企業研究ノートの作り方は?項目・調べ方・内定に差がつくテクニックを紹介

2021年5月30日

「企業研究ノートってどうやって作れば良いの?」
「企業研究ノートではどんな項目を調べたら良いの?」
「企業研究ってそもそも何?」

企業研究ノートは、企業選定から採用過程と、就活における幅広いシーンで活用できるノートです。一生懸命に取り組んだ企業研究ノートは、就活を進める時の強い味方となるでしょう。

ここでは、企業研究ノートの作り方や調べるべき項目、調べ方をご紹介しています。また、企業研究ノートを作る目的とメリットや、他の就活生に差をつけるテクニックもご紹介しています。

就活に活きる企業研究ノートを作って、本選考に向け準備を進めていきましょう。

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企業研究とは

企業研究とは、企業の特徴を知って自分と企業のマッチングを確認する作業であり、エントリーシートや面接での志望動機にも役立ちます。

企業研究は情報収集にたくさんの時間と労力を費やすため、企業研究を終えた時点で満足してしまう就活生が散見されます。しかし、企業研究の本来の意味は、知り得た情報から自分はどう思い、どう感じるのか?を探っていくことにあります。

これからご紹介する項目一覧はあくまで一例ですので、「こんなに調べるの大変かも…」と作業の手を止めてしまうくらいなら、興味のある項目だけを進めてしまうのも良いでしょう。情報を知っていく中で、「ここを知るためには、この部分も知っておいた方が良さそう」と幅を広げていくのです。

まずは企業研究で具体的にどのようなことを調べるのか、企業研究ノートを作る目的は何かを知っていきましょう。

企業のことを知る

企業研究では、企業の成り立ちや特徴、事業内容などを知ることから始めます。企業研究で調べることは以下の事柄です。詳しい項目については、のちほどご紹介しますので、ここではイメージを掴んでみてください。

【企業の基本情報】
会社名・本社・支社・会社設立年・従業員数・資本金など

【事業に関すること】
事業内容・事業領域・顧客のターゲット層・仕事内容・競合他社・同業他社など

【働き方に関すること】
社風・福利厚生・平均年収・平均年齢・男女割合・キャリアプランなど

【将来性・安定性に関すること】
強みや弱み・現在の経営状況・業績・業績予想・今後の課題・今後の経営戦略など

入社後の失敗を防ぐ

企業研究を進めていくと、企業に対して持っていたイメージとのギャップを感じることもあるでしょう。逆に言えば、この段階で気づくことができて良かったのです。また、志望度の低かった企業の方が、実は自分に合っているケースもよくあることです。

志望動機を明確にする

企業研究でさまざまな情報に触れていくと、興味があること・ないことが見えてくるはずです。企業研究は情報を調べ上げることがゴールではなく、その先にある思考の整理がゴールですので、常に「自分はどう思うか」を考えるようにしてください。

この企業でなければならない理由や、この企業で成し遂げたいこと、この企業だからこそできる社会貢献などは、会社への志望動機になります。

企業研究ノートの目的とメリット

次に、企業研究ノートを作る目的とメリットについてお話します。

「企業のホームページや採用情報を見るだけではダメなの?」
「なんでわざわざノートを作らないといけないの?」

こう思っておられる方も多いと思います。

企業研究ノートを作る目的とメリットは大きく3つの理由があります。

①思考整理に活きる

企業研究ノートを作る目的の1つ目が「思考の整理」です。頭の中でぼんやりと思い描いている思考を言葉に落とし込むことで、思考の整理ができ、企業への理解を深められるというメリットがあります。

複数の企業へエントリーすると、どの企業がどのような特徴を持っているかを逐一把握するのは大変難しいですので、面接などの重要な局面の前にノートを見返すことで、企業研究の情報だけでなく、その時に感じた思考が呼び戻されるといったメリットもあります。

②エントリーシートや面接対策に活きる

企業研究ノートを作る目的の2つ目が「選考対策」です。企業研究を進めていくなかで感じたことや思ったことなどをメモとして残しておけば、それ自体が志望動機になるというメリットがあります。また、企業同士の比較にも大変役に立ちます。

③社会人になった時に活きる

企業研究ノートを作る目的の3つ目が「社会人になる準備」です。企業研究ノート作りは時間がかかりますので、めんどくさいなと思われるかもしれません。ですが、時間をかけて作った企業研究ノートは社会人になったあとも活用できるものです。

