ここ数年で急増している「録画面接」。企業と就活生の両方にメリットがあり、今後も増え続けることが予想されています。一方で、通常の面接の対策やマナーなどと異なる部分がたくさんあります。そのため、「どうすればいいかわからない!」と悩んでしまう就活生が多いのではないでしょうか?
そこで今回は、本番前に抑えておきたい「録画面接のコツ」をご紹介します。これまでの面接とは違い、マナーや対策方法も異なってくるため、事前に対策ポイントを把握し、余裕をもって本番に臨みましょう。この記事では、録画面接の対策法として7つのコツや、録画面接の手順などを解説していきます。
録画面接って一体何?
スカイプなどビデオ通話で行う「オンライン面接」とは違い、「録画面接」とは、あらかじめ録画した動画で選考が行われる新しい形式の面接です。就活生が自ら撮影した動画を、採用担当者が見て合否を判断します。
録画面接の手順は簡単
- 企業から案内のメールが届く
- メールにあるURLをクリックしてWEBアプリや専用のアプリをダウンロードして応募する
- ログインしたら、選考の企業の情報や動画を確認する
一般的には企業側の動画設問がある場合が多いです(テキストで質問がある場合や選択設問、自由記述など形式は様々)。採用担当者が動画で質問をするので、それを受けて、自分で動画を撮って回答します。
撮り直しができない場合がある
自分が撮った動画を撮り直しできるかどうかは、企業が採用している録画面接ツールによって異なります。撮り直しできる回数が決められていたり、撮り直しできないように設定している企業もあります。そのため、録画だからと気を抜かずに、一発勝負で挑みましょう。
通常の面接と同様に、事前練習をしっかり行うこともポイントです。
なぜ録画面接が増えているのか?それぞれのメリット
録画面接のコツをご紹介する前に、企業側、就活生にとってのメリットを解説します。「面と向かって面接した方が良いのでは?」と思うかもしれませんが、録画面接には通常の面接にはないメリットがあるのです。
企業はコストを削減できる
企業にとって採用は莫大なコストがかかります。説明会の開催、資料の準備、面接や選考に費やす時間・・・など、新卒を採用する場合だと1人あたり50万円かかるといわれています。一方、録画面接を取り入れることで、場所や面接官の確保、スケジュール調整、など時間や場所を選ばないので、手間やコストが軽減されます。
このようなメリットから、人数が多い一次選考で録画面接を行う企業が近年増えてきています。コストや時間だけでなく、他にも以下のようなメリットがあります。
- 内定を出すまでの期間を短くできる
- 地方の学生にもコンタクトしやすくなる
- より多くの就活生に選考を受けてもらえる
就活生にとってのメリット
録画面接は企業だけでなく、就活生にとってもメリットがあります。
- 移動費用や時間をかけることなく面接ができる
- 日程調整をしなくて良い
- 自分の部屋などでリラックスした状態で臨める
交通費や時間の節約になる
就活生にとっても、録画面接はコストを抑えることができます。受ける企業が多い人ほど、就活中の交通費やその他の雑費の負担も大きくなります。地方学生はもちろん、首都圏在住であっても移動にかかるお金や時間をカットできるのは大きなメリットです。また、説明会や面接の日程調整もしやすく、録画面接であれば短時間で済むので、手間も省けます。
自宅でリラックスしながら録画面接に臨める
通常の面接では、身だしなみ・マナー・姿勢・持ち物など、全てに気を配らなければなりません。ですが、録画面接は気を配る範囲が狭まる上に、自宅でリラックスして面接に臨めるのがメリットです。緊張してしまうと、本当に伝えたいことが伝えられずに終わってしまいますが、自宅であれば落ち着いて面接に集中することができます。
選考の前に要チェック!録画面接の7つのコツ
カメラは目の高さに合わせる
録画面接はスマホで撮影する場合が多いと思います。テーブルに置いて撮影すると、上から見下ろす状態になったり、スマホが倒れてしまったりとアクシデントが起こりかねません。まずは、カメラを目線の高さにセッティングしましょう。目線を合わせることが第一のマナーだということを覚えておいてください。
今は100円ショップなどで三脚が手ごろな価格で購入できるので、用意しておきましょう。
背景に私物が映り込まないようにする
録画面接を撮影する前に、気を付けておきたいのが背景です。自宅だと、家具やポスター、ぬいぐるみ、洋服などが映り込んでしまいがちです。背景にできるだけ私物が映らないようにしましょう。背景は「白い壁紙」「無地のカーテン」がベストです。なるべく明るい色の方が映りが良くなります。
画面と部屋の明るさに注意
自宅での動画撮影に慣れていないと、見落としてしまいがちなのが「明るさ」です。例えば、夜、部屋の照明だけで撮影すると上からの照明の光で顔に陰ができてしまい、表情が暗くなってしまう場合があります。なるべく日中の明るい時間帯に撮影しましょう。または、白い紙などでレフ版の代わりに照明が反射して顔にあたるようにしておくのもおすすめです。
静かな場所で録画する
本人が気付かなくても、動画を見る採用担当者が気になるのが周囲の「音」です。撮影は自宅の自分の部屋で撮ることをおすすめします。1人暮らしであれば問題ありませんが、家族がいる場合は少しの間静かにしてもらいましょう。犬などのペットがいる人も要注意です。撮り直しができない場合は、電話・インターホンの音にも気を付けましょう。
服装は通常の面接と同じスーツ
録画面接の服装は、基本的に通常の面接と同じ服装です。髪型やメイクなどにも気を配りましょう。
- スーツはリクルートスーツか黒、紺、濃いグレーのシンプルなスーツ
- シャツやブラウスは、白い無地の光沢のないもの
- ネクタイは青系の無地がストライプ
- 男性はなるべく短髪にする
- 女性は短い場合は耳にかけてスッキリさせる、長い場合は後ろで1つに結ぶ
- ハーフアップにす場合は、髪の毛が襟にかからないようにする
- 男女ともに、前髪は目や眉にかからないようにする
「どうせ映らないから」と手を抜かずに、パンツやスカートも着用しましょう。面接は気持ちが大切です。
ハキハキと明るく話す
録画面接での注意点は、話していることが聞き取りずらかったり、表情が分かりづらいことです。自分がイメージしている以上にハキハキ話しましょう(口を大きめに開けて、いつもより大きい声で話す)。対面式の面接と録画面接とでは、面接官に与える印象が変わってきます。今まで行ってきた対策にプラスして「動画の自分はどう映っているか」他の人に練習した動画を見せてアドバイスをもらっても良いでしょう。
事前に3つの質問に答えられるように練習しておく
選考に録画面接があると分かった時点で、自分の携帯で動画を撮って練習しましょう。録画面接は一次選考で行われることが多いため、「自己PR・志望動機・学生時代に力をいれたこと」この3つの質問が多く出されます。事前に、各質問1分間で話せるように準備しておくと動画の練習もしやすいです。
まとめ~録画面接はコツを掴めば突破できる!~
今回は、録画面接のコツについてご紹介しました。近年、増えてきている録画面接はこれからの就活の主流になりつつあります。エントリーシートや適性検査、対面式面接などに録画面接が加わると、対策することが増えて負担に感じてしまうかもしれません。ですが、録画面接はこれまで、エントリーできる企業の数が限られてしまっていた就活生にとって、より多くの企業の選考を受けられるチャンスです。
この記事で書いた、録画面接の7つのコツをもう一度読み返し、練習を重ねれば、余裕を持って本番を迎えることができるでしょう。今からできる対策をしっかり行って、選考に臨んでくださいね。