「就活を成功させたい」と考える人は、まずは自己分析から始めてみるといいですよ。「自己分析は面倒」「何が正解かわからない」という声が聞こえてきそうですが、少しネットでリサーチすれば自己分析の大筋は理解できるかなと思います。
自己分析に取り組み、あなたらしさを活かして内定獲得を実現するには自己分析の質が重要です。そのためには新たな価値観に出会ったり、教養を増やしたりしなければいけません。そんな時は、本を活用するのがおすすめです。
そこでこの記事では、就活そしてこれからの人生のヒントを得ることができる本を5冊紹介します。自己分析に関する知識を深めたい人は、以下の関連記事も参考にしてみてくださいね。
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自己分析は避けては通れない関門の1つ
何の準備もせずにいきなり企業のエントリーシート(ES)を書き応募しても、余程自分のことを理解している人でない限りは、選考通過は難しいでしょう。ところが、自己分析することで、個性や価値観などを客観視できるようになります。
自分らしさを伝えるために具体的なエピソードがあれば、エントリーシート(ES)や面接時にも採用担当者を納得させやすくなるため、選考通過や内定獲得の可能性も大きく高まるわけです。まずは、自己分析する意味について見ていきましょう。
自分と向き合うことが大切
就活を控えている学生、あるいは就活生の毎日は正直いってかなりハードです。学校の授業やサークル、アルバイトなどスケジュールがぎっしり詰まっている人も多いかと思います。そんな日々の中で、「自分と向き合ってみよう」といった余裕がある人は恐らくほとんどいないのではないでしょうか。
かといって、自己分析を後回しにしてしまうと、
- 自分の長所・短所がイマイチわからない
- 自分に向いている仕事がわからない
- どの企業にエントリーすればいいかわからない
といったように就活に関してわからないことだらけになってしまいます。そのまま就活したとしても、
①他にも自分に合った企業があるかもしれない
→内定をもらっても就活を再開
②本当にこの企業で働くことが自分に合っているのか
→早期退職する可能性大
といったように、納得できる就活ができなくなってしまう可能性が非常に高いです。「どうすればいいかわからない」という人は、
- 自分はどんな人間なのか
- 社会人になったらどうなりたいか
まずはこの2つを考えてみてください。焦らず少しずつでいいので、自分と向き合う時間を作ってみましょう。
今やっておけば必ず人生の役に立つ
自己分析はスグに終わるものではなく、じっくり取り組むものです。そのため、忙しくて仕方ない人からすると「面倒な作業の1つ」になっているかもしれませんね。でも、今自己分析をきちんとやっておけば、これからの人生に必ず役立ちます。
例えば、卒業後働く職場で何年か働いて経験やスキルを身に付けたとしましょう。「スキルアップを図るために転職したい」と思った時に、自己分析が役立ちます。
厳密にいえば、就活時代に取り組んだ自己分析と求められる部分は異なるものです。しかし、「自分の長所・短所」をきちんと把握できていれば、今度は「自分の強みを活かすための転職や弱みをカバーできる転職」に向けてスムーズに取り組めるようになります。
つまり、就活時代の自己分析は長い人生の中で役立つ自己分析のベースを作っているわけですね。
自己分析に役立つおすすめの本5選
就活を始めるうえで、自己分析に割ける時間は限られているものです。業界研究、企業研究、インターンシップなど就活が本格化するにつれて、忙しさは倍増します。
「自分のペースですればいいや」と思っていても、目まぐるしく過ぎる毎日に圧倒されて「全然進んでない」と焦ってしまう可能性は高いといえるでしょう。自己分析の質を高めるためには、自分と異なる価値観や教養など外からの刺激を得ることが大事です。ここでは、自己分析に役立つおすすめの本を5冊紹介します。
①受かる自己分析シート 田口久人(著)
『受かる自己分析シート』は、就活本の中でも定番の1冊です。41のワークシート形式で、「文字がぎっしり詰まった本を読むのが苦手」という学生でも無理なく自己分析に取り組めるのではないかと思います。
左に記入例、右がシートといったページ構成になっており、自己分析しながら自分を見つめ直したいという学生におすすめです。ただ、ワークシート数が多いため、シートを完成させるまでにかなり時間がかかってしまいます。時間的余裕がある学生は活用してみるといいでしょう。
- 自己分析のやり方がわからないと悩んでいる
- 早い段階から自己分析を始めたいと思っている
- ワークシート形式の本を探している
- 定番の本を読んでみたい
②「正しい努力」で結果を出す 図解 戦略就活メソッド 八木 仁平(著)