企業研究ノートの作り方

それでは、企業研究ノート作りに取り掛かりましょう。

企業研究ノートを作る前の準備物と作り始める前に知っておきたいポイント、企業研究ノートで調べていく項目をご紹介していきます。

企業研究ノートで準備するもの

企業研究ノートで準備するものは、

  • ルーズリーフ
  • バインダー
  • 筆記用具
  • スクラップ用のテープのり

がおすすめです。

情報の追加や並び替えをする時、ルーズリーフの方が使い勝手が良いからです。

また、企業や業界に関する新聞記事のスクラップ用にテープのりがあると便利です。テープのりは履歴書へ証明写真を貼る時にも役立つので、就活生は持っておいて損はないでしょう。

企業研究ノートを順調に進めるポイント

企業研究ノートを順調に進めるポイントは2つです。

  1. 思ったことや感じたことをメモに残す
  2. エントリーシートや面接で活用できそうな部分をマークする

①自分の思ったことをメモしておく

メモしていく時のポイントは、「なぜ自分はそう思ったのか?」という理由まで書くことです。

例えば、「土日祝が休みって魅力!」と思った時、なぜ魅力に感じたのかを掘り下げるのです。趣味に打ち込めるから・友人や家族と予定が合いやすいから・しっかり休息できるから・プライベートの時間も大切にしたいから、といった理由があるかと思います。自分が大切にしている価値観を知ることで、自分との整合性の高い企業に出会うことができるでしょう。

②ESや面接で活用できそうな部分をマークする

エントリーシートや面接で活用できそうな部分は、蛍光ペンなどでマークしておきましょう。あとから見た時に重要な部分だけがわかるので、効率よく企業のおさらいができます。

企業研究ノートの項目と調べ方

次に、企業研究ノートの項目をご紹介します。必要のない項目は削除し、逆に業界特有の項目があれば適宜追加してください。

企業研究ノートの他に企業研究シートというものがあります。こちらはあらかじめ決めたおいた項目にそって情報を埋めていくので効率的ではあるのですが、企業を研究していくうちにリサーチしたいことが枝分かれしていくこともあるでしょう。

特に第一志望の企業に関しては、深く掘り下げて研究しておく方がエントリーシートや面接に有利です。企業研究シートも企業研究ノートも調べるべき項目は基本的に同じですが、企業研究ノートでは、気になった項目をどんどん追加していくことができたり、企業に関する新聞や記事などをスクラップできるといった特徴があります。

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企業情報・事業内容・社風

【企業情報】

  • 会社名
  • 本社・支社
  • 会社設立年
  • 従業員数
  • 事業概要
  • 資本金
  • 上場区分
  • 連絡先

企業情報は、コーポレートサイトやリクルートページから情報を入手できます。基本的な部分となりますので、必ずおさえておきましょう。また、企業名は省略せず正式名称で書くようにしてください。

【事業内容】

  • 経営理念
  • ビジョン
  • ミッション
  • 事業内容
  • 業種
  • 職種
  • 主力なサービス・商品
  • ターゲット顧客
  • ターゲット層
  • 他社との違い
  • 強み
  • 弱み

事業内容もコーポレートサイトやリクルートサイトから情報を入手できますが、主力なサービスやターゲット層の割り出しなどはコーポレートサイト以外にブランドサイトやサービスサイトも活用できます。

また、経営理念などの、価値観や信念に関わる部分は社長挨拶からも読み取ることができます。

【社風】

  • 社風
  • 社長インタビュー
  • 社員インタビュー
  • 会社発信のSNS
  • 口コミサイトでの評判

社風については、リクルートページの社長インタビューや社員インタビューが役立ちます。また、企業が発信しているSNSからも人柄も見えてくることでしょう。

企業へ所属すると、1日の大半を働く時間に費やすことになるため、働きやすさは大事です。社内の雰囲気については個人の価値観によるため一概に良し悪しは判断できません。風通しが良い企業、上下関係がしっかりしている企業、チームの繋がりを大切にする企業など様々です。自分に合った社風を分析してみると良いでしょう。

