「グループディスカッションってどんなテーマを扱うの?」
「グループディスカッションの対策をしておきたい!」
グループディスカッションに向けて事前に扱われるテーマや対策を知っておくと、選考で有利になることは間違いありません。グループディスカッションは対策ができないと思われがちですが、役割やテーマへの取り組み方は事前に対策することが可能なのです。
この記事では、タイプ別にグループディスカッションのテーマを75例ご紹介しています。また、タイプ別の取り組み方や各役割で採用担当者が見ているポイント、グループディスカッション選考を通過するコツも解説しています。
グループディスカッションのスキルを高めることは、面接の対策になるだけでなく、社会人になってからこそ生きてくるものです。決して無駄になることのない対策ですので、コツも含めて習得してくださいね。
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【75選】グループディスカッションのテーマ例
まず最初に、グループディスカッションのテーマ75選をタイプ別でご紹介します。このあとご紹介するグループディスカッションの取り組み方や選考を突破するコツとあわせて参考にしてみてください。
グループディスカッションには次のような5つのタイプに大きく分けられ、扱うテーマも変わってきます。
- 課題解決型
- 選択討論型
- 自由討論型
- ディベート型
- 資料分析型
①課題解決型
課題解決型のグループディスカッションでは、与えられた課題やテーマに対して解決策を考えます。新事業の立案や現在ある事業の改善案といった企業に直接的に関わるテーマや、企業が所属している業界や業種など全体を通して抱えている課題に対する解決策、売り上げを増加させる方法なども取り扱われます。
業界研究や企業研究の研究成果を発揮することができるため、踏み込んだ提案ができると高い評価を得られることでしょう。逆に言えば、業界や企業の知識が浅い・まったく研究をしていない状態で取り組んだ場合、太刀打ちできない可能性があります。グループディスカッションに参加する前に業界研究と企業研究を進めておきましょう。
業界研究についてはこちらの記事を参考にしてみてください。
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また、企業研究についてはこちらの記事を参考にしてみてください。
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以下、課題解決型のグループディスカッションで取り扱われやすいテーマです。
- 新卒向けに自社製品の売り上げを伸ばすには?
- スマートフォンの売り上げを伸ばすには?
- 自社の既存事業を活用して新規事業を立ち上げるとしたら?
- キャッシュレス決済を普及させるには?
- 日本の出生率を増やすには?
- AIに負けないために今後どのような能力を付けるべきか?
- 自社商品のリピート率を上げるには?
- 地方銀行の収益を改善するための施策とは?
- 田舎にあるコンビニの売上を1.5倍に伸ばすには?
- 観光客の一人当たりが使う金額を増やす方法とは?
- 自社製品のキャッチコピーを考えてください
- 自社サービスを普及させるシステムを考えてください
- 営業職において残業時間を減らす方法を考えてください
- 若者の購買意欲を高める方法を考えてください
- アフターコロナの観光産業を活性化させる仕掛けを考えてください
- 日本の出生率を上げるための施策を考えてください
- 社員の満足度を上げるための施策を考えてください
- 自社商品をグローバル展開するために改善する方法を考えてください
- ブラック企業を減らすための方法を考えてください
- 自社の新商品が最もヒットするターゲット層を考えてください
②選択討論型
選択討論型のグループディスカッションは、2つもしくは3つ以上の選択肢の中から、テーマに最も適しているものを1つ選んだり、優先順位をつけるといった内容です。他のタイプは自ら答えを導き出さなければならないのに対して、このタイプはあらかじめ選択肢が用意されているため簡単だと思われがちですが、グループ全体の価値観を一致させる難しさがあります。
- あなたが新卒採用担当なら「おおらかさ」「明るさ」「真面目さ」どれを重視しますか?
- 生まれ変わるなら「男性」と「女性」のどちらを選びますか?
- あなたが無人島に行く時「ナイフ」「水」「ライター」「写真」どれを持っていきますか?
- 自社製品を売り出す時、「売上」と「商品価値」のどちらを選びますか?
- 飛行機内で「和食」と「洋食」のどちらを選びますか?
- ファミリーレストランを始めるなら「価格」と「美味しさ」のどちらを選びますか?
- 「お金」か「友情」どちらの方が大切か?
- 日本は「アメリカ」と「中国」のどちらと友好関係を築くべきですか?
- 救急車を呼ぶ際「有料」か「無料」のどちらが良いと思いますか?
- 今後自社が力を入れるべきなのは「リアル店舗」と「ECサイト」のどちらが良いと思いますか?
- 自社店舗を海外展開するなら「ヨーロッパ」「アメリカ」「アジア」「アフリカ」で優先順位は?
- あなたが起業するなら「週休2日」と「週休3日」のどちらを取り入れますか?