『「正しい努力」で結果を出す 図解 戦略就活メソッド』は、「卒業後何がやりたいかわからない」という人におすすめしたい1冊です。
本書では、やりたいことを探す方法を「自己理解メソッド」として、いくつものチャプターに分けて指南してあります。そのため、自己分析のやり方が全くわからなくても特に問題ありません。体系的にまとめられた情報を読むことで、徐々に理解できるように内容も工夫してあります。
タイトルに「就活」というキーワードが含まれているため、「就活生限定の本」と思う人もいるかと思いますが、実は社会人にもおすすめです。転職、起業と長い人生の中で道標にできるような内容になっています。
- 自己分析のやり方がわからないと悩んでいる
- 就活だけでなく、その先の人生に役立つ自己分析がしたいと思っている
③9つの性格 鈴木秀子(著)
『9つの性格』は、神秘の人間学といわれる「エニアグラム」について丁寧に解説している1冊です。20の質問に答えるだけで、9つの性格パターンのどれに当てはまるのか簡単に診断できます。
ただ診断して終わりではなく、パターン別に性格の特徴や思考パターンがわかりやすく記載してあるため、「自分はどのパターンなのか」楽しみながら自己分析に取り組めるでしょう。
何となく自己分析をしている就活生、職場の人間関係に悩んでいる社会人は一度一読してみる価値ありだといえます。
- 早い段階から自己分析を始めたいと思っている
- 何となく自己分析をしている
④絶対内定2023 自己分析とキャリアデザインの描き方 杉村太郎(著)
『絶対内定2023 自己分析とキャリアデザインの描き方』は、就活本の中でも定番の1冊です。20年以上のロングセラーを誇る実績があることから、先輩から勧められたことがある学生もいるかもしれませんね。
総ページ数は568ページとなかなかのボリュームがあるものの、読む人に語りかけるような内容になっており、本が苦手な人も抵抗なく読めると評判になるほどです。
90以上のワークシートをこなすことで自己分析できるようになっています。自己分析以外にも、就活傾向、面接、インターンシップなど就活生が気になる部分を深掘りして分かりやすく解説している点も魅力です。
- 早い段階から自己分析を始めたいと思っている
- ワークシート形式の本を探している
- 定番の本を読んでみたい
⑤マイナビ2023 オフィシャル就活BOOK内定獲得のメソッド 自己分析 適職へ導く書き込み式ワークシート 岡 茂信 (著)
『マイナビ2023 オフィシャル就活BOOK内定獲得のメソッド 自己分析 適職へ導く書き込み式ワークシート』は、就活に取り組む上で戸惑ってしまいがちな自己分析、エントリーシート(ES)、面接など外せない要点をしっかりとカバーできる1冊です。
ワークシートを活用しながら自分らしさを見つけ出し、内容整理や自己PR、志望動機への差し込みにつなげることができます。また、より効果的な対策を求める場合は、別冊の「書込み式就職ノート」と合わせて活用することで、より効率的に対策できます。
- ワークシート形式の本を探している
- 何となく自己分析をしている
- 幅広くカバーできる本を探している
自己分析が重要だといわれる理由
ネットや本など、就活について様々な方法で情報収集している就活生も多いかと思います。ところどころでいわれるのが、自己分析が重要であるということです。これはなぜなのか、理由が知りたいと思っている人も多いのではないでしょうか。ここでは、自己分析が重要といわれる理由をお伝えします。
①就活の軸を自分で見つけられる
自己分析するとあなたの価値観や個性が可視化できるため、「どんな仕事が向いているのか」「どんな企業にエントリーすればいいか」考えやすくなります。就活の軸は人それぞれ異なるものの、自分で導き出した特性をきちんと把握できていれば、あなたの適性や考え方に合った企業に出会いやすくなることでしょう。
例えば、人とコミュニケーションをとるのが好きだということがわかっている場合は、「消費者や企業担当者とやり取りすることが多い仕事」が向いているとえます。職種で言うと、営業やカスタマーサポートサービスなどが当てはまります。
また、自分の考え方や価値観がわかっていれば、企業理念や社風などを主軸にしながら自分に合った企業選びをすることも可能です。
②企業に自分をアピールしやすくなる
就活して内定獲得するためには、企業に対して「自分はこんな人間です」とアピールしなければいけません。エントリーシート(ES)や面接も一例として挙げられますが、よりわかりやすく伝えるためには企業側が納得できるような内容に仕上げることが大切です。
自己分析がしっかりできていると、自己PRや志望動機を伝える際も具体的なエピソードを取り上げながら説明できるようになります。そうなれば、説得力も高いものになるため、内定を獲得できる可能性も高くなるわけです。
