インターンシップで行われることが多いグループワーク。グループワークがインターンシップで行われるとわかった場合、事前にポイントを押さえておくことが大切です。心構えもしっかりできますし、採用担当者からの高評価も期待できます。
今回は、インターンシップで行われるグループワークでどのようなことに注意したら良いのか、ポイントとスムーズにグループワークを進めるためのコツについて解説していきます。
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グループワークは企業で行われる会議を体験できる
インターンシップで、よく行われるグループワーク。グループワークとは、インターンシップに参加した複数の学生同士でグループを組み、与えられたテーマについて議論したり、成果物を作ったりするプロセスのことです。
また、グループワークは企業内で行われるミーティング(会議)の擬似体験することができます。グループワークと名前がついていますので、レクレーションのようなイメージをする方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、グループワークはチームや部署で行われるミーティングに近い形式で行われます。ミーティングでの立ち振る舞いを学ぶ場として最適だと言えるでしょう。
インターンシップでグループワークを取り入れる3つの理由
企業がインターンシップでグループワークを取り入れる理由は、以下の3つです。
- コミュニケーション能力を見るため
- 意見の違いを知ってもらうため
- 企業の考え方を体験してもらうため
一つずつ詳しく解説していきます。
①コミュニケーション能力を見るため
企業にはインターンシップにグループワークを取り入れることで、どのくらいチームのメンバーと協力することができているか、協調性を持っているかを確認しています。積極的に意見を出すことはもちろんですが、なかなか発言ができていない人へ話を促すなど、円滑にグループワークが進むようにフォローすることができるのかなどがポイントとなります。
グループワークは、企業でのミーティングを模擬体験できる場であるため、その人が企業に入社した際にどのような方法で仕事を進めていくのかを見ることができます。
グループワークでしっかりとコミュニケーションを取ることができていないと、社会人となっても周囲に馴染むことができず、活躍するチャンスを逃したり、周りから浮いていると思われる
②意見の違いを知ってもらうため
インターンシップでグループワークを取り入れることで、自分以外の人がどのような考えを持っているかを知ることができます。学生同士でお互いの考え方を知ってもらうこともグループワークを行う理由の一つです。
グループワークや企業でのミーティングに関わらず何かについて話し合う場合、全員が全く同じ意見であるとは限りません。異なった意見が出た場合、どのようにして会議を進めていくのかを社会人になる前に体験できることは、学生にとって有意義な体験となります。
そして、ミーティングの進め方もさまざまです。進行の仕方、決議の取り方、意見を募るときの方法なども社会人と学生では、やり方が違いますのでどのような点が違うのかを着目すると良いでしょう。
③企業の考え方を体験してもらうため
グループワークを行い完成した成果物に対して企業からフィードバックをすることで、その企業の考えを理解して欲しい、体感して欲しいという狙いがあります。
インターンシップのグループワークでは学生に課題を与え、その成果物を発表してもらうと言う流れがほとんどです。そして、発表した内容に対して企業がフィードバックを行います。
フィードバックとは、目標達成に向けたアクションの軌道修正をしたり動機付けをしたりするために、口頭や文章で指摘を行うことを言います。ある一定の評価をつけることもフィードバックです。
企業の担当者が行うフィードバックは、企業の考え方や方針に基づくものです。学生にとっては、自分たちが考え出した成果物に対してその企業の考えに基づいたフィードバックを体験できる絶好の機会なのです。
その企業がどのような考えで方針であるのか、インターンシップで体験することで自分の価値観と合う企業なのかを確認することができます。
グループワークの行われる作業は大きく分けて4つ
気になるグループワークでどのようなことが行われるかですが、出題されるテーマや形式には傾向があります。ここからは、グループワークの種類について解説していきます。
作業型
グループ内で協力して、何かを作り上げる形式が「作業型」です。同じグループとなったメンバーで意見を出し、役割分担を行って作業を進めていきます。時間は限られていますので、最も効率的な方法で課題をこなすことができるのかも重要となります。
