就活ではエントリーシートと履歴書のみを提出したら良いと思っている就活生もいらっしゃると思います。しかし、企業から成績証明書の提出を求められる場合があるということをご存知でしょうか?
この記事では、成績証明書をなぜ提出しなければいけないのか、成績証明書を提出する際の封筒の書き方、提出に間に合わない場合の対処法について解説していきます。
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成績証明書とは?
就活で成績証明書がどのような役割を担っているかを解説する前に、そもそも成績証明書がどのようなものなのかを説明していきます。成績証明書とは、大学で履修した講義名や取得単位数、科目ごとの評価が記載されている成績表のことです。
大学の成績証明書は以下のような内容が記載されています。
- 名前
- 学部 学科名
- 学生証番号
- 生年月日
- 入学月日
- 科目 実験 実習名
- 科目 実験 実習の取得年度
- 科目 実験 実習の成績
- 総取得単位数 など
大学卒業後に、成績証明書を発行する場合にはこれに加えて卒業年月日も記載されることになります。
成績証明書は、大学の事務室で発行してもらう、または発行機が設置されている大学も中にはあります。わざわざ大学まで取りに行かなくても自宅に郵送してくれる場合もありますので、詳細については自身が通っている大学に問い合わせを行うと良いでしょう。
就活を行う場合、企業ごとに成績証明書を提出しなければなりません。1部だけ成績証明書を発行して、コピーすることは絶対にやめましょう。
就活でなぜ成績証明書を提出するのか
就活で提出を求められる成績証明書ですが、なぜわざわざ提出しなければいけないのか疑問に思いますよね。成績証明書を提出することで、企業は以下の内容を判断していると言われています。
- 大学卒業の見込みがあるかの確認
- 成績の確認
- 提出された履歴書に偽りがないか
- どのような人物かを知るため
大学卒業の見込みがあるかの確認
成績証明書を提出して、まず最初に見られるのがきちんと大学を卒業する見込みがあるかどうかの確認です。内定を出した学生が、実は卒業できないかもしれませんとなると入社が危ぶまれてしまいます。企業としても採用のために使ったお金が全て水の泡となる可能性もあるからです。
そのようなことを未然に防ぐために、就活時点で成績証明書を提出してもらい確認を行っているのです。
成績の確認
成績証明書と名前がついているように、もちろん在学中の成績を確認する目的も兼ね備えています。どのような企業でも、より優秀な人材に自分の会社で働いて欲しいと思いますよね。その判断材料としてみられるのが成績証明書です。
成績証明書での評価が高いと、学生時代いかに学業に打ち込んだのか良い印象を与えることができます。
提出された履歴書に偽りがないか
就活を行う際に提出する履歴書。自身のこれまでについて詳細が書かれている書類ですが、「内定が欲しいから」と、自分のことを大きく見せようとする就活生もいます。企業としては、そのような人材を採用してしまうことがないようにしなければいけません。
成績証明書は、就活生が作成したものではなく大学が正しい情報で作成したもので信憑性が高いです。履歴書に書かれている内容を成績証明書と照らし合わせることで、偽りがないか確認を行っています。
もし、履歴書に「大学では主に〇〇について学んでいました」と書かれているのに、成績証明書には全く異なる内容が記載されているとなると、虚偽であると判断されます。
どのような人物であるかを知るため
履歴書には、自分自身がどのような人物であるかを記載していると思います。一方、成績証明書には、大学時代どのようなことを学んできたのかを知ることができます。就活生がどのようなジャンルに興味があり、積極的に学んできたのかを知ることでその人がどのような人物なのかを把握することもできます。
また、評価を見ることでこれまで学業に真面目に取り組んできた人物なのかも知ることができ、自社に適した人材なのか判断する材料となります。
成績が悪いと選考で不利になる?
