就活でまず最初に行われる筆記試験。SPIや玉手箱など国語、数学の理解度に関して問われる問題が出題されますが、企業にとっては一般常識テストが出題されることもあります。一般常識と言っても、どのような内容が出題されて対策はどのように行なったら良いかわからない就活生もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は一般常識テストに悩む就活生のために、出題内容や対策について全て解説していきます。
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就活で行われる一般常識テストとは?
このテストでは、「一般常識がある人か」を問われます。採用試験の際に、行われる筆記試験として一般常識テストを行う企業もあります。「筆記試験よりも面接を重視します」と言われている企業であっても、筆記試験の結果が悪いと次の選考に進めない可能性が高いので、筆記試験を甘く見ずに、取り組むようにしましょう。
一般常識テストは効率的に選考を行うために実施される
「筆記試験は、SPIなどで十分ではないか」「なぜ一般常識テストを行うのか」と思っている就活生もいるかもしれませんので、なぜ採用試験で一般常識テストを実施するのかを解説していきます。
就活では、応募者の足切りとしてSPIなどの試験と一般常識テストがほとんどの企業で行われていますがその理由は効率的に選考を行うためなのです。人気の企業であれば、就活生が何万人、何千人と集中します。一人一人の学力を丁寧に見ることは不可能ですので、筆記試験が必要となります。
SPIや一般常識テストでは、就活生が一般的な常識があり、基礎的な学力も持ち合わせているのかを判別しています。就活生の履歴書やエントリーシートを確認し、どのような志望動機で応募をしているのか、自己PRを選考の基準にしている企業もあります。しかし、それはそもそもの学力がきちんと身についていることを前提とされています。
高い意識を持っている、大学で学んでいる内容がかなりレベルの高いものであっても基本的な学力を兼ね備えていなければ、内定を勝ち取るのは難しいのです。
一般常識テストはSPIに比べマナーや社会情勢の把握が重要
同じ筆記試験であるSPI。このテストは、リクルート社が提供している適性検査です。パソコンを利用することで自宅でも簡単に試験を受けることが可能です。
SPIは、事前の対策を行うことが可能な能力検査と、対策を行うことが難しい性格検査で構成されています。どちらの結果を重視するのかは、企業によって異なりますので、能力検査の内容が良い方が有利などはありません。
今や多くの企業が就活生に対して行なっているSPIですので、しっかりと対策を取ることが必要となります。
一方、一般常識テストでは社会人として最低限のマナーが問われます。最低限のマナーというのは、社会に出るにあたって差し支えない人物であることです。
また、社会情勢や経済、時事問題について問うことで就活生が社会に目を向けているのか、さまざまなことに対して常にアンテナを張っているのかを図ることもできます。
一般常識テストで出題される内容
一般常識問題のジャンルは大きく3つに分けられます。
- 時事問題(政治・経済・国際情勢・日常生活など)
- 5教科(国語・数学・英語・理科・社会)
- 文化問題(文化・美術・音楽・スポーツ・芸能)
①時事問題
時事問題は、最も出題される確率が高く、新聞やニュース、話題となっている出来事などが中心です。
具体的な内容を予測することは困難ですが、政治問題、社会問題など多岐にわたっています。2021年話題となっているトピックスはこちらです。
- 新型コロナウイルス感染症
- 東京オリンピック
- 5G
- SDGs
2019年末ごろから話題となり、今でも終息の目処が経っていない新型コロナウイルス感染症。その関係で人が集まるイベントや行事は中止、飲食店でも厳しい規制がかかるなど、この感染症によって私たちの生活は一変しました。
働き方もリモートワークに切り替わるなど、社会情勢へも大きく関係しています。自身が志望している業界が新型コロナウイルス感染症によって、どのような影響を受ける恐れがあるのか、また影響を受けそうになった場合どのような対策を取ったほうが良いのかを考えておくと良いと思います。
そして、日本のみならず国連が定める国際目標であるSDGs。「持続可能な開発目標」のことですが、テレビなどで特集が組まれるほど注目されている内容です。目標は17に分類されており、各目標の達成基準項目として169個の基準があります。
全ての目標を暗記する必要はありませんが、志望する業界に関係している目標や個人的に関心がある目標について、自分の意見を持っていたほうが良いでしょう。
②5教科
時事問題の次に多く出題されることが多いのが、5教科問題です。出題される内容は中学から高校レベルですので事前に参考書を購入することで、対策を取ることが可能です。対策を行うことで確実に点数を稼ぐげるので、しっかりポイントを押さえておきましょう。
