志望動機はこれで完璧!アニメ業界で有利になるポイントと例文集

2020年7月21日

日本のアニメは世界的にも注目されています。幼い頃からアニメや映画が大好きでアニメ業界を志す人も多いでしょう。アニメ業界は日本のみならず、国際的なコンテンツ産業に発展しています。日本のアニメ業界は今後も世界へ新展開し続けることでしょう。

しかし、アニメが好きだからという理由で就職活動を行なっても、同じような人は数多くいるため印象に残りません。それだけの理由では、あなたの強みがほかの就活生に埋もれてしまいます。あなた自信の魅力をきちんと伝えられるようにしておきましょう。今回はアニメ業界を目指すために、思いが伝わる志望動機の書き方について解説していきたいと思います。

アニメ業界の仕事内容をおさらい

アニメ業界といっても仕事内容は多岐にわたります。シリーズ構成、演出家、制作進行、背景美術など多くの担当者がアニメ制作に関わります。どの業務も専門的な技術や知識が必要です。

志望動機を書く前に一度、アニメ制作に関わる仕事内容をおさらいしていきましょう。

ストーリーの質を担う「シリーズ構成」

アニメのシリーズ構成は文字通り、シリーズを構成していく仕事です。アニメ制作では複数の脚本家が分担してそれぞれの話を書きます。全体で何話あるシリーズをどんなストーリーにするか、何話にどういった話を盛り込むかなどを考える仕事です。

異なる脚本家が書いた話を筋が合うように整え、シリーズ全体を総括します。並行して、自分が担当する脚本を書くこともあります。原作の小説や漫画のアレンジ、他の脚本家のチェックも行ないます。作品に対してプレッシャーは大きい業務と言えるでしょう。ですが、作品のストーリーや全体的な質をきめるので「感動した」「いい作品だった」などの言葉をもらえるとやりがいを強く感じられます。

ストーリーのイメージを決める「演出家」

演出家は映画でいうところの監督としての役割です。最初に演出する話の脚本を絵コンテ(キャラクターの動きや情景をカメラアングルとして見えるようにすること)に落とし込みます。絵コンテの段階で、どのようなシュチエーションで物語を進行させるかなど、細かなところまで決めます。

絵コンテをもとに打ち合わせを重ねて、作画のクオリティを高めていきます。その後、作画は動画マンの手にわたり動画となり、編集作業を行います。絵づくり全体から美術、撮影、音楽スタッフを総合的に指揮する立場です。

アニメータとのパイプ役「制作進行」

制作進行はアニメを滞りなく放送するために、各話の進捗状況や各工程間の連絡・調整を行なう業務です。制作進行の業務は多岐にわたります。アニメの演出家や作画監督と打ち合わせをし、アニメーターが作成した原画や動画のチェック、完成した素材の運搬などアニメーターと制作チームの重要なパイプ役です。

アニメ業界において、制作進行は激務の傾向があります。最近では、業務形態を問題視する声も出てきており、各企業で積極的に改善が行われています。アニメが好きで物作りが好きな人には非常にやりがいがある仕事でしょう。

アニメの世界観を作り出す「背景美術」

アニメは声優や監督に注目されることが多いですが、背景美術という仕事は作品の中で重要な役割を担っています。背景美術は作品の背景を書く仕事で、デッサンや構成力、色彩感覚など専門性の高い美術的な能力とスキルが求められます。

アニメを作るには、空・海・建物などアニメのシーンによってさまざまなシュチエーションが必要になります。キャラクターの色味や前後関係、時間経過などアニメの内容に応じてさまざまな要求に応えなくてはなりません。アニメを作るにあたって作品から感じ取れる世界観は背景から大きく影響を受けるので、アニメ作品の重要な仕事です。

アニメーター

アニメーターは主に「原画」や「動画」といわれる絵を書いていきます。原画はアニメーションの動きの中でポイントとなる絵です。動画は原画と原画の間を埋めて自然に見えるようにするための絵です。

原画をもとに絵を書くことになるので、新人のアニメーターは動画を担当することが多く、慣れてきて原画を任されることが多いようです。戦闘シーンや、爆発など特殊な動きを専門とするアニメータもいるので、専門やスキルによって原画と動画の担当が変わることもあります。

3DCGクリエイター

コンピューターを使って図形や絵を書くことを「CG」コンピューターグラフィックと言います。CGにはイラストや製図などの平面的な作業をする「2DCG」と物体の形状やカメラの位置、光の強さなどの情報を入力して立体的な造形を作った「3DCG」があります。3DCGクリエーターは実写が難しい部分をカバーすることが主流でした。最近では3DCGをメインとするアニメも出てきています。

