インターンシップ面接は何を聞かれる?頻出の質疑応答や面接時のマナーを解説!

2021年6月6日

「インターンシップ面接ってどんな質問をされるの?」
「インターンシップ面接に適した服装やマナーは?」

いよいよ就活の第一歩が始まります。インターンシップの面接は就活における第一関門と言えるでしょう。インターンシップに参加しない学生も多い中、参加を決意した時点で他の学生より一歩リードしていることは間違いありません。

この記事では、インターンシップ面接の前に準備すべきことやインターンシップ面接でよくある質問、面接時のマナーについて解説しています。また、緊張のほぐし方についてもご紹介しています。

インターンシップ面接は学生向けアルバイトの面接とは異なり、社会人としてのマナーや対応が求められます。就活は後半にかけてスケジュールが詰まっていくため、ここでの経験が後々大きな差になっていきます。

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インターンシップ面接と採用面接の違い

企業がインターンシップを開催する目的の一つに、優秀な人材に自社の良さをアピールし、志望度を高めて欲しいという意図があります。そのため、インターンシップ面接では、志望動機の他にもスキルや人間性、これまでの経歴なども重視される傾向があります。一方採用面接は、エントリーがあった学生の中から内定を決めなければいけないため、会社との相性や企業への熱意、この会社でなければならない理由を重視する傾向があります。

インターンシップ面接の準備

インターンシップ面接を突破するためには、準備が不可欠です。インターンシップ面接の準備をすることは、参加する目的を明確化することにも繋がります。

業界研究

業界研究とは、その業界がどのように利益を生み出しているかを知り、深く理解することです。
インターンシップ面接を受ける前の段階で業界研究をしておきましょう。業界を知ることで、企業の特徴や業界が持つ特有の雰囲気、業界同士の繋がり、職種の種類などがわかります。業界研究をしておけば、志望動機がより充実しますし、自分との相性も見えてきます。

企業研究

企業研究とは、企業がどのような特徴を持っているのかを調べていくことです。この企業でなければならない理由をはっきりさせることで、インターンシップ参加への志望度の高さをアピールできます。

企業に関する基本的な事柄はインターネットや本などから調べられますが、社内の雰囲気やどのような人が働いているのかという部分についてを知ることは難しいでしょう。インターンシップへの参加は、そういった会社のリアルを知ることに繋がります。ただインターンシップに参加するだけではもったいないので、企業について調べた上で疑問に感じたことをインターンシップで解決するようにしてください。

自己分析

自己分析を通して「自分は何にやりがいを感じるのか?どんなことで社会に役立ちたいのか?」を知り、業界や企業、仕事を選ぶ軸を見つけていきます。さらには「自分とはどういった人物なのか?」を紐解いていく作業でもあります。自己分析は今後の企業選定だけでなく、インターンシップ面接時の自己PRにも役立ちます。

履歴書

インターンシップに参加する学生は就活への意欲が高い人がほとんどですが、その中でも就活への取り組み具合には大きな差があります。ここで大切にしたいことは、履歴書のマナーです。情報に誤りがないか?丁寧で読みやすい字で書いているか?証明写真はキレイに貼り付けられているか?といった基本的な部分ができていない学生も多いのです。

アルバイトの面接で提出する履歴書は本人確認が主な役割ですが、インターンシップ面接は志望動機や志望動機も重視します。基本的なマナーが守れている学生と守れていない学生では、どちらが真剣に組んでいるか一目瞭然でしょう。志望動機の内容ももちろん大切ですが、マナーをしっかり守って準備してください。

インターンシップ面接でよくある質問内容

インターンシップ面接でよくある質問内容をご紹介します。インターンシップ面接と言えど、本選考での面接のように、志望動機や自己PRなどの項目は頻出です。しっかり準備しておいてください。

  1. 参加する目的(志望動機)
  2. 学生自身のこと(自己PR)
  3. 趣味について
  4. 学生生活について
  5. 想定外の質問をされた時
  6. 逆質問をされた時

①参加する目的(志望動機)

