「就活でのマナーが不安…」
「就活マナーって対策できるもの?」
「そもそも就活でマナーってどれくらい重要なの?」
マナーとは一般的に相手に対して失礼にならないようにする振る舞いのことですが、就活においては、志望動機や自己PRと同じレベル感を持つ選考基準の一つです。
説明会や面接、グループディスカッションなどでの素行の悪さやマナー違反により、選考落ちしてしまうケースも実際あるのです。マナーさえ守っていれば内定に辿り着けたかもしれないと思うと、すごくもったいないですよね。
この記事では、採用担当者が就活生のマナーを見ている場面、マナーを身につけるべき理由、就活のマナーについて詳しく解説しています。また、電話対応・メール対応時のマナーについてもご紹介しています。
就活のマナーは対策できるものです。マナー違反による選考落ちを回避し、他の就活生から一歩リードしていきましょう。
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就活生のマナーが見られる場面
就活生のマナーが見られるのは、次のような場面です。
- 企業説明会や合同説明会
- インターンシップ
- 面接
- 電話
- OB・OG訪問
- メール
対面・電話・メールでのマナーと、幅広いシーンに応じたマナーを身につける必要があります。特に、ラインやメールなど文字でコミュニケーションを取るのが主流の今、電話に抵抗を感じている就活生も多いのではないでしょうか。
就活でマナーを身につけるべき理由
就活でマナーを身につけるべき理由は、以下のような理由があります。
- 好印象を与えられる人になる
- 社会に出る準備
- マナー違反での選考落ちを防ぐ
①好印象を与えられる人になる
「第一印象が大切」というフレーズをよく耳にします。就活においても同じで、第一印象はとても重要です。なぜなら、初めて出会った瞬間のイメージが強く残り、そして長く続くような性質を人間が持っているからです。しかも、初対面のたった3秒という短い瞬間で、無意識のうちに人柄などを判断しているのです。
逆に言えば、好印象を与えたいと思う気持ちがあれば、相手にそのイメージを植え付けることができます。その「好印象を与えたい」という気持ちを具体化したものがマナーなのです。
②社会に出る準備
就活をきっかけに身につけたマナーは、社会に出てからも当然役立ちます。お客様対応や取引先との商談時、マナーが悪く無愛想な相手からモノやサービスを買おうとは思いませんよね。また、「親しき仲にも礼儀あり」ということわざがあるように、入社後は他の社員とチームになって働くため、マナーがあってこそ良い関係とチームワークが生まれるのです。
③マナー違反での選考落ちを防ぐ
選考において、スキルや志望動機、経歴などももちろん判断材料となりますが、これから共に働く仲間になるので人間性も重要視されます。入社志望者がたくさんいると、マナーがある人とそうでない人を天秤にかけた時、やはりマナーのない人を選考から落とすのはごく自然なことです。
遅刻や素行の悪さはシビアに見られるポイントです。スマホの電源を切っておらず着信音が鳴ってしまったり、あるいは机の上にペットボトルなどの物が散らかっていたりといったマナー違反は、選考から外す理由になり得ます。また、筆記試験で遅刻すると、単純に点数が足りず選考落ちしてしまうでしょう。
就活の基本マナー
就活全般を通して必要な、基本マナーをご紹介します。見ていただくとわかる通り、就活に限ったことではなく、どれも日常生活において大切なことばかりです。
これからご紹介する基本マナーは、バイトや日々の生活で今すぐ取り入れられることですので、意識的に取り組んでいきましょう。
挨拶をする
子供の頃「挨拶をしよう」「挨拶は大切」とよく言われたものですが、ここで改めて、挨拶する意味について解説します。
挨拶は尊敬や親愛の気持ちを表す動作です。先ほど第一印象の重要性についてお話しましたが、挨拶はコミュニケーションのファーストステップでもあり、相手に良い印象を与えることができる強い影響力を持っています。丁寧な挨拶をすることで相手へ敬意を払い、また、相手にとっても「この出会いを大切に思ってくれているのだなと」と気持ちが良いものです。