3DCGクリエーターは輪郭線を手で引くのではなく、モデリングによってもののカタチを決定し、モーションやエフェクトをつけてCGを構成し、それを動かすことで映像を作ります。3DCGによるアニメ制作が盛んになってくると期待され、これまでの手書きのアニメーションに替わるアニメ制作の方法として注目されています。

志望動機を書く前に自問自答すべき3つの質問と例文

しっかり業界研究をして、自分のアニメ業への志望動機が整理できたところで、最後の仕上げとして自分自身に3つの質問をして答えを考えてみましょう。

ここで出した答えが、志望動機で実際に有効的な言葉や思いが出てきます。

自問1 なぜアニメ業界なのか

志望動機を書くときに意外と書かれていないのが「アニメ業界を志望する理由」です。企業の志望理由に集中していまい、抜けちゃう人が多いようです。アニメ界がどんな業界で、具体的にどんな仕事をしているのかもわからないまま、企業に応募する人は少なくないようです。

「アニメ業界を志望する理由」を書くことによって、採用担当者にアニメ業界に対する理解と情熱を印象づけることができます。具体的な仕事内容を志望理由の中で示しながら書くと、他のライバルと違った切り口の志望動機になります。

志望動機 例1

私は幼い頃からアニメの世界に憧れていました。大好きなアニメのキャラクターを真似して描くことが、子供のころから私の一番の楽しみです。次第に将来はアニメを通し、人々に元気や勇気を与えることがしたいと思うようになりました。そのために、専門学校でアニメ業界で働くための準備をしてきました。

数あるアニメの中でも今も貴社の作品をよく鑑賞させていただいております。貴社の作品は他社が真似できない「憧れのキャラクター」を幾度となく作り上げています。自然と貴社でキャラクター設定に携わりたいという目標ができました。そして、世界が驚くようなアニメを生み出す作品に携わることが、私の夢でもあります。

憧れの貴社のアニメ現場を通して、アニメ業界へ貢献することができればと思い貴社を志望しました。

自問2 なぜアニメ業界の中でもこの企業なのか

アニメ業界を目指す人の中には熱望する企業があるかもしれません。この企業が作る作品が好き、尊敬しているクリエーターが在籍しているなど理由はいくつかあると思います。でもそれだけでは、企業にとっていい印象は残りません。

会社の実績や、業務内容、他の企業に無い特徴などを細かくリサーチしましょう。そのためには希望する企業といくつかの企業研究を行なうのがベストでしょう。

志望動機 例2

最初はCGに興味があり、専門学校でアニメーションの授業を受けました。授業を受けながらアニメーションに興味を持つようになりました。世界中のアニメを観ましたが、日本のアニメはどの分野においても世界のトップなんだと実感しました。

私は将来新しい分野である全編CGアニメで「さすが日本」だと言われるような作品を作ってみたいです。貴社は積極的に全編CGアニメの作品を制作しており、作成の中にも「日本らしさ」へこだわる姿勢に感銘を受け、貴社を希望しました。

自問3 アニメ業界で将来何をやってみたいか

志望動機の中で、自分のポテンシャルを採用担当にアピールすることは重要です。企業側も将来性がある人を採用したいものです。入社後、企業にどのような働きをしてくれるのかを採用する側は重視します。

将来どのように会社に貢献できるか具体的に志望動機に取り入れるのも効果的です。

志望動機 例3

私は初めて観た映画がアニメーション映画でした。イラスト、音楽やキャラクターの声、戦闘シーンが一瞬で私の心を虜にしてしまいました。その中でも、私がとても感動したのが背景でした。シーンによって全く異なる世界観を作り出す背景の美しさと世界観に、私もアニメ業界で背景美術をやってみたいと考えるようになりました。

そのために美術大学へ進み、デッサンと色彩の勉強をしてきました。私は特に自然や星空、宇宙を描くことにとても興味があります。数ある企業の中でも、貴社の描く「空」はアニメの世界観を大きく左右するほど印象的な背景を描きます。貴社のアニメ現場を通して、私も感動させるような作品を作るのが夢です。

好きという理由だけでなく、アニメ業界の知識を身につけて志望動機を作ろう!

日本のアニメ業界は国際的にも注目される中、毎年多くの作品を制作し続けています。そのためアニメ業界は常に新しいストーリーやキャラクターのアイディアを考え続けなくてはいけません。アニメが好きな気持ちだけではなく、作品を作り出すために努力し続ける姿勢や多くのスタッフと作業するため協調性なども必要です。

志望動機を作成するときは、自分の技術や資質を踏まえた上で作成しましょう。実際に志望動機を書いたあとは友人や家族に読んでもらいましょう。

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