「インターンに参加する意味ってあるの?」
「正直、インターン自体をよくわかっていない…」
インターンとは、インターンシップの略称です。インターンシップという存在は知りつつも、参加する意味があるのか、そもそもインターンシップとは何かと疑問を持っていませんか?
インターンシップは、必ずしも全員が参加すべきものとは言い切れません。しかしながら、インターンシップに参加することで得られるメリットは数多く存在します。
この記事では、インターンシップに参加する意味や参加するメリット、インターンシップに参加しなかった先輩たちの体験談などをご紹介しています。加えて、インターンシップに参加する時の準備についてもお話しています。
インターンシップに参加すべきかどうかの判断材料として、ご活用ください。
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インターンに参加する意味とは?
インターンシップに参加する意味とは、「社会に出る前に社会人を擬似体験すること」に集約されます。インターンシップには様々なパターンがありますが、どれも社会人になる一歩として貴重な経験になることでしょう。
インターンシップには、1日〜3日程度の短期開催されるものと、1週間〜1年以上に渡って長期開催されるものがあります。短期開催されるインターンシップは、社内見学やセミナー、グループディスカッション、グループワークなどが主流です。また、長期開催されるインターンシップは、社員と一緒に実務を経験することが主流となります。
実際に社員の一員として企業の未来を考えたり、実務を経験するという経験は、就活だけでなく今後の人生に大きな影響を与えてくれるでしょう。
企業側がインターンを開催する意味とは?
企業側がインターンを開催する意味とは、学生に企業をアピールすることです。なぜ企業側が学生にアピールしなければならないのか?というと、次のような点が挙げられます。
- 優秀な学生を集めたい
- 早い段階から若手を育てたい
- 双方のミスマッチを防ぎたい
企業によっては、インターンシップで優秀だと評価した学生に対して、早期選考や内々定の提案を行います。つまり、学生にとってはシード権を獲得できるということです。これは、優秀な人材を同業他社に取られたくないという目的と、早い段階で入社後を見据えて育成をスタートしたいという目的が込められています。
また、学生は企業が発信する情報や先輩たちの体験談などでしか企業に関する情報を取得することができません。入社してから「思っていたのと違った」と退職する事態が起きてしまっては、企業側にとっても学生にとってもマイナスになってしまうからです。
この他にも、若手社員にインターンシップを担当させることで育成をはかったり、社内の活性化を促進するなどのメリットもあります。
「なぜ学生のためにわざわざ時間を割くのだろう?」と疑問に思いますが、企業側にとってインターンシップの開催はとても意味のあるものなのです。
インターンに参加しなかった先輩の意見
インターンシップの参加には必ず意味があります。ただ、インターンシップに参加しなかった先輩たちがいるのも事実。ここではインターンシップに参加しなかった先輩たちが後にどのような考えに至ったのかをご紹介します。
インターンへの参加に意味があるという意見
- 面接の際に採用担当者と会話を交わすなどの光景を見て、インターンシップへの参加者は有利な立場だなと感じた。
- インターンシップ自体への参加というより、インターンシップに参加した友人は自己分析や企業分析をいち早くスタートしていたなと思う。
- 企業の代表が「インターンに参加したら有利になるかも」とTwitterで明言していたので、参加した方が良かったと思った。
- 長期インターンシップの参加者から内々定が出ていた。企業によっては内定に直結するので参加しておいた方が良い。
インターンシップへの参加に意味があると感じている先輩の意見を分析すると、「企業や業界選定のきっかけになる」といったものと「インターンへの参加が本選考に有利になる」という意見が見られました。
インターンへの参加に意味がないという意見
- 1dayインターンは、内々定目当てなら正直意味がないと感じた。
- インターンのWebテストの結果が本選考に使い回されることもあると聞いて、対策をせずに挑むくらいなら参加しない方がマシだと思う。
- 選考ありのインターンは意味があると思うけど、選考なしのインターンは意味がない気がする。
インターンシップへの参加に意味がないと感じている先輩の意見を分析すると、「選考なしの短期インターンへの参加は本選考に関係しない」「準備不足で選考に臨むくらいなら準備を整えて本選考に挑むべき」という意見が見られました。
インターンに参加するメリットは?