- 社会人にとって「人間性」と「スキル」のどちらが大事だと思いますか?
- 人生において「お金」と「健康」のどちらが大事だと思いますか?
- 小学生にとって「国語」と「算数」どちらが重要だと思いますか?
③自由討論型
自由討論型のグループディスカッションは、与えられたテーマに対して自由に討論して、最終的に1つの答えにまとめるといった内容です。選択肢がない分あらゆる角度からの意見が発生するため、議論が脱線しやすいタイプでもあります。
- 大学に進学すべきだと思いますか?
- 小学校高学年の子どもにスマホを持たせる必要性はありますか?
- 人生において学歴は必要だと思いますか?
- 24時間営業を行う小売店は必要だと思いますか?
- 残業をなくすべきだと思いますか?
- 男性の育休取得は必要だと思いますか?
- 生まれ変わるなら何になりたいですか?
- 5年後の未来に行けるなら何をしたいですか?
- 5年前の過去に行けるなら何をしたいですか?
- 毎月10万円のベーシックインカム制度が始まることで生じる悪い面を考えてください
- 幸せとは何ですか?
- あなたがこの企業の代表になるなら何をしたいですか?
- 日本一の企業はどんな企業だと思いますか?
- 免許の返納は何歳が適切だと思いますか?
- 新しく自社製品を開発するなら何が良いと思いますか?
④ディベート型
ディベートタイプのグループディスカッションは、グループ内で2チームに分かれ、与えられたテーマで議論を行うといった内容です。こちらのタイプは最終的に答えをまとめるといったものではなく、どれだけ根拠に基づいて相手チームと対抗することができるかという説得性が試されます。
- 子どもにとって良い影響があるのは「テレビ」と「YouTube」のどちらか?
- 自社製品の広告として「テレビCM」と「YouTube広告」のどちらが費用対効果が高いか?
- 生きていく上で大切なのは「愛」と「友情」のどちらか?
- 初デートで行くべきなのは「ディズニーランド」と「USJ」のどちらか?
- 生きていく上で重要なのは「仕事」と「プライベート」のどちらか?
- 優先すべきなのは「SDGs」と「経済開発」のどちらか?
- 自社がこれから注力すべきなのは「主力商品」と「新商品」のどちらか?
- これから流行するのは「動画」と「画像」のどちらか?
- 自社が大切にすべきなのは「お金」と「人」のどちらか?
- 「資本主義」と「社会主義」、幸せなのはどちらか?
- 日本にカジノは必要か否か?
- 幼少期に習い事へ通わせるべきか否か?
- 子供を塾に通わせるべきか否か?
- 小学校に通うべきか否か?
- 大学のオンライン授業は継続すべきか否か?
⑤資料分析型
資料分析型のグループディスカッションは、配布される資料を元に与えられたテーマに対する解決策を考察したり、結果を分析するといった内容です。数字やデータから情報を抜き出すことができるかといった、分析力や論理的思考が問われます。
グループディスカッション用に作成されてはいるものの、リアルな数値やテーマを扱うため、業界に関する基本的な知識をあらかじめ頭に入れておくとスムーズかもしれません。
- 資料から大学の志願者数を上げる施策を考えてください
- 資料から今後改善していくべき課題を考えてください
- 資料から潜在的な顧客ニーズを導き出してください
- 資料から自社製品の購入率を上げる施策を考えてください
- 資料から自社製品のリピート率を上げる施策を考えてください
- 資料から次に買収する企業を考えてください
- 10名中5名の採用者を出す場合、どの学生を採用すべきか資料から考えてください
- 資料から新店舗を出店すべき立地条件を考えてください
- 資料から自社製品を高齢者に売るための施策を考えてください
- 資料から今後力を入れていくべき媒体を考えてください
グループディスカッションのタイプ別対策方法
グループディスカッションのタイプ別対策方法について、より踏み込んだ内容を解説していきます。企業によっては毎年どのタイプのテーマを扱うのか決まっていることもありますので、OB・OG訪問などの機会があれば質問しておくと良いでしょう。
大企業であれば、就活情報クチコミサイトなどで情報を得られることもあります。事前にチェックしておいてください。
①課題解決型は固定概念を覆し発想力を高める
課題解決型グループディスカッションで重要なことは、発想力です。さまざまな角度からの意見を持ち、課題点が何かをチーム内で共有することがカギとなります。そのためには、チーム一丸となって意見を出し合わなければなりません。より多くの意見や選択肢を出し合うことで、解決策を導き出しましょう。
採用担当者が評価するポイントとしては、より解決に近い答えを出せているかどうかです。発想力の他にも、お互いの協調性がなければディスカッションをスムーズに進めることはできません。