反対に、挨拶がきちんとできない人は「コミュニケーションが取れない人」「相手の気持ちがわからない人」と思われたり、就活においては、いくら本人の志望度が高くても「志望度が低いんだな」と採用担当に思われてしまうリスクがあります。
気持ちを込めた丁寧な挨拶を心がけましょう。
遅刻しない・早く到着し過ぎない
日本の社会では「時間を守る」というマナーが重んじられています。理由は、時間を守らない人は信用度が低いという概念があるからです。予想外の遅延が発生する場合は、わかった時点で速やかに連絡をいれましょう。電車の遅延、緊急停車などで電話をかけるのが困難な場合は、メールで連絡します。メール連絡になったことに対するお詫びもいれてください。
逆に早く到着し過ぎるのもよくありません。迎える側の準備が整っていない、前の予定がまだ終わっていない、待ってもらうスペースがないといった理由があります。また、選考への影響としては、相手の立場になって考えるという部分が欠如していると思われる可能性があります。会場へ到着するベストタイミングは10分前です。交通事情でどうしても早く会場に着いてしまう場合は、近くのカフェなどで時間を調整しましょう。
清潔な身だしなみ
清潔な身だしなみをする目的は、相手に不快感を与えないことです。第一印象も良くなりますし、整った身なりは信頼感もあります。スーツの着こなしや髪型、メイク、匂い、爪の長さなど、人から見て不快だなと感じる部分がないかチェックしておきましょう。
説明会や面接の前日は、ニンニクなどの匂いを発しやすい食材を使った食事や、動物性脂肪を多く含む肉類・揚げ物は避けておくのが無難です。口臭や体臭の原因になります。
丁寧な言葉遣い
丁寧な言葉遣いは、相手に嫌な気持ちをさせたくないという思いやりや相手への敬意、相手との距離を適度におくという意味を持ちます。馴れ馴れしい言葉遣いやタメ口は真剣味を欠きます。
人の話をしっかり聞く
相手が言わんとすることが途中でわかったり、「答えなきゃ」と焦って前のめりになっていると、つい相手の話を遮って自分の話をしたくなってしまうものです。そこはグッとこらえて、相手が話し終わってから話し始めるのがマナーです。
面接時のマナー
面接時のマナーは自宅を出発する時から始まります。面接時のマナーについて、順を追って解説します。
- 出発前のチェック
- 会場到着時のマナー
- 控室でのマナー
- 入室時のマナー
- 面接時のマナー
- 退室時のマナー
- 会場を出る時のマナー
①出発前のチェック
面接当日は、予定時刻に間に合うように余裕を持って行動しましょう。電車やバスが遅延することも考慮し、早めに見積もっておくと安心です。早く到着した時のために、会場付近で時間を調整できるカフェなどをピックアップしておけば、会社の周りを彷徨うこともありません。
②会場到着時のマナー
会場に到着したら、冬場はコートを脱ぎ、夏場はジャケットを羽織りましょう。この時点でスマートフォンの電源はオフにしておきます。消音モードにしていても何かの拍子で解除してしまったり、アラームが大音量で響き渡るかもしれません。
③控室でのマナー
控室ではスマホを触ったりせず、資料や本を読むなどして静かに待ちましょう。業界研究ノートや企業研究ノートを持参していれば、面接前に見返すことができます。
④入室時のマナー
名前を呼ばれて順番が来たら、面接室のドアを3回軽くノックし、採用担当からの返事を待って焦らず入室しましょう。「失礼致します」と挨拶をし、ドアの方を向いてゆっくり閉めます。この時、後ろ手でドアを閉めるのはマナー違反です。
「よろしくお願い致します」と面接官にお辞儀をして椅子の横まで歩きます。この時のお辞儀は30度程度でかまいません。
⑤面接時のマナー
