公務員といえば、安定して長く働けることから毎年多くの学生が志望し、採用試験に臨んでいます。公務員の採用試験は、一般的に「一次試験:筆記」「二次試験:面接」となっています。筆記試験対策や面接対策もそれぞれ必要ですが、第一印象も重要です。身だしなみや服装にも注意をしなければなりません。そこでこの記事では、公務員試験で着る正しいスーツの選び方をご紹介します。公務員試験の一次試験、二次試験にふさわしい服装について解説します。これを読んで、服装や身だしなみを完璧にして、試験の本番に挑みましょう!
人間の第一印象は「見た目」が9割
筆記試験の勉強や面接対策も重要ですが、「第一印象は出会って数秒で決まる」とも言われています。
- 視覚(表情や立ち居振る舞い、見た目など)・・・55%
- 聴覚(話し方、声のトーンなど)・・・38%
- 言語(話している内容)・・・7%
上記のように言語情報よりも、身だしなみや姿勢、表情など視覚情報が人の印象を左右するのです。見た目で全てが決まるわけではありませんが、第一印象を良くすることで選考が有利になる場合もあります。例えば、筆記試験が満点のAさんとBさんがいたとします。Aさんはピシッとしたスーツで、髪型も整っていて、全体的に清潔感が溢れています。一方Bさんはしわしわのスーツに髪も寝癖がついたままで、だらしなく見えます。あなたが面接官だったらどちらを採用しますか?答えはもちろん「Aさん」ですよね。このように、公務員試験では「スーツ・カバン・靴・髪型」など全てにおいて気をつけなければなりません。
公務員試験で着る正しいスーツの色は?
一次試験
公務員試験の場合、一次試験の内容は、教養試験、適正試験、作文試験、専門試験などがあります。公務員の種類によって試験の組み合わせは異なりますが、一次試験は筆記試験の形式で出されるのが一般的です。
一次試験では服装の指定がない
国家公務員、地方公務員共に、一次試験は私服で受けて問題ありません。公務員の採用情報には「公務員試験・第一次試験当日の服装は、試験の時期を考慮した普段着(軽装も可)でかまいません。」と記載されています。
公務員の堅実なイメージから「本当に軽装で良いの?」と不安になるかもしれませんが、実際に、公務員試験の一次試験を受ける人の大半が、スーツではなく私服で来ています。一次試験は、あくまでも受験者の学力を調べることが目的なので、試験を受ける時の服装は特に気にしなくて大丈夫でしょう。それでも心配な方はスーツで受験しても問題ありません。
二次試験
二次試験の内容は、公務員の種類によって異なりますが、面接試験、専門試験、教養試験などが行われます。
二次試験ではスーツを着用
どの公務員試験でも、二次試験では面接試験が行われるので、二次試験では一般企業の面接と同じようにリクルート向けのスーツを着て行く必要があります。面接を受ける時のスーツは、シンプルなデザインで落ち着いた色のフォーマルなスーツを選びましょう。
夏にはクールビズの指定がある
公務員試験の二次試験は夏場に行われることが多く、二次試験の案内に「クールビズ」と記載されている場合は指示に従い、クールビズを着用しましょう。
- 男性:半袖Yシャツ、ノーネクタ、第一ボタンまで開けてOK
- 女性:襟付きのシンプルな半袖か七分丈のブラウス
男女共に下着や肌が透けないように、インナーは事前に試着するなどの確認が必要です。また、移動中の電車やバス、面接会場内だけ冷房が効いている場合もあるので、温度調整が出来るように夏用のジャケットがあると安心です。
おすすめは「ネイビー」か「ダークグレー」
就活といえば「黒いリクルートスーツ」のイメージですが、一般的なリクルートスーツ、ビジネススーツであれば何色でも問題ありません。これは「色」自体が重要なのではなく、色によって連想されるその人のイメージが大切です。
- ネイビー:清潔で真面目な印象を与え、誠実な人柄
- ダークグレー:大人っぽく、落ち着いた印象を与え、安心感のある人柄
ネイビーとダークグレーが連想させるイメージは、上記のように公務員試験に向いている色と言えます。同じグレーでもライトグレーは少しラフでカジュアルなイメージに繋がるので公務員試験にはあまり向いていません。「黒」「ネイビー」「ダークグレー」のような濃い色がおすすめです。
NG!公務員試験にふさわしくないスーツや服装
公務員試験を受ける際に、ビジネスシーンにふさわしくない服装やカジュアルすぎる服装は避けるべきです。一次試験では私服の着用が認められていますが、以下のような身だしなみは社会人としての一般常識を疑われてしまうので、注意してください。
- 派手な色や柄の入ったスーツ
- 上下で違う色のスーツやセットアップ
- 極端に露出が多い服装(タンクトップ、ミニスカート、ハーフパンツ)
- ジャージ、スウェットなどの部屋着に見える服装
- 赤、黄色などの目立つ色
いくら一次試験で服装がチェックされてないといっても、あまりに奇抜な服装は「非常識な服装の受験者がいた」と人事担当者の記憶に残ってしまいます。二次試験以降で不利になる可能性があるので、常識的な服装で一次試験、二次試験共に臨みましょう。
公務員試験でスーツの色以外に気を付けること
シャツ
男性、女性共に光沢のない白い無地のシャツを着用しましょう。クールビズの場合のみ女性は、ブラウスでも大丈夫です。下着や肌が透けないように、事前にインナーのチェックも行いましょう。
カバン
ビジネス用のカバンであれば問題ありません。ベーシックな色合いで装飾のないシンプルなものを選びましょう。
靴
靴は黒い革靴やパンプスを合わせましょう。茶色だと少しカジュアルに見えてしまうので、なるべく黒に近い色を選ぶのが無難です。
その他の小物
眼鏡
通常の眼鏡であれば全く問題ありませんが、派手な色の太い縁の眼鏡などは公務員試験の場にふさわしくありません。細めの縁で、暗い色の眼鏡を選ぶようにしましょう。
コート
寒い時期などはコートも必要になります。黒いチェスターコートやベージュのトレンチコートなどを着用しましょう。スーツ専門店に行けば、ビジネス用のコートが販売されているので、そこから選ぶといいでしょう。
ネクタイ
スーツの色と同様に第一印象に大きく影響します。白や明るいグレー、黒は避け、青系のネクタイがおすすめです。光沢もあまりない方がいいでしょう。柄は、奇抜なデザインでなければ、細かな柄やストライプでも問題ありません。もし迷ってしまったらお店の人に聞いてみて下さい。
公務員試験で身だしなみを整えるおすすめグッズ
公務員試験の持ち物は、募集要項や試験案内に書かれている物が基本となります。ですが、その他にも、身だしなみを整える物があると安心です。
- 鏡
- 靴磨きシート
- 眼鏡拭き
- タオル
- 綿棒やコットンなどメイク直しができるもの
雨の日などは靴が汚れてしまう可能性もあるので、さっと泥を拭き取って靴磨きシートで磨くといいでしょう。また、撥水スプレーなどで靴やカバンをコーティングすると濡れたり、汚れたりする心配がないので安心です。
公務員試験は常識的なスーツや服装で臨みましょう!
印象を大きく左右するスーツの色や身だしなみは「清潔感」が大切です。周りから浮いてしまうような服装だと選考が不利になる可能性があります。常識的な範囲内で服装を考えましょう。身だしなみを完璧にすれば、自信を持って筆記試験や面接に臨むことができます。今からできる対策を行い、万全な状態で公務員試験に挑みましょう。