良いアイデアを短期間で出す力、協調性、実行力などが企業担当者からの評価のポイントです。
課題解決型
解決策や正解がない課題に対して、グループで解決策を出して発表を行うのが「課題解決型」のグループワークです。グループ内で知識やこれまでの経験から意見を出し合って、解決策を話し合います。プレゼンテーションの準備やリハーサルを行うことも念頭において、スケジュール管理を行わなければいけません。
課題解決型では、積極的に討論する主体性や状況を正しく把握する力、あらゆる情報を集め、その中から有益な情報を分析してまとめる力が評価のポイントとなります。もちろん、自分たちの考えをどのような形でプレゼンするかも重要となります。
選択型
与えられた選択肢の中から一つを選び、その選んだ根拠を説明する形式が「選択型」のグループワークです。選択型では、どれが正しい答えと決まっているのではなく選んだ根拠や理由を論理的に説明することが求められます。
グループ内で意見が異なる場合、多数決で意見を決めるのではなく、「なぜそう思うのか」「その根拠はなんなのか」など、グループ内で意見をすり合わせて答えを選ばなければいけません。
協調性やチームでのディスカッション能力が評価のポイントとなります。
ビジネス型
実際のビジネスシーンで考えられるテーマが与えられ、アイデアを討論して発表する形式が「ビジネス型」のグループワークです。ビジネス型でのグループワークの場合、市場調査などを行うながら議論を進めていく必要があります。
全員で市場調査を行うのではなく、役割分担を行い進捗状況の確認も綿密にグループ内で共有する必要があります。
情報収集力や分析力はもちろん、グループでの協調性、プレゼン能力が評価のポイントとなります。
グループワークをスムーズに進めるためのポイント
グループワークは、成果物を提出する期限が決まっています。1日、数日など期限は様々ですが、期限が決まっている以上ダラダラと準備を行う時間はありません。定められた時間内で効率的に進めるには以下のことを行うと良いでしょう。
①自己紹介を行う
対面で行われる場合、グループワークを始める前に近くの学生同士で挨拶を交わすことができると思います。緊張をほぐすという意味合いでも、簡単に自己紹介をしておくと良いでしょう。
オンラインの場合、自己紹介を行うのが難しい環境です。しかし、いきなりグループワークを行うのではなく30秒程度簡単に自己紹介を行うようにしましょう。
②時間配分を行う
グループワークが始まったら、まず最初に時間配分を行いましょう。成果物を提出するのか、プレゼンテーションを行うのかでも時間の配分は変わってくると思います。
全てのスケジュールを逆算して、どの作業にどれだけの時間が必要になるのか初めにグループ内で確認するようにしましょう。
③役割分担を行い自分に合った役割を担う
グループワークでは、さまざまな作業を行う必要があります。別の人が同じ作業を行っていたということがないように、各自がどのような作業を担当するのかをあらかじめ分担するようにしましょう。
この時、自分が何を担当するかが重要になってきますが、人と話をするのが苦手であるにも関わらず進行役をやってみるといった無理をすることは禁物です。手を挙げてみたものの役目を果たせないのは意味がなくグループにも迷惑をかけてしまいます。無理をせずに自分に合ったポジションを確立するように努めましょう。
役割の性質上、最も目立ちやすいのは発言量が増えるまとめ役ですが、リーダーとしてグループをまとめた=高評価となるわけではありません。全ての役割は、最後まできちんと全うできてこそ意味があります。
特に作業が必要ではない場合は、進行役(ファシリテーター)、タイムキーパー、書記などを明確にするようにしましょう。進行役を中心に討論を進めることができれば、意見が交錯することなくスムーズにグループワークを進めることが可能です。
各自の役割が明確になれば、意見を出すことに集中することができるので、より活発に意見を出し合うことが可能です。
④テーマと方向性を確認する
与えられたテーマを議論する前に、大まかな方向性を確認すると良いでしょう。しかし、方向性を確認したとしても議論が活発になると方向性を見失ってしまうことがあります。
議論が活発化している時こそ、その議論の方向性がテーマの解決と合致しているのか確認します。あっていないと思った場合は、それをメンバーに周知し、軌道修正を行いましょう。
⑤意見をまとめる
テーマについて出てきた意見をまとめてグループの意見として成果物の作成、プレゼンテーションを行います。そのためには、Googleドキュメントなどで意見まとめ共有するなど誰もが現在出ている意見を見られるようにしましょう。
オンラインで行う場合は、チャットやファイル共有ソフトを使って進めることがおすすめです。
⑥まとめた内容をブラッシュアップする