インターンシップへの参加に対しては、先輩たちもさまざまな意見を持っていることがわかりましたが、ここで改めてインターンシップに参加するメリットについて解説していきます。
自己分析になる
インターンシップへ参加することは、インターンシップを選ぶ作業が必要となります。莫大にあるインターンシップ情報から自分が参加したいと思うインターンシップを選ぶには、必然的に自己分析が必要となるでしょう。
「そもそも自分はどんな企業で働きたいのか?」
「どんな仕事にチャレンジしてみたいのか?」
まずはこの部分を明確にしなければインターンシップにすら参加できないと気づくことになります。自分が望むライフプランを考えることを自己分析と呼び、この段階で自己分析を進めておくことは、就活で他の就活生と圧倒的な差をつけることにつながります。
企業や業界の理解が深まる
インターンシップは社会で働くことを擬似体験できる貴重な機会です。興味のある企業や業界での仕事を擬似体験することで、実際の空気感や自分の想いに気づくことができるでしょう。
憧れていた業界や企業だったものの、入社してみるとイメージとかけ離れていたことはよくある話です。厚生労働省の資料によれば、新卒入社後3年以内に退職した人は全体の30%にのぼるという結果が出ています。
興味のある業界や企業があれば、ぜひインターンシップを利用して社内の空気感や働き方を体感してください。業務内容が自分の希望とマッチしているかということだけでなく、「誰と働くか?」を疎かにしてしまっては、就職で失敗する確率が上がることでしょう。
人として成長できる
インターンシップへの参加は、企業や業界との相性を見るだけでなく、自己成長にもつながります。特に長期インターンシップになると、学生だからという理由で手取り足取り可愛がってもらうことはありません。企業としても一足早く新入社員を育てることができる絶好のチャンスだからです。また、実務を担当させていただくということは、それ相応の責任も伴います。楽しいことばかりではなく、辛い経験を味わうこともあるでしょう。
これまで持っていた「社会人ってこんな感じかな?」というボンヤリとしたイメージや理想だけでなく、実際に企業で働くというリアルを先取りできた経験は、インターンシップに参加した就活生だけが持つ利益です。
お給料がもらえる
インターンシップの中には給与が発生するものもあります。長期間に渡って実務を経験するインターンシップに多い傾向です。
給与が発生するインターンのメリットとしては、希望する職種での実務を経験させてもらえたり、地域や仕事内容によってはアルバイトで働くよりも少し高めの時給を貰えることがあげられます。
反対にデメリットとしては、給与が発生する以上責任が伴うことや、選考があること、バイトや大学の講義とのスケジュール調整などがあげられます。社内で働く社員と同じ実務を経験することもあるため、最低限必要なスキルを持ち合わせている必要もあるでしょう。
インターンシップの給与は、時給1,000円程度が一般的です。エンジニアやクリエイティブなど特定のスキルや技術が必要なものに関しては給与が高い傾向があります。営業職の場合は、獲得件数によってインセンティブがつくこともあるので、頑張り次第で給与アップも見込めます。
早期選考や内々定の確約につながる
インターンシップでの評価次第で、早期選考の案内を受ける優遇措置がとられたり、内々定の確約につながることもあります。1day〜3日程度の短期インターンシップは会社説明会のような位置付けですのでこのような措置が取られることは稀ですが、長期インターンシップなどではよくあることです。
特に実務経験を伴うインターンシップに参加すると、採用担当者もインターンシップ生の素質をしっかりと評価することができます。営業系の実務で良い成果を残したり、グループワークで企業の即戦力となりそうな素質を発揮できるなど、「他社に取られたくない人材だ」「ぜひうちで活躍してもらいたい」と判断された場合などに声がかかります。
意味のあるインターンにするための準備と心構え
インターンシップに参加しようと思ったら、ぜひそのインターンシップを意味あるものにしてください。インターンシップに参加する前に準備しておきたいことや、心構えをご紹介します。
目的を決めておく
インターンシップに参加する前に、目的をはっきりさせておきましょう。
まだ業界を絞り込めておらず、ひとまず短期のインターンシップに参加して業界や企業を選ぶ材料にするのであれば、業界や企業の特徴について多くの情報を知ることを目的として持っておきます。
業界や企業をある程度絞って長期インターンシップに参加をするのであれば、実務内容や職場の雰囲気、人間関係なども観察しておきましょう。また、第一志望の企業でインターンシップに参加することになれば、内々定の確約を目指す気持ちで臨みましょう。
選考対策をしておく
インターンシップには、定員数に達するまで誰でも参加できるものもあれば、選考を伴うものもあります。人気のある企業や、内容の濃いもの、実務を伴うもの、給与が発生するものは基本的に選考過程があると思っておいて良いでしょう。
選考といっても、本選考のように何度も面接を実施するような複雑なものではなく、以下のようなシンプルなステップがほとんどです。
- エントリーシート選考のみ
- エントリーシート+テスト(Webもしくは筆記)選考
- エントリシート+面接選考
- エントリーシート+テスト(Webもしくは筆記)+面接選考
大手で人気の高い企業に関しては、グループ面接と個人面接を実施するなど、本選考さながらの選考があるところもあります。