その逆で自己分析がしっかりできていないと、企業側はすぐに見抜いてしまうため、思うように選考が進まないと苦しむ可能性は高いといえるでしょう。
自己分析のやり方を紹介
自己分析は何となく進めてしまうと、中途半端なままで終わってしまいます。貴重な時間を割いて取り組むわけですから、正しいやり方を知りたいと考える人がほとんどなのではないでしょうか。ここでは、自己分析のやり方を紹介します。
①自分史を作る
何からすればいいかわからないという人は、まずは自分史を作ってみましょう。幼少期、小学校、中学校、高校、大学とそれぞれを振り返ります。代表的なエピソードがあれば、表にして書き出してみましょう。後から読み返しやすいように、できるだけきれいにまとめるといいですね。
詳しく書き出して、なぜそうなったのかメモすることが大切です。それと一緒に、自分はその時どう思ったのか気持ちを書き出しておくと深掘りしやすくなります。
自己分析は一度やったら終わりではなく、アップデートすることを心がけましょう。自分史を作る時は追加で書き込みできるように、B5以上の大き目のノートやページの順番を変更しやすいルーズリーフを選ぶといいですよ。
②本を読んでみる
「自己分析で本を読んで意味があるのか」「そもそも買うべきなのか」と考える人もいるでしょう。本を読めば、新たな考え方に触れることができたり、自分の考えを客観視できたりするためおすすめです。自己分析の質を高めるためには欠かせません。
③他己分析してもらう
自己分析だけではどうしてもカバーするのが難しい部分が出てきます。そんな時は、家族や友人にお願いして他己分析してもらいましょう。いきなり、「長所や短所はどこか」と聞かれてもどのように答えれば良いか相手も困ってしまうため、質問の仕方を工夫するのがおすすめです。
【家族の場合】- 幼少期はどんな子どもだったのか
- 印象深いエピソードはあるか
- 育てるうえで苦労したことはあるか
【友人の場合】
- 第一印象はどうだったのか
- どんなところで活躍できそうか
- 改善したほうがいいところはあるか
他己分析してもらうことで、自分ではわからなかった個性に気付けたり、自分自身を客観視できたりします。
④自己分析ツールを使う
自己分析ツールを使って自己分析してみるのもおすすめです。質問に答えるだけで、自動であなたの長所や短所を分析しデータ化してくれるため、就活する上で非常に役立ちます。
ただし、自己分析の序盤にツールを使うのはおすすめしません。先に自己分析結果を見てしまうと、内容に影響を受けてしまい偏った自己分析になってしまいがちです。自己分析が一通り終わってから内容を照らし合わせながら活用すれば、質の高い自己分析ができることでしょう。おすすめの自己分析ツールをいくつか紹介しておきます。
Future Finder
Future Finderは、人間統計心理学に基づく自己分析で適職を見つけられる新しい形の自己分析ツール(無料)です。
約150問の質問に回答するだけで、性格特性やタイプといった結果を手にできます。利用後はあなたの特性が数値化され、業界との適合性が数字として可視化されます。結果を基にあなたとマッチ度が高い企業を探すのもいいですし、自己分析を深掘りするためのデータとして活用するのもいいですね。
登録を済ませるだけで、企業の採用担当者があなたの特性を見てスカウトしてくれる可能性も十分あります。
キミスカ「適性検査」
キミスカ「適性検査」は、たった15分で「性格の傾向」「価値観の傾向」「職務適正」など、さまざまな分析結果が得られる自己分析ツール(無料)です。
診断結果を通して長所や短所を分析し、丁寧にコメントしてくれるため自己分析後に照らし合わせて活用する時にもいいでしょう。企業があなたの結果を見てスカウトを送ってくれることもあります。
OfferBox「適性診断AnalyzeU+(アナライズユープラス)」
OfferBox「適性診断AnalyzeU+」は250問を超える筆問数に回答することで、各項目の偏差値を知ることができる自己分析ツール(無料)です。30分程度かかるかと思うので、時間に余裕がある時にチャレンジしたいですね。
偏差値は100万人以上の就活生が利用している実績があり、そこから抽出しています。偏差値によって、あなたの価値そのものが決まるわけではありません。企業の採用担当者が求める人材を探す時の基準として活用されます。
また、自己分析する上で偏差値が高い項目、低い項目をピックアップし深掘りすることでより中身が濃い自己分析ができるでしょう。
OfferBox「適性診断AnalyzeU+(アナライズユープラス)」はこちら
自己分析はいつ活かせるのか