また、平均年齢や男女割合、離職率も確認しておくと社風が見えやすいですよ。

採用情報・採用スケジュール

【採用情報】

  • 募集要項
  • 給与
  • 勤務地
  • 求める人物像
  • 福利厚生
  • 各種制度

【採用スケジュール】

  • エントリー期限
  • 説明会
  • エントリーシート・履歴書提出期限
  • 採用スケジュール

採用情報や採用スケジュールについては、リクルートページの他にも転職者向けサイトが役立ちます。平均年収や有給取得率、育休取得実績なども調べておくと良いでしょう。

今後の課題

企業の今後の課題を調べる方法は、IR情報や会社四季報を利用するとよくわかります。

IR情報とは、企業が投資家に向けて経営状況や財務状況などを報告しているもので、コーポレートサイトから誰でも閲覧が可能です。就活生にとって役立つ部分として、売上や事業内容、今後の経営戦略などはぜひチェックしてみてください。

会社四季報とは、東洋経済新報社が出版している書籍で、年4回にわたって最新版が発刊されます。会社四季報もIR情報と同じく、投資家が投資の参考に見ることが多いのですが、就活生向けの「就職四季報」があるので、就活生はそちらを利用しましょう。就職四季報には、「就職四季報総合版」「就職四季報 優良・中堅企業版」「就職四季報 女子版」があります。

さらに、会社四季報はオンライン版も有料で提供されています。

就活生向け会社四季報『シキホー!Mine』

吸収合併した経歴があるか、主力事業や主力商品の変遷、業界の動向なども、将来性を見る判断材料となります。

業界での立ち位置

業界での立ち位置を知るには、業界研究に関する書籍が参考になります。
業界研究に関する書籍を読めば、就活生が知識として持っておくべき、業界に関する情報を網羅できます。

なかでも多くの就活生が利用しているのが「会社四季報 業界地図」です。
業界研究に関する書籍で長年トップセールスを誇り、会社四季報の姉妹本ということもあり、会社四季報と一緒に利用している就活生も多くいます。業界地図は志望している業界だけでなく関連業界についても知ることができるので、企業選択の幅を広げるきっかけにもなります。

また、書籍を購入すれば業界地図をWeb上で見られたり、昨年度版が見られるといった特典の他、会社四季報や週刊東洋経済プラスが1ヶ月無料で使えるサービスもあります。外出先でもスマホから閲覧できるのはとても便利ですので、ぜひ活用してみてください。

内定に近づく企業研究ノートを作る方法

これまで紹介した企業研究ノートの作り方は、実際のところ多くの就活生が実施しています。したがって、内定に近づくためには他の就活生に差をつける企業研究ノートを作る必要があるのです。

そこで、他の就活生に差をつけ、内定に近づく企業研究ノートを作る方法をご紹介します。

社員へインタビューする

企業研究ノートを作る際、多くの就活生はWeb上で完結させようとします。もちろんWeb上にある情報はどんどん有効活用すべきですが、それだけでは企業のリアルを知ることは困難でしょう。

それを解決するには、直接社員へインタビューすることです。

社員へ直接インタビューするチャンスは、合同説明会や企業説明会、インターンシップ、OB・OG訪問などがあります。データだけでは理解が深まらない部分、特に人柄や社風に関して知るにはインタビューが適しています。

企業に関連する本を読む

企業の代表が出版している本や雑誌のインタビュー記事に目を通していると、エントリーシートや面接時の志望動機でバリエーションを増やすことができます。感銘したフレーズや価値観などがあれば、マークしたりメモをとったりしておきましょう。

本は購入しても良いですが、企業の数だけ本を購入するとなるとお金がかかりますので、図書館の利用がおすすめです。

新聞で企業や業界の情報を知る

新聞で企業や業界の動向を把握しておくと、面接時に時事問題を出された時もスマートに回答できます。また、世の中全体の動向を把握する癖をつけておけば、今後の人生をより豊かにしてくれるでしょう。

就活生におすすめの新聞は日本経済新聞です。「新聞紙に抵抗がある」「定期購読するハードルが高い」と感じるなら、電子版を利用してみると良いでしょう。電子版は月額4,000円ほどかかりますが、無料で利用できる期間もありますし、会員でなくても読める記事もあります。特に就活のトピックは大変参考になりますよ。

日本経新聞「就活」

【まとめ】企業研究ノートは就活の最強アイテム

企業研究ノートを作ることで、企業の特徴や個性をより深く知ることができ、説得力のある志望動機を考えられるようになります。また、エントリーする企業の各情報を1冊のノートで効率よく管理でき、企業の比較もしやすくなります。

企業研究ノート作りは、たくさんの項目についての情報を集めて考察しなければならないため、確かに時間と労力がかかります。しかし、就活におけるさまざまなシーンで活用できる最強アイテムとなることでしょう。

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