エントリーシートとは企業が独自で作成しているもので、志望動機や自己PR、学生時代に力を入れて頑張ったこと(ガクチカ)などを書きます。選考に受かる・落ちるは別にしても、この経験は本選考にかならず活きてきますので、選考があるからと臆せずチャレンジしておいた方が良いと言えます。
業界研究・企業研究をしておく
インターンシップのエントリーシートや面接では、必ずと言って良いほど志望動機や自己PR、学生時代に力を入れたことを聞かれます。いざこれらを書こうと思っても書くことがない、上手に書けないという人は、業界や企業の研究が必要です。業界研究や企業研究を通じて、情報量を増やしていかなければなりません。
業界研究や企業研究とは、その名の通り業界や企業に関する知識を深めることです。業界や企業で取り扱っている事業内容や同業他社に比べての強み、今後はどのような事業展開や発展を行っていくのか、現在企業が抱えている課題に対してどう取り組んでいくかといったことを調べます。
インターンシップでのグループワークやグループディスカッションで多く取り上げられるのが、企業での新事業を考えることや、現在ある事業の改善策を考えることです。つまり、企業としても、ある程度企業の現状を把握している学生の参加を見込んでいるということです。そのため、エントリーシートでは企業の事業内容や課題は知った前提で書く方が通過率があがりますし、インターンシップへの参加が意味あるものになるでしょう。
業界研究や企業研究については以下の記事を参考にしてみてください。
https://saiyo-bank.com/13422/
https://saiyo-bank.com/13443/
ビジネスマナーを身につけておく
インターンシップに参加するにあたって、業界研究や企業研究、選考対策の他にもすべきことがあります。それはビジネスマナーの習得です。ビジネスマナーはインターンシップの選考だけでなく、今後の社会人生の中でずっと必要になることです。本選考が始まるシーズンは、エントリーシートの記入や企業研究、面接対策で忙しくなっていきますので、ぜひこのインターンシップ開催時期に練習しておくことをおすすめします。
インターンシップ時のビジネスマナーについては以下の記事を参考にしてみてください。
https://saiyo-bank.com/13845/
志望動機と自己PRを話す練習をしておく
インターンシップへの参加が決まったら、志望動機と自己PRを簡潔に話す練習をしておきましょう。インターンシップ参加初日は、担当になるチームの社員の前や、一緒にグループワークを進める仲間の前で挨拶を行います。
この挨拶では、所属している大学や名前の他に、志望動機や意気込み、自己紹介などを話すことが多いです。10秒〜15秒程度で挨拶を終えられるよう、あらかじめ練習しておけば安心です。
また、話す内容だけでなく、話す時の表情や態度も好印象を与える大切な要素ですので、口角を上げてハキハキ話すことを心がけてください。
インターンシップ時の挨拶については以下の記事も参考にしてみてください。
https://saiyo-bank.com/13823/
質問する内容をまとめておく
インターンシップへの参加はとても緊張するものですので、「確認しておきたかったことが一つも解決できなかった」という事態にならないよう、事前にメモ帳などに質問する内容をまとめておきましょう。インターンシップ参加中にメモやノートを取る機会もあるかと思うので、スマホのメモアプリではなくメモ帳に書いておくと質問を忘れてしまった時に見返すことができます。
質問したいことをあらかじめ考えてメモを取っている姿は、インターンシップへの参加に対する熱意とも取ってもらえます。担当になる社員の迷惑にならない範疇で、積極的に質問すると良いでしょう。
会場までの道のりとかかる時間を把握しておく
企業研究やマナー対策に気を取られ、案外忘れがちなのが会場までの道のりとかかる時間を調べておくことです。当日交通状況が乱れしまう事態も想定して、複数のルートを把握しておきましょう。大きな駅や入り組んだ地下鉄が最寄駅の場合、駅の時刻表通り行ったにも関わらず出口までが遠すぎて遅刻してしまう恐れがあります。土地勘のない場所に会社がある場合は、何番出口から出るか?というポイントもおさえておき、不安であれば事前に予行練習しておくと安心です。
少し早めに到着しておきたい人や、周辺のホテルに宿泊する人は、周辺で時間を潰すことのできる場所があるかどうかも把握しておきましょう。夜行バスなどを利用して遠方から来る場合は荷物を預けることのできるロッカーの場所も調べておいてください。
【まとめ】意味あるインターンにするのは自分次第
「インターンシップって意味ないって聞くし…」と悩んでいる人は、心のどこかでインターンシップへ参加しないことへの不安や就活に向けて動き始める勇気がないのかもしれません。
本選考で有利になるためにインターンシップに参加したいのであれば、企業説明会や社内見学がメインとなるサマーインターンへの参加は確かに意味が薄いかもしれません。ですが、逆を言うと、第一志望ではなくても少し興味があるという業界や企業を知る絶好のチャンスとも言えるのです。
就活で失敗を経験した先輩の多くは、「企業や業界を絞りすぎた」「ネームバリューだけでエントリーしてしまった」と答えます。就活で自分に合った企業を選ぶためには、圧倒的な情報量と数多くの企業との出会いがカギとなります。
意味あるインターンシップにするのは、結局のところ自分次第です。ぜひこの意識を忘れずにインターンシップへの参加を検討してくださいね。