たくさん出てきた意見をまとめただけでグループワークは終了ではありません。完成度を上げるためにも、内容の詳細を詰める必要があります。根拠とまとめた内容がきちんと関連しているのか確認するようにしましょう。
⑦プレゼンテーションの準備を行う
内容が決定したら、プレゼンテーションの準備を行いましょう。誰が発表し、誰が発表資料を作成するのかを確認します。もちろん、プレゼンテーションの準備も与えられた期限内に行うようにしましょう。
ギリギリで準備を行うのではなく、発表のリハーサルができるくらい余裕を持って作業を行うことが理想です。
実際にあったグループワークの内容
グループワークがどのような形式で行われ、どのようなことに注意して行えば良いかを解説しました。しかし、実際にどのようなテーマが出題されるのかわからなければ準備のしようがないと思います。
そこで、過去に出題されたグループワークについてまとめてみました。業種によってグループワークの内容は様々ですのであくまで参考としてご覧ください。
- 自分が新しくお店(アパレル業界)を出店する場合どのような土地柄を選ぶか
- 実際にあった融資や証券営業の案件をもとに融資計画の作成を行う
- 若者の利用者を増やすためにはどのような施策を打てば良いのか
- 新しい商業施設にどのようなテナントを誘致するべきか
- 子供がいる夫婦が結婚式をあげたくなるような結婚式のプランの作成
- クリスマス向けの新商品の提案
- 家族構成を見てその家族におすすめの保険商品の提案
オンライングループワークで失敗しないための注意点
コロナ禍の影響もあって、急増しているオンラインでのグループワーク。事前の準備が非常に重要となってきます。グループワーク当日に慌てないようにも以下の項目に注意して準備を行いましょう。
①インターネットの接続環境を確認する
オンラインでグループワークを行うとなると一番大切なのがインターネットの接続環境です。ネット環境が不安定だと肝心なところで画面がフリーズしたり、音声が途切れ途切れになることも考えられます。最悪の場合、途中で退出することになるかもしれません。
そのようなことがないためにも、ネットの接続環境は事前に確認しておく必要があります。ほとんどの方が自宅から参加することになると思いますが、自宅の回線が不安定な場合は学校のキャリアセンターなどに相談し、大学構内にあるWi-Fiを利用できるか確認してみると良いでしょう。
また、自宅にインターネット環境がない場合も同様に大学構内のネット環境を利用できるか確認しましょう。
②WEB会議ツールの使い方を確認する
企業でよく使われるWEB会議ツール。企業独自のものもありますが、Zoomは誰でも使うことができますし多くの企業でも採用されているWEB会議ツールです。
グループワークで使うWEB会議ツールを確認し、初めて使う場合は操作説明をよく読み、使い方がわからなければあらかじめ使い方を調べておくと良いでしょう。すでにアカウントを持っているのであれば、プロフィール画像を就活用の写真に変更、アカウント名も本名に設定し直すなど就活仕様にすることを忘れないようにしましょう。
③部屋の環境とカメラ写りを確認する
オンライングループワークを行う際に、気をつけていただきたいのが部屋の環境とカメラ写りです。部屋の環境とはインターネット環境ではなく、背景に余計なものを映り込まないように配慮すると言うことです。バーシャル背景を設定することもできますが、なるべく使用せずに映り込む要素が少ない場所を選ぶようにしましょう。
また、部屋の照明の位置によっては逆光となり顔が暗く映ってしまうことも考えられます。その場合は、場所を移動したり卓上ライトを利用して顔全体が明るく映るように調整をしましょう。
④WEB会議ツールを友人と使ってみる
百聞は一見にしかず。という言葉があるように、実際にWEB会議ツールを使ってみることも良いでしょう。実際にWEB会議ツールを使って、チャットや画面共有の方法を事前に試しておくと当日もスムーズにグループワークに参加することができるでしょう。
【まとめ】インターンシップでのグループワークはチーム一丸で乗り越えよう
今回は、インターンシップで行われるグループワークについて解説しました。どのような形式で行われるのか、与えられる課題は企業によって異なります。しかし、グループワークを行う上で一番大切なのは「チームで協力すること」です。
企業から高評価を得たいと思っているのであれば、単独プレーではなくチームを優先して行動することが大切です。一人で目立とうとすることで、「あの人は自分勝手で、チームで協力することができない」と思われ評価が下がる可能性もあります。
同じグループになったメンバーはライバルではなく、仲間ですので敵対心を持つことなく協力して最高の評価を得ることができるように頑張りましょう。