成績証明書を提出しなければいけない理由について解説しました。大学時代の成績を見られるということは自身の成績が選考に影響するのではないかと考えてしまいます。
もちろん、成績は良い方が好印象を与えることができるかもしれません。しかし、企業は成績証明書に書かれている内容だけで適している人材かどうかを判断する可能性は極めて低いでしょう。
ただある程度の指標にはなりますので、低評価ばかりが並んでしまうと他の就活生と比べた時にあまり良い印象を持たれないことは理解しておく必要があります。
成績証明書を提出する準備を行う
成績証明書を発行してもらったら、企業に渡す準備を行いましょう。履歴書と同様に、手渡しで提出する場合と郵送での提出の2種類があります。
成績証明書に適した封筒のサイズはA4
成績証明書を提出する際に、使う封筒はA4サイズがおすすめです。特に封筒のサイズに指定があるわけではありませんが、1番注意していただきたいのが成績証明書は折らずに郵送するということです。
折り目をつけずに綺麗な状態で郵送する場合、A4サイズの封筒が最適です。もし自身の大学から発行してもらった成績証明書がA4サイズに合わなかった場合は、他の封筒を用意するようにしましょう。
成績証明書を入れるための封筒は、白が良いと言われています。一般的な茶封筒でも特に問題はありませんが、白い封筒の方が採用担当者が見て他の書類と異なるとすぐに気づくことができます。
また、成績証明書を封筒に入れる場合に注意しなければならないのが封筒の表面に赤字で「成績証明書在中」と書くことです。
成績証明書を提出する方法
準備した成績証明書を提出する方法は、郵送と手渡しの2種類があります。それぞれどのようなポイントに注意しなければいけないのかを見ていきましょう。
送付状を入れて郵送する
成績証明書などを郵送する場合は、送付状と一緒に郵送するのがマナーです。企業は多くの就活生の成績証明書を受け取りますので、成績証明書のみを送られてきても管理が大変です。
送付状を同封することで、誰の成績証明書なのかを一目でわかるようになります。企業に対する最低限の配慮として送付状を用意するようにしましょう。
ちなみに、送付状は手書きではなくパソコンを使って作成することがオススメです。パソコンを使うことで、簡単に作成することができますし、多めに印刷することで就活もスムーズに行うことができます。
クリアファイルに入れて手渡しする
企業に赴き、直接担当者へ手渡しする場合に気をつけていただきたいのが鞄に成績証明書を入れる場合はクリアファイルにしまっておくということです。
成績証明書を封筒に入れて、そのまま鞄に入れてしまうと端が折れてしまったり、雨が降ってインクが滲むことも考えられます。せっかく準備した成績証明書を綺麗な状態で受け取ってもらうためにも鞄に入れる際には、封筒ごとクリアファイルに入れて持ち歩くようにしましょう。
そして、手渡しする時は必ず両手で渡すようにします。これは社会人としてのマナーですし片手で渡す行為は相手に対して非常に失礼ですので間違っても片手で渡すのはやめましょう。
もちろん、成績証明書を渡すときは封筒の向きが相手向きになるように渡すことも大切です。細かいことですが、こうした心配りができるの大人なのかで自分自身の印象は大きく変わります。
何気ない動きのように見えますが、相手のことを考えて丁寧に行うようにしましょう。
成績証明書の提出が間に合わない時の対処法
成績証明書は事前に準備しておくことが望ましいですが、就活は他にも行うことがあるので準備を忘れてしまうことも考えられます。ここからは、もし成績証明書の提出が期限に間に合わない場合どのように対処したら良いのかを解説していきます。
企業の担当者に電話をする
提出期限に成績証明書の準備が間に合わないかもとわかった時点で、企業の採用担当者に電話連絡を行いましょう。そして、成績証明書の準備が間に合っていないことを正直に伝えます。
期限に間に合うかギリギリの場合でも、迷わずに企業の担当者へ連絡を行うようにしましょう。
担当者が不在・営業時間外の場合はメールで連絡
採用担当者が不在だった場合や、企業の営業時間外の場合は、メールにて連絡を行います。しかし、忘れてはいけないのが後日きちんと電話でも成績証明書の準備が遅れていることを伝えるということです。
「メールで連絡したから、また電話で同じことを伝えなくて良いだろう」などと思わずに、しっかりと口頭でも伝えることが大切です。何度電話をしても採用担当者が不在の場合は、伝言を頼む、都合の良い時間帯を聞くようにしましょう。
就活中は成績証明書だけで合否が決まる可能性は低い
就活で提出しなければいけない、成績証明書について解説を行いました。成績証明書は、きちんと卒業ができる人物なのか、成績と志望動機などが履歴書と相違はないかなどを判断する材料となります。
これまでの成績が悪いからといって、企業から内定をもらえなくなるというわけではありません。しかし、なぜこの分野は成績が悪いのか、などを問われる可能性があります。そのように問われた場合、どのように回答を行うのかを事前にしっかりと考えておくことが大切です。
慌ただしい毎日で、履歴書、エントリーシートの作成に注力していまい成績証明書の準備を忘れてしまう就活生もいるかもしれません。就活だけに限らず社会人となる以上、提出しなければならない書類と期限はしっかり守って行動するようにしましょう。