志望動機を聞かれた時は、インターンシップに参加する意欲や熱意をアピールします。よくある失敗として「企業のサービスや商品が好き、憧れている」というファン度合いをアピールしてしまうことや、「○○について勉強したい、学びたい」という受け身の姿勢を出してしまうことです。

業界研究や企業研究をしていれば、もっと踏み込んだ志望動機が見つかるはずです。志望動機に悩んだ時はリサーチや分析を進めてみましょう。

回答例

私は大学で○○について学んでいます。御社が取り組まれている○○という事業に大変興味があり、大学で学んでいる○○の知識と経験を活かせる場だと考えました。特に○○という理念に強く共感しており、ぜひインターンシップで具体的な業務内容などを経験したいと思い応募致しました。

②学生自身のこと(自己PR)

「自己紹介してください」「自分自身はどのような人だと思いますか?」という質問は、人柄や性格、人間性を知るために聞かれます。そこから、この学生はどのような社会貢献ができる人材なのか、能力や性格を見極めるためです。強みや得意とすること、大切にしている価値観などをコンパクトに伝えると良い印象を与えられます。話の内容に矛盾が出ないように、あれやこれやと内容を盛り込むのではなく、論点を一つに絞りましょう。

回答例

私は大学で○○の研究に取り組んでいるのですが、この経験を活かして○○を目指したいと考えています。特に○○の分野における○○には非常に関心を持っており、その分野の専門的な知識を習得すべく○○の勉強にも励んでいるところです。また○○というイベントや企画などにも積極的に参加し、今年度はリーダーとしてチームをまとめることにもチャレンジしました。

これらの経験は私にとって○○を志すための財産だと考え、○○に貢献できるようこれからも研究に励みたいと思っています。

③趣味について

趣味を聞く意図としては、何に興味を持ってどのように取り組んでいるか、また、その趣味に対してどれくらいの熱意を持って取り組んでいるかを知るためです。一つのことに熱中し継続している人は、仕事に対しても同じ姿勢で取り組むことが期待できるからです。趣味にかける活動時間や労力、その趣味を通して得られた経験などを答えると良いでしょう。
趣味の内容によっては、チームワークを大切にできる人か、1人で黙々と取り組むことができる人か、リーダーシップが取れる人かといった部分も知ることができます。

回答例

私の趣味は○○です。小学1年生から今現在も継続しており、今は講義やアルバイトの合間を縫って少しずつ来年の大会に向けて練習をしています。

④学生生活について

「学生生活で頑張っていることは何ですか?」という質問も趣味と同様で、何に興味を持ってどのように取り組んでいるかを知るためです。過去の経験から、将来どのような活躍ができる人材かを見極めます。

どのような活動に、どうように力を入れて取り組み、その結果がどうだったか、さらにはその活動を通じて学んだことは何かと、順序立てて答えていきましょう。ゼミやボランティアなどの社会活動だけでなく、部活動や趣味などでも構いません。

回答例

私は現在○○で○○のアルバイトをしています。このアルバイトを通して○○ということを学びました。上から指示されるだけでなく、自分で売り方を考えてアプローチする必要があり、どうすればお客様に欲しいと思ってもらえるだろうか?と日々考えながら仕事に取り組んでいます。この経験から○○に社会貢献していきたいという想いが強くなりました。

⑤想定外の質問をされた時

例えば、「苦手な人はいますか?その理由もお聞かせください」「あなたは他人から見てどう思われていますか?」など、想定していない質問が来ることがあります。臨機応変な対応ができるかどうかを見極めるためです。

こういった想定外の質問に備えて、普段からあらゆる物事に自分の考えを持つようにし、その理由を考える癖をつけておくと良いでしょう。自己分析のプロセスが活きる時です。

回答例

私の苦手な人は○○な人です。そう思ったのは、○○の勉強会に参加した時の出来事がきっかけです。チームメンバーに○○な態度を取る人がいたのですが、そのメンバーの行いが影響し○○という事態になってしまったのです。しかし、相手の価値観も尊重しながら話をしっかり聞けば良かったと、私自身も深く反省しています。この経験を踏まえて、今後同じシチュエーションになった時は良い方向性に進めることができるよう導きたいです。