着席は面接官の指示が出てからです。着席前に氏名と大学名を聞かれることがあるので、大学名と氏名を述べたあと、再度「よろしくお願い致します」と締めくくってください。この時のお辞儀は最敬礼にあたる45度が適しています。
着席を促されたあとは浅めに腰掛け、姿勢は正しましょう。背もたれは使いません。カバンは椅子の横に置くか、立てかけましょう。座る時の姿勢は男女で異なります。男性は両膝を自然な幅で開き、手は握り拳にして膝の上へ。女性は両膝を閉じ、両手を重ねて膝の上へ乗せます。
⑥退室時のマナー
面接が終わったあとは、「ありがとうございました」とお礼をし、最敬礼45度のお辞儀をしましょう。カバンを置き忘れないように気をつけてください。入室時と同じく、「失礼致します」と会釈をし、静かに退室します。
⑦会場を出る時のマナー
会場を出るまではコートを手に持ち、会場を出てから羽織りましょう。夏場も同様で、会場を出てからジャケットを脱ぎ手に持ちます。
電話対応時のマナー
就活で電話をする時は、
- 面接の日程を確認する時
- 面接の日程変更をお願いする時
- 面接を辞退する時
- 採用を辞退する時
といったシーンがあります。いずれも緊張感のある場面ですので、パニックにならないように練習しておくと良いかもしれません。
企業から電話がかかってきた時
企業から電話がかかってきた時は、静かな場所で、できれば3コール以内に出ることが望ましいです。電話は声が聞き取りづらいため、ハキハキと話すよう心がけましょう。
電話に出たら、「はい、○○です。」と名乗ります。内容は必ずメモを取り、最後に復唱して確認をとってください。聞き取りに自信がない時はそのままにせず、必ず正しい情報を聞き取るようにします。あとあと間違っていた方が問題だからです。「申し訳ありません、○○についてもう一度お伺いできますか?」と質問しましょう。電話を切る時は、相手が切ってから切ってください。
企業へ電話をかける時
こちらから要件を伝えたい時、あるいは講義やバイトなどで電話に出られなかった時は、相手が忙しいであろう時間帯を避け、常識的な時間に電話をかけます。
【電話を控えるべき時間帯】
- 始業前
- 始業開始頃
- 昼休憩
- 終業間際
- 終業時間以降
始業時間は企業によって異なりますが、昼前か昼過ぎがベストタイミングでしょう。
電話をした時は、最初に「○○大学の○○と申します。」と大学名と氏名を名乗り、先に要件を伝えてから取り次いでもらいます。
メール対応時のマナー
企業とメール対応をする時は、就活用のフリーアドレスを取得しておくと良いでしょう。メールアドレスは主張や個性が激しいものを避け、アドレスアカウントには本名を登録しておくと相手側にも名前が表示されます。同様に、普段使っているアドレスを使う場合もアカウント名に気をつけてください。
件名で要点を簡潔にまとめ、社名や担当者名を間違えないように気をつけましょう。また、文章を書く時は御社ではなく貴社を使います。最後に大学名と氏名を入力し、誤字脱字がないかチェックをしましょう。文字だけだと冷たい印象がするからと、装飾や絵文字をつけてはいけません。ビックリマークも控えてください。
メールには双方が良いタイミングで見られるというメリットがありますが、深夜・早朝など非常識な時間に送ることはマナー違反です。電話をかける時ほど神経質になる必要はありませんが、必ず営業時間内に送るようにしましょう。「○時までに返信」と日時指定があるものは、それに従って早めに返信します。
【まとめ】就活マナーは「選考基準」の一つ
就活におけるマナーは、選考基準の一つであることを忘れてはいけません。グループディスカッションなどで自由に発言する時間が設けられると、足を組んでしまったり、姿勢を悪くしたり、大声で笑ったり、調子に乗った態度をとってしまったりと、マナーのことをつい忘れてしまいがちです。リラックスする瞬間こそマナーに気を配ることを忘れないようにしてください。
正しい姿勢や丁寧な言葉遣い、品のある行動は、日常生活でも練習できることです。普段からマナーよく過ごすことを意識していれば、社会に出たあとも取引先との食事会などでとても役立ちます。