発想力を鍛えるには、固定概念にこだわることをやめてみることです。固定概念は新しい発想を生み出す妨げとなりますし、他人の意見を受け入れられない・理解できないといった思考の原因となります。
また、一つの言葉に関連するキーワードをどんどん繋げていく連想ゲームも新しい発想を生み出すきっかけとなるためオススメです。連想ゲームで一番遠いところにあるキーワードと最初のキーワードを掛け合わせると、面白い発想が生まれるかもしれません。発想力が乏しいなと感じる人は、ぜひお試しください。
②選択討論型は客観的視点が大切
選択討論型のグループディスカッションで重要なことは、チーム全体で意見を共有し、理解し合うことです。答えを理論付ける知識やデータがあればもちろん良いですが、お互いが納得しながら進めなければ答えをまとめることができないでしょう。そのため、協調性やコミュニケーション力を試すのにピッタリのタイプと言えます。
採用担当者が見ているポイントとしては、客観視もできているかどうかという点です。チームの意見が揃う中で反対の意見を述べることは大変難しいかと思いますが、このような均衡力が試される場面は社会人になって数多く経験します。相手の意見と自分の意見が食い違う時にこそ人間力が発揮されるため、客観的な意見が含まれている結果が出せると高評価を得られるでしょう。
③自由討論型は協調性と軌道修正力が大事
自由討論型のグループディスカッションで重要なことは、チーム内であらゆる意見が出ることです。グループディスカッションでは大多数が共感する意見を最終的な答えにたどり着きがちですが、チーム内の一人ひとりの意見を汲み上げ、多様な意見をお互いに認め合うことを大切にしましょう。
採用担当者が見ているポイントとしては、このような自由討論型だと話が脱線しやすいため、上手く軌道修正しながらディスカッションが進められているかという部分です。軌道修正するためには、自分の意見ばかり考えるのではなく、他のメンバーの意見にしっかり耳を傾けて、理解しようとしなければなりません。このタイプのテーマは、リーダーシップ性を問うのにうってつけと言えるでしょう。
④ディベート型は論理的思考を磨くべき
ディベート型のグループディスカッションで重要なことは、説得力があるかどうかです。相手を説得させるためには、理由や根拠を持って発言する必要があり、そのためには論理的な思考を持ち合わせていなければなりません。「専門的な知識をたくさん持っている方が有利?」と思われがちですが、ディベートタイプで重要なのは、知識量ではなく論理的思考なのです。
採用担当者が見ているポイントとしては、意見を強引に押し付けていないか?という点です。ディベートの大原則として、感情的にはならないこと・内容と人格は切り離して行うべきというものがあります。意見に対して反論することはもちろんOKですが、感情的になって相手を論破したり、相手の経験や人格を否定しないようにしましょう。
⑤資料分析型は正確な分析力が重要
資料分析型のグループディスカッションで重要なことは、根拠に基づいて結果が出せているかという点です。他のディスカッションでは個人の経験や価値観、知識を踏まえたディスカッションに対して、このタイプのディスカッションは、手元にある資料やデータが絶対です。
採用担当者が見ているポイントとしては、正解に近い分析ができているかどうか。他のディスカッションと違って正解が準備されているケースがあるため、課題に沿って正確に情報やデータを読み取ることができているかという部分が評価対象となります。
また、ピックアップした情報やデータをもとに解決策を導き出す必要がある「資料分析型+課題解決型」の両方の面を持つ課題の場合は、分析力に加えて発想力も問われることになります。
グループディスカッションを通過するコツ
最後に、グループディスカッションを通過するコツについてご紹介します。グループディスカッションの選考に挑む前に、以下のことを頭に入れておきましょう。
- 役割ごとの評価ポイントを知っておく
- 周囲の意見をしっかり聞く
- 大きな声でハキハキと発言する
- 姿勢や態度に気を付ける
どれも基本的なことに思いますが、ディスカッションに集中するあまり忘れがちなポイントです。ディスカッションに白熱することは良いことですが、「自分が採用担当者なら今の自分をどう評価するだろうか?」と俯瞰的に見る意識も持っておいてください。
①役割ごとの評価ポイントを知っておく
グループディスカッションでは、最初に役割分担をしておくとスムーズに進みます。役割の種類と担当する内容についてご紹介します。
グループディスカッションを進めるにあたって、チームメンバーに積極的なタイプが多いのか?それとも消極的なタイプが多いのか?を感じ取り、どの役回りでもこなせるようになるのがベストです。
また、グループディスカッションが苦手な人や、対策ができていないメンバーもいることでしょう。そんな時は「やった!」と置いてけぼりにすることなく、お互いにサポートし合いながら進めていくことの方がグループディスカッションとしての質が上がり、結果としてチームないしは個人の好印象・高評価につながります。