自己分析が一通り終わったら、就活で活かすために準備を始めましょう。ここでは、どんなシーンで自己分析を活かせるのかお伝えしたいと思います。
①エントリーシート(ES)作成する時
エントリーシート(ES)は、応募する企業に対して自分の強み・弱みを織り交ぜながら、自己PRや志望動機などを記載するのが一般的です。自己分析で明確になった自分の個性や価値観をうまくエピソードを活用しながら書くことができれば、あなたらしさを含んでエントリーシート(ES)が書けるようになります。
②面接で面接官に深掘りした質問をされた時
面接でも自己分析でやってきたことは活かせます。面接官は時に一歩踏み込んだような質問を就活生に投げかけてくることもあるため、その時に備えてしっかりと自己分析しておきましょう。
例えば、以下のような質問をされたらあなたはどのように回答しますか。
- あなたにとって仕事とはどのようなものですか
- 当社に入社したらあなたの強みをどんな風に活かせますか
- 10年後あなたは何をしていると思いますか
面接の質問対策が気になる人は、以下の記事も参考にしてみるといいですよ。
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業界研究と並行すればエントリーしたい企業に出会いやすくなる
自己分析と共に並行して取り組んでおくといいものに業界研究があります。自己分析で自分史などを活用しながら自分らしさを浮き彫りすることができれば、どんな仕事に向いているか、どんな企業理念や社風を掲げる企業を選べばいいのかといった就活の軸がしっかりできてきます。
業界研究も並行して取り組めば、BtoC企業だけでなくBtoB企業の存在も多く触れることができるようになるため、結果的にあなたとマッチ度が高い業界に出会いやすくなります。
エントリーする企業の選択肢はできるだけ広げた状態で就活したほうが、自分にとって一番納得できる就活ができます。業界研究についてもっと知りたい人は、こちらの記事も読んでいてくださいね。
https://saiyo-bank.com/13422/
https://saiyo-bank.com/13503/
自己分析は繰り返し取り組むことが大切
自己分析は複数のステップを踏みながら取り組まなければいけないため、時間がかかる上に面倒な部分は正直なところ多くあります。
だからといって、中途半端に終わらせてしまうと「結局自分は何がしたいのか」とやりたいことがわからずに何となく就職してしまうことになるでしょう。「それだけは避けたい」という人は、これから紹介することに注意しながら自己分析することをおすすめします。
情報は定期的にアップデートする
自己分析にはゴールがありません。就活時に自己分析に力を入れる学生は多いものの、その後の人生で定期的にアップデートできている人は恐らく少ないのではないでしょうか。
日々の生活を送ることで、新たなエピソードや気付きなどさまざまなものが生まれます。自分にとって刺激となったエピソードはできるだけ自己分析ノートに書き出し、アップデートすることをおすすめします。
自己分析を社会人になってからも続けていれば、転職、起業など人生の転機が訪れたときも大きな味方になってくれるものです。
就活では「卒業後自分は何がしたいか」に重きを置おきますが、転職や企業となると話が違ってきます。「これからの人生、どんなキャリアを気付きたいか」「自分の強みを活かせる仕事とは何か」といったことを軸に活動していくことになるということも頭の片隅においておくといいですよ。
早めに対策すれば深掘りした分析ができる
よくあるのが「いつから自己分析すればいいですか」という質問です。正直なところ、「いつからすれば就活に成功できるよ」といった明確な時期はありません。自己分析を始める目安としては、「そろそろ就活準備始めたほうがいいかな」と思った時ですね。
早めに自己分析に取り組んでいればじっくり自分を見つめ直すことができるため、質の高い分析がしやすくなります。大学1年生、2年生から始めたいという場合は、旅行やボランティアなど自分にはない考えに積極的に触れる経験をしたり、自分の価値観や考えに磨きをかけたりといった部分を中心に取り組んでいくといいですね。
【まとめ」本からヒントを得て自己分析に取り組もう
今回は、自己分析の必要性から活かし方まで幅広くお伝えしました。自己分析の本をうまく活用することで、「どうやって進めればいいかわからない」といった漠然とした不安を取り除くことができるだけでなく、自己PRや志望動機など選考に直接的に関わる部分までサラッと対策できます。
インターネットでも情報が十分収集できるものの、プラスアルファの部分はうまく吸収するのが難しい部分です。自分にあった本を見つけて、ヒントを得ながら自己分析に取り組むことをおすすめします。