国語
国語では、以下の内容が多く出題される傾向があります。
- 漢字の読み書き
- 熟語
- ことわざ
- 敬語の使い方
- 読解問題 など
社会人となり、取引先にメールを送る際に誤字脱字が目立つと非常に恥ずかしいです。漢字や敬語の使い方は試験のために勉強するのではなく社会人として働くために最低限必要な知識ですので、確実に身につけるようにしましょう。
数学
数学では、以下の内容が多く出題される傾向があります。
- 四則計算
- 因数分解
- 関数
- 方程式
- 平方根 など
簡単な計算問題はもちろんのこと、最近では文章問題も多く出題されているようです。接客業などでお金の計算をしなければいけない業種であれば、割引の計算が出題される可能性が高いです。
数学は得意・不得意がはっきりと分かれる科目です。しかし、書店などで参考書を購入し勉強を行うことで点数を稼ぐことが可能です。苦手意識がある就活生は、時間を見つけて対策を取るようにしましょう。
③英語
英語では、以下の内容が多く出題される傾向があります。
- 単語
- 熟語
- 日常会話
- 長文読解 など
英語では、単語や熟語が選択問題として出題されることがあります。中学、高校で学んだ内容が理解できていれば問題はありません。英単語は、忘れやすいのでスキマ時間などを見つけて勉強するようにしましょう。
④理科
理科では、以下の内容が多く出題される傾向があります。
- 物理
- 化学
- 生物 など
理科も、それぞれの分野の基本的な知識があれば難なく回答することが可能です。
⑤社会
社会では、以下の内容が多く出題される傾向があります。
- 地理
- 歴史
- 政治経済
- 社会情勢 など
社会は扱う分野が多岐にわたるのが特徴です。地理、歴史は最低限の知識があれば問題はないでしょう。国際会議や国際機関の報道なども近年多く出題されていますので、時事問題と内容が重複する可能性が高いです。
一般常識テストの対策
一般常識テストの範囲は、出題範囲が広いですが事前に対策を行うことで多くの点数を獲得することが可能です。一般常識テストの対策は以下のとおりです。
①新聞などでニュースを毎日チェックする
一般常識テストで必ず出題されると言っても過言ではない時事問題。そのため、今どのようなニュースが話題となっているのかは常にアンテナを張っておかなければなりません。
新聞やテレビのニュースでは、常に最新の情報を知ることができますので、就活を行っている間は毎日新聞に目を通すほうが良いでしょう。
アプリの活用
実家で生活しているので、家族が新聞を取っている場合は問題ありませんが独り暮らしをしていて金銭的に的に新聞を取る余裕が無い就活生におすすめなのが、スマートフォンアプリの活用です。
以下のアプリでは一般常識テストの対策として役立つ内容を教えてくれます。アプリを活用することで、電車の待ち時間やバスに乗っている時など、スキマ時間にパパッと情報収集を行うことが可能です。
- スマートニュース
- 就活NEWS
- 日本経済新聞 電子版
- NEWSpick
②1冊の参考書を繰り返し説く
一般常識テストの5教科で、出題される内容は中学から高校レベルのものがほとんどです。そのため、書店などで販売されている参考書を事前に解くことで対策を取ることができます。
ここで注意していただきたいのが、何冊も購入して勉強を行うのではなく、1冊を繰り返し勉強するということです。何回も繰り返し勉強を行うことで、自分の得意・不得意を知るきっかけにもなります。
また、ポイントとなる箇所を暗記することにもつながりますので繰り返し勉強するようにしましょう。
③人と話してアウトプットの練習を
人と話すことがなんの対策になるのかと思われがちですが、時事問題について家族や友人と話すことも一般常識テストの対策として有効です。自分の考えていることを、口に出して相手に聞いてもらうことで、意見を伝える練習にもなります。
自分の意見を相手にしっかりと伝えることができれば、面接や討論で「緊張して自分の意見を言えなかった」となることを防ぐことができます。人と話すことが苦手な就活生は特に行っていただきたいです。
一般常識テストは計画的な対策が必要
就活の一般常識テストに必要な知識は、いきなり身に付くことではありません。出題される範囲も広いですので、試験が行われる日から逆算してしっかりと対策を取る必要があります。対策を行うことで、慌てずに試験に臨むことができますし、「私はこれだけ勉強をしてきたんだ」という自信にもつながります。
一般常識テストで、必ずと言ってもいいほど問われる時事問題。朝ごはんを食べながら、歯磨きをしながらでも良いので日頃からアンテナを張って世の中の出来事に関心を持つようにすることがとても大切です。
計画的なテスト対策を行い、自分の実力を発揮できるように頑張りましょう。