辞儀です。視線は1メートル先を見るようにするようにします。
お辞儀の中でも、最も丁寧なのが「最敬礼」です。最敬礼は、身体を45度傾けた状態で「ありがとうございました」や「申し訳ございません」という時に行います。改まって挨拶を行う場合、謝罪をする場合に用いられます。視線は0.5メートル先を見るようにします。
③報告・連絡・相談を忘れない
新社会人となって一番最初に教えてもらうことと言っても過言ではない「ほう・れん・そう」いったいどのような意味なのかというと、報告・連絡・相談です。
仕事は、一人ではなくチームや部署単位で行うことがほとんどです。チームでの業務を円滑に進めるためには、こまめな報告と連絡、困った時には相談することが非常に重要となります。チームで動く際に一番やってはいけないことは自己判断です。
インターンシップでも、この「ほう・れん・そう」はとても重要になってきます。仕事を指示されたがどのようにしたら分からない。仕事が終わってやることがなくなった。など、そのような時は「どうしたの?」と聞かれる前に、自分から報告、連絡をするようにしましょう。
初めての場所で緊張して、どうしたら良いのか分からないと思いますがインターンシップは、学生の行動一つ一つを見られているので積極的な印象を持ってもらうためにも、自ら進んで担当の方に働きかけるようにしましょう。
「こんなに相談ばかりして嫌がられないか」と思ってしまいがちですが、インターンシップでは、右も左も分からないことが当たり前です。同じことを何回も聞く行為は、話を聞いていない人と捉えられるかもしれませんが、そうでなければ問題ありません。
④メモを取ることを忘れない
インターンシップ中は、学ぶことがたくさんあります。目に見えるもの、触れるものが新鮮で驚きの連続でしょう。そのような貴重な時間を無駄にしないためにも、インターンシップ期間中は、たくさんメモを取るようにしましょう。
最近では、スマートフォンを使ってメモを取る人も増えてきていますがインターンシップではスマートフォンではなく、紙とペンでメモを取るようにしましょう。スマートフォンを使ってメモを取っていると、「勤務中にスマートフォンで遊んでいる」と勘違いされる場合もあります。
インターンシップでは、学校の授業のように席に座って資料を見ながらメモを取る時もあれば、作業中に立ったままメモを取ることもあります。手のひらサイズのメモ帳と、A4サイズの大きなノートを用意すると用途に応じて使い分けることができるので便利です。
もちろん、メモ帳だけではなく、鉛筆、消しゴム、ボールペン、マーカーなど筆記用具一式の準備も忘れないでください。クリックでボールペン、シャープペンシル、赤ペンなどに変わる筆記用具を1本用意しておくとわざわざ持ち替える必要がないのでスムーズにメモを取ることができます。
インターンシップ終了後に気をつけたいビジネスマナー
インターンシップが無事に終了し、ほっと一息つきたい気持ちもわかりますが、実はインターンシップ終了後にも気をつけて欲しいビジネスマナーがあります。
お礼状を早めに送付する
それはお礼状を送付することです。お礼状とは、その名のとおりインターンシップでお世話になったことに対して感謝の意を表するものです。インターンシップの日数に関わらず参加した企業に感謝の気持ちを込めてお礼状を出すのは社会人となる上でとても大切です。
お礼状を送付する明確な期日はありませんが、できるだけ早く送付するのがマナーです。可能であれば、インターンシップが終了した日が望ましいですが難しければ1週間以内に送付するように努めましょう。お礼状はメールや手書きなど形式は決まっていませんので、早く準備できる手段で作成すると良いでしょう。
メールであれば、すぐに感謝の気持ちを伝えることができますし送信ボタンを押すまでは何度でも修正することができます。手紙の場合は、採用担当者の手元に届くまで時間がかかりますが、手書きの温かみや、より感謝の気持ちを伝えることができます。
支給されたものは全て返却したか確認する
インターンシップでは、企業のパソコンなどを借りて作業を行うことがほとんどです。短期のインターンシップでは、パソコンを貸し出されることはあまりないかもしれません。しかし、長期のインターンシップに参加した場合、パソコンなどの備品が支給されることが考えられます。
インターンシップが終了すると、もちろん支給された備品は全て返却しなければなりません。誤って自宅にそのまま持ち帰ってしまうことのないように、きちんと確認するようにしましょう。
もし、後日備品を持ち帰ってしまったことに気づいた場合は、速やかに担当者に連絡し、企業に再度赴く、もしくは郵送して確実に返却するようにします。この時、担当者へお詫びの言葉を伝えることを忘れないようにしてください。
インターンシップで必要なビジネスマナーを身につけよう
今回は、インターンシップに参加する前、インターンシップ期間中、インターンシップ終了後に注意していただきたビジネスマナーについて解説しました。インターンシップでは、普段は絶対経験することができないことを学ぶことができる絶好の機会です。
そのような場を提供してくれている企業に対して失礼のないように、必要最低限のビジネスマナーを身につけるようにしましょう。ビジネスマナーを身につけることで、好印象を残しておくことも可能です。インターンシップで良い印象を与えることができれば、就活が有利に進むこともあるかもしれません。
社会人となる前に、必要なビジネスマナーはしっかり身につけ就活に活用していきましょう。
投稿者プロフィール
- 公務員→WEB制作会社→フリーライターに転身。沖縄で2児の子育てに奮闘中!
趣味はサーフィンとキックボクシングのアクティブ女子です。
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