- 司会進行
- 書記
- タイムキーパー
- 監視役
- サポート
グループディスカッションでは主に以下の役割がそれぞれ与えられます
司会進行
司会進行はファシリテーターとも呼ばれます。その名の通り、グループディスカッションを進めたり、発言していないメンバーへ意見を求める役割を務めます。また、討論が脱線した時の軌道修正や、話のまとまりがなくなった時の仕切り直しも担当します。リーダー性が問われる役割です。
書記
書記は討論中の意見をメモする役割です。人の意見を書くだけという簡単な役割と思いきや、要点をまとめるという文章力や読解力、要点力が必要となります。文章をまとめていく中で話の論点がずれている時は、それを指示するためのストッパーとなる役割も担います。
特に昨今ではオンラインでグループディスカッションが実施されるケースも多いため、タイピングスピードも必要でしょう。
タイムキーパー
タイムキーパーは、ディスカッションが時間通りに進んでいるかをチェックしたり、時間通りに進んでいない時は残り時間を考えて即時にスケジュールの見直しや提案をする役割があります。司会進行をサポートする、いわば縁の下の力持ちの立場です。ディスカッション全体を通して、タスクを構築する計画性が問われます。
監視役
監視役は、ディスカッションに対して反対の角度から物事を見る役割があります。客観的な目を見るポジションで、見落としがないか?穴がないか?といった部分をチェックしてメスを入れていきます。
話が進む中で反対意見をいうのは、タイミングや発言の仕方次第でディスカッションの空気をガラッと変えてしまうため、協調性や均衡力、コミュニケーション力も問われるでしょう。選考結果を左右するとても難しいポジションではありますが、メンバーが持つ本質的な力を発揮させ、一人ひとりを輝かせることができる役割を担います。
サポート
サポート役は特定の役割を持たず、時と場合に応じて他のメンバーの補助に回る役割を担ったり、足りない役割を担当する「何でも屋さん」です。余り物というイメージを持つかと思いますが、オールマイティに動かないといけないため、実際はかなり高度なスキルを要します。包括的にディスカッションを見てディスカッションを動かす、リーダーシップ性が試されます。
②周囲の意見をしっかり聞く
グループディスカッションで、とにかく多く発言しなければとオンステージにならないよう気をつけましょう。何か発言しなければ評価されないと焦ってしまう気持ちもわかりますが、発言=選考突破ではありません。誰よりも目立とうと張り切って発言するのは、かえって悪目立ちしてしまいます。
エントリーシートやグループ面接、個人面接だけで評価できないのが「協調性」です。いくら自己PRで協調性をアピールしたところで、実際のところはどうなのか?と評価できるのは、このグループディスカッションだけと言えるでしょう。
周囲の意見を聞くために心がけたいことは、「人の意見を遮らずに最後まで聞くこと」と「目立とうとしないこと」です。これらを念頭において、グループディスカッションに臨んでください。
③大きな声でハキハキと発言する
大きな声でハキハキと発言することを心がけてください。特に複数グループが同室で行われるグループディスカッションだと、周囲の音にかき消されて声が聞き取りづらくなってしまいます。また、昨今では感染症対策のために距離をとって実施されるケースや、オンラインで行われることもあります。オンラインで実施する時は、事前に同じツールを使って家族や友人たちと聴こえ方のテストをしておいてください。
④姿勢や態度に気を付ける
グループディスカッションはついつい素の自分に戻ってしまいがちですので、以下のような無意識に行ってしまう癖に気をつけましょう。
- 髪を触る
- 足を組む
- ペン回し
- 頬杖をつく
- 猫背になる
- 人の話にかぶせて相槌を打つ
- パソコンのキーボードを打つ時に大きな音を鳴らす
また、これらの他にもネガティブな口癖に気を付けるようにしてください。「ですから」「どうせ」「だったら」と相手の意見を否定する癖がある人 は、「なるほど」「確かに」といった、相手の意見に理解を示す言葉を挟む訓練をしておくと良いでしょう。
【まとめ】グループディスカッションはテーマ別の対策で突破!
グループディスカッションのテーマと対策、選考を突破するコツについてご紹介しました。
グループディスカッションの練習は、就活中の友人や家族と行ったり、グループディスカッションのオンラインコミュニティ、大学のキャリアセンターなどを活用すると良いでしょう。練習する際は動画で撮影し、ディスカッション後に改善策についてディスカッションしてみてください。メンバー同士でお互いの改善ポイントを指摘し合うと、どんどん力をつけることができますよ。
グループディスカッションは対策できる選考です。納得のいくディスカッションになるよう、対策をしっかり行ってくださいね。