⑥逆質問をされた時

逆質問をする理由は、深い意味はなく質問がないか確認したい、もしくは、企業についてどのようなことに興味・関心があるかを知りたいという意図があります。逆質問をされた時は、業界研究や企業研究でわからなかった部分を質問できる絶好のチャンスです。逆に言えば、調べればわかることを質問するのはNGです。また、面接官が「はい・いいえ」で答えられるような質問は話が膨らまないので避けるべきでしょう。

この場合は、下記のような志望度の高さをアピールできる質問が好印象を与えられます。

逆質問された時の回答例

  • インターンシップに参加するまでに勉強しておくべきことはありますか?
  • 仕事の1日の流れが知りたいです。
  • ○○様が思う企業の良さを教えていただきたいです。

インターンシップ面接の基本マナー

インターンシップへ参加する学生のほとんどが、就活への意欲が高い人です。しかし、就活への取り組み方には大きな差があり、中でも浮き彫りになるのがマナーです。マナーは加点よりも減点対象になることが多いため、言い換えれば、マナーを身につけておくだけでマイナス評価を受ける要素が減るということになります。就活でのマナーは、いずれ身につけておかなければなりませんので、インターンシップ面接からスタートしていきましょう。

身だしなみ

リクルートスーツが基本です。私服指定の場合はスーツまたはオフィスカジュアルで伺いましょう。髪色はトーンダウンし、前髪が目にかからないように気をつけて下さい。ロングの人は清潔感が出るよう一つにまとめておきます。

持ち物

カバンはリクルートカバンが適しています。カラーは黒系統で装飾のないシンプルなデザイン、カジュアルすぎない素材、A4サイズのファイルが入る大きさを選びましょう。

【シーン別】インターンシップ面接のマナー

インターンシップ面接のマナーを流れにそって解説します。ご紹介する一連の流れは、本選考の面接マナーと変わりません。ぶっつけ本番で臨むことなく、事前に体を動かして練習しておいてください。

会場到着時

会場に着く前に、スマートフォンの電源は切っておきましょう。マナーモードだけではアラームがなってしまったり、うっかりマナーが解除されてしまう危険性があります。

春〜夏にかけてのサマーインターン面接は、暑さが厳しい地域も多いでしょう。会場到着まではジャケットを脱ぎ、会社や会場に入ってからジャケットを羽織るようにしてください。クールビズの着こなし方や暑さ対策についてはこちらも参考にしてみてください。
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秋〜冬にかけてのウィンターインターン面接は、肌寒くなってくる秋口に行われます。地域によって上着を必要とする場合は、会場に入る時に脱ぐようにしてください。上着は手に持って面接会場へ移動します。

控室

控室でのマナーも選考基準に入ります。机の上にスマホやペットボトルなどを出したり、応募者同士で盛り上がったりせず、静かに待機しましょう。業界研究や企業研究の資料を見直しておきます。

入室

名前が呼ばれて面接室へ入室する際は、ドアを3回軽くノックして採用担当の「どうぞ」が聞こえてからそっとドアを開けます。入室時は「失礼致します」と一言添え、ドアの方を向いてそっと閉めてください。後ろ手で閉めるのはマナー違反です。グループ面接時は一番最後の人が閉めましょう。採用担当に向き帰り、「よろしくお願い致します」と30度程度のお辞儀をしてから椅子の横へ立ち、採用担当からの指示を待ちます。

着席前に氏名と大学名を聞かれることがあります。そのときは「○○大学の○○です、よろしくお願い致します」と名乗り、45度の最敬礼でお辞儀をしましょう。着席の指示があれば、椅子の横にカバンを置き、浅く腰かけます。

面接中

面接中は姿勢と表情、言葉遣いに気をつけ、採用担当が話をしている時は遮らず最後まで聞くよう心がけてください。緊張してついついおかしな言葉遣いになってしまうこともありますが、緊張しているんだなというのは採用担当もわかりますので、失敗を引きずらず前に進みましょう。

退室

インターンシップ面接が終わったら、「ありがとうございました」とお礼を述べて45度の最敬礼でお辞儀をします。退室する際も「ありがとうございました、失礼致します」と30度の会釈をしてドアの方を向きながらそっと退出します。

インターンシップ面接で緊張をほぐすコツ

就活において、インターンシップ面接がはじめての面接ということもあり、とても緊張することかと思います。しかし、緊張することは自然な現象で、むしろメリットもあるのです。人は緊張や不安を感じている時、ノルアドレナリンを分泌します。ノルアドレナリンはドーパミンを活性化させる働きを持ち、大切な局面で高い集中力を発揮するのです。

ですが、あまりに緊張し過ぎていると本来の力を発揮できないこともあるので、緊張をコントロールする方法を身につけておきましょう。

数日前から面接日と同じタイムスケジュールを心がける

家から遠い場所にある場合、いつもより朝起きるのが早いこともあるでしょう。また、前泊が必要な場合や夜行バスで移動が必要な場合も考えられます。
インターンシップ面接当日のスケジュールをはやめに把握して、少し前から同じタイムスケジュールに合わせておくと、ベストなコンディションで挑めます。

紙に思いを書き出す

緊張や不安のもとを紙に書き出していくと、頭の中が整理され解決策を思いつきやすくなります。

抱えている不安は準備や振り返りで解決できることも多いので、「面接でちゃんと話せるか不安」という方は、これまで準備してきた志望動機や自己PR、業界研究ノート、企業研究ノートを見返してみてみたり、「マナーで失敗しないか不安」という方は、一連の動作を練習してみてください。

好きな音楽を聴く

音楽のリラックス効果は科学的な証明があります。好きな音楽を聴くと心が安らぐセロトニンが分泌されるのですが、セロトニンには自律神経のバランスを整える働きがあります。緊張でどうにもならないと感じる時は、会場へ到着するまで好きな音楽を聞いてみてください。

さらにリラックス効果が期待できる音楽は、ヒーリングミュージックと呼ばれるジャンルです。ヒーリングミュージックには心を落ち着かせる「1/f ゆらぎ」があります。「1/f ゆらぎ」とは規則的なものと不規則的なものが調和している状態で、川のせせらぎや小鳥のさえずり、波の音といった自然界の音が代表的です。前日に緊張して眠れない時などに試してみてください。

あたたかい飲み物を飲む

あたたかい飲み物を飲むと、副交感神経の活動が優位になり、リラックス効果が高まります。少し早めに家を出発し、会社近くのカフェでホットドリンクを飲んだり、家から水筒であたたかい飲み物を持参するなどして、心を落ち着かせてみてはいかがでしょうか。

お気に入りの香りを嗅ぐ

お気に入りの香りは、リラックス効果やリフレッシュ効果が期待でき、心のバランスを整えてくれます。ハンカチなどへ少量をスプレーして香りを持ち歩けば、緊張を感じた時にすぐリラックスできますよ。また、普段使い慣れている香りアイテムであれば、慣れない環境で平常心を取り戻せます。ただし、直接体へ香水をつけるのはマナー違反です。

簡単なストレッチでリフレッシュする

体がガチガチに緊張している時は、座りながらできる簡単なストレッチをしましょう。緊張がほぐれ、リフレッシュできます。

  • 肩を上にあげてストンを力を抜く
  • 首をまわす
  • 肩をまわす

【まとめ】インターンシップ面接はコミュニケーションの場

インターンシップ面接が、就活ではじめての面接となる人がほとんどでしょう。緊張してしまうかと思いますが、あらかじめ考えた原稿を一語一句間違えないように話すことより、採用担当とコミュニケーションを取ることを忘れないでください。聞かれた質問に対して適切な回答をするためには、採用担当の話をしっかり聞き、質問の本質的な目的を把握することです。

インターンシップに参加していない人は、この段階を踏まずに本選考の面接にチャレンジすることになります。インターンシップへの参加を決意し、業界研究や企業研究、自己分析といった事前準備、マナーの練習、面接対策を今の段階からスタートしている時点で、他の就活生より一歩も二歩もリードしています。ここでの経験や頑張りが、のちの本選考に必ず活